【ライブレポート】TOSHIMITSU・財部亮治・JENNIからなる「TTJ」オンラインで2ndワンマン開催「いつか同じ空間を楽しめるように」
YouTuberであり、アーティストとしても活躍するTOSHIMITSU(東海オンエア)、財部亮治、JENNIからなるボーカルユニット・TTJが、1月16日、新宿BLAZEにて、2度目となるワンマンライブ“TTJ LAND”を開催した。
◆TTJ LAND 画像
本来であれば有観客で1部、2部の2公演という形で行われるはずだったが、新型コロナウイルスの感染拡大により発出された非常事態宣言を受け、観客の安全を考えて急遽開催中止が決定。その代わりに無観客オンラインライブとして開催されるという紆余曲折を経てのライブである。
開演時間となり配信画面にステージが映し出されると、静かにTTJの3人が登場。「d.p.b」のイントロが流れ出し、ライブがスタートした。アッパーなナンバーではなく、ゆったりとグルーヴが心地良い現代的なファンクナンバーといった趣のこの曲での幕開けは少々意表を突かれた感じだが、良く考えれば“ついて来な 伝説が始まる”という力強い歌詞を持つこの曲こそ、ライブの期待感を高めるオープニングに相応しい曲かもしれない。途中、TOSHIMITSUが「始まったぜ!」、財部が「全力で楽しんでいこう!」と、改めてライブの始まりを叫ぶと、ステージ上のテンションも一気に上がっていった。
▲ TOSHIMITSU(東海オンエア)
▲ 財部亮治
▲ JENNI
“私たちはYouTuberである。そしてアーティストでもある。そんな私たちの歌を……あ、私たちのことを歌にしました(笑)”と、JENNIが曲フリを間違えたことで笑顔が生まれると 、そのまま「creatist」へ。サビでは3人で揃いの振付も披露し、楽しい雰囲気が加速していった。
2曲終えたところで「“TTJ LAND”へようこそ!」と3人が改めてあいさつし、タブレットでファンのコメントをチェック。「待ってましたよ!って書いてある」「みんな、イエーイって言ってくれる! 嬉しい!」と次々にコメントを読み上げていく。嬉しい言葉の数々にテンションが上がったのか、JENNIは突如、西野カナの「BEST FRIEND」を口ずさむ一幕も。3人は楽しくてたまらないといった雰囲気で、衣装や髪形の話など、会話がどんどんと転がっていった。
“我々はソロでも歌っているので”とここからソロコーナーへ。まずは、TOSHIMITSU「浪漫ticSTAR」を披露。4つ打ちのアップテンポなサウンドに、彼の力強い歌声が映える。サビでは、財部とJENNIがコーラスで加わり、この日ならでは演出で魅せた。続いてキャッチーな「Viva!!」を歌うと、財部へとバトンタッチ。“みなさんに元気を与えるような歌を”と「KING OF POP」「シークレットラブ」を披露。“ネックレス取れちゃった(笑)”というほどの大熱演だった。JENNIも同じく2曲を歌ったが、いずれもライブでは初披露の楽曲で、静かな歌い出しからサビに向かって徐々に盛り上がっていくドラマチックな「Never forget」、ポップでキャッチーな「neverland」と対照的な楽曲を続け、音楽的な多彩さを示した。
さらにこの日ならではの演出は続き、今度はそれぞれのソロ曲を3人でパートを割り振って披露。TOSHIMITSUの「C.A.K.E」では、財部とJENNIが“ha!ha!ha!ha!”のコーラスで盛り上げ、財部の「なのだ」では、財部がソウルフルに、JENNIがキュートに、TOSHIMITSUが力強くといった具合に、それぞれの個性が光るボーカルを聴かせ、JENNIの「dandelion」では、TOSHIMITSUがカメラにマイクを向けてコールを煽ると、コメント欄が“ヘイ”の文字が続々と連なる。視聴者を巻き込んで盛り上がっていった。
ここで、財部とTOSHIMITSUが、揃いで用意したというデニムのジャケットを脱ぎ捨てた。「(財部のバックコーラスをやっていたときに)JENNIが激しく踊っていたから、俺もと思って踊ったら、もう倒れそうなくらい暑かった(笑)」というTOSHIMITSUの言葉が、彼らが序盤から全力でパフォーマンスをしてきたことを証明していたが、しかし、本番はここから。「餃子funk」を皮切りに、TTJのナンバーを連発していく。サビでは“Chopped!! Chopped!! ギリ!!ギリ!!”のフレーズがコメント欄を埋めると、「雀KENぽん」「シャウト!」とアッパーなナンバーを連発。かと思えば、ゆったりとしたリズムの「WALK」、バラード「AOHARE」では、視線を交わしながら歌う3人の声が重なり合い、美しくも力強いメロディを生み出す……見る側をどんどんと引きつけていくような変幻自在の展開が見事だった。
ラスト2曲となったところで、再度、ファンのコメントをチェック。「いつか会いたいです、会いに行きます」と読み上げられると、財部が「みなさんといつか同じ空間を楽しめるように頑張っていきたい」と感動的な決意表明を。と思いきや、TOSHIMITSUがぺこぱの松陰寺太勇のモノマネを繰り出す。財部とJENNIが大笑いする中、「今のくだり、ときを戻そう、『Reverse』」と次の曲へと見事につなげていく。感動と笑いが入り混じるMCも緩急自在であった。
歌詞にもあるようにベースが野太くうねる「Reverse」を熱く歌い上げると、ラストは「WONDERLAND」。3人はこれまで以上に激しく動き回り、“WONDERLAND”という歌詞に合わせて3人がジャンプを繰り返す。渾身のパフォーマンスを披露して3人はステージを降りていった。
感動的にライブは幕を閉じたかと思いきや、コメント欄には次々にアンコールの文字が。すると何やら話し合う声が聞こえてきて、3人が再びステージに姿を現した。前代未聞ともいえるオンラインアンコールに応えて、この日のセットリストから1曲をもう一度披露することに。もう一度歌いたい曲は3人とも一緒だろうということで、3人が“せーの”で曲名を言うと、全然バラバラといったコント的な展開で笑わせつつ、最後は、YOASOBIのコンポーザーであるAyaseがプロデュースした作詞作曲を手掛けた最新曲「シャウト!」を披露。JENNIの激しい動きに財部が思わず笑い出すという微笑ましい場面もありながら、3人はまさに叫ぶように熱く歌い上げてライブは大団円となった。
財部が笑ってしまった場面が象徴的だったが、「餃子funk」で財部が餃子を食べるネタを披露するも、頬張り過ぎてちょっと苦しそうな表情を見せたり、JENNIが「両足めっちゃつった(笑)。足を伸ばしながら歌ってた」というようなハプニングも生まれたが、3人はそれらもすべて笑い飛ばしていった。その楽しそうな雰囲気は、ひたむきさを感じるパフォーマンスと相まって、息苦しく閉塞する日々を忘れさせてくれる痛快なものだったと思う。歌い終えた3人は「全国のみなさんが見てくれたことに感謝します」(財部)、「今回はオンラインで音楽が届けられて嬉しい」(JENNI)、「みんなの前で歌えなかったのは悔しいけど、こうやってライブができたことに感謝します」(TOSHIMITSU)とそれぞれにファンへの感謝を述べていたが、見ていた視聴者も、素敵な時間を提供してくれた3人に感謝の気持ちでいっぱいだったのではないだろうか。最後にTOSHIMITSUが「くしゃくしゃな僕らですけど、どうかこれからもよろしく。今度は皆さんの前で歌います。そのときを楽しみにしています」と締めくくった。その言葉通り、楽しい時間だけでなく、空間も共有できる日が戻ることを願ってやまない。
撮影:木村泰之
取材・文:竹内伸一
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TTJ 2ndワンマンライブ「TTJ LAND」 *無観客オンラインライブ
当日見れなかった、という方も1/31(日)までチケット販売中!
2/1(月)までアーカイブ視聴が楽しめるので是非御視聴ください。
チケットはこちらから
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<TTJ 2ndワンマンライブ「TTJ LAND」>セットリスト
1. d.p.b | TTJ
2. creatist | TTJ
3. 浪漫ticSTAR | TOSHIMITSU
4. Viva!! | TOSHIMITSU
5. KING OF POP | 財部亮治
6. シークレットラブ | 財部亮治
7. Never forget | JENNI
8. never land | JENNI
9. C.A.K.E-TTJ mix | TTJ
10. なのだ-TTJ mix | TTJ
11. dandelion-TTJ mix | TTJ
12. 餃子funk | TTJ
13. 雀KENぽん | TTJ
14. シャウト! | TTJ
15. WALK | TTJ
16. AOHARE | TTJ
17. Reverse | TTJ
18. WONDERLAND | TTJ
Encore
19. シャウト! | TTJ