青葉市子、ユザーンら参加、「SOUND TRIP」第二弾をさらに5寺からリリース
「SOUND TRIP」が第二弾をリリースした。第二弾からはそれぞれの社寺の音楽を、訪れた人だけが持ち帰られるサービスをスタート。各所の受付で専用のQRコードを購入し(500円)、それを読み取ることで音楽をお土産にできる。
◆「SOUND TRIP」 関連画像
「SOUND TRIP」は、アーティストがその地にまつわる音を使い、そこでしか体験できない「物語のある音楽」をつくるプロジェクト。これは、音楽を聴くことで旅の体験をふくらませる実験だ。どれもその地に関わりある音を使った、そこで体験することに意味のある音楽。それも寺社を中心に展開している。
今回発表された第二弾では、妙心寺退蔵院、隨心院、神護寺、西明寺、そして仁和寺の5つのお寺と提携した作品をリリース。妙心寺退蔵院のアーティストは、Chihei Hatakeyama。隨心院のアーティストは、Haruka Nakamura、神護寺、西明寺のアーティストは青葉市子。仁和寺は、ユザーンと蓮沼執太。それぞれその寺社で流れる音、たとえば水の音や鳥の鳴き声、枯山水の庭で砂を引く音などを収録し、その音を使いながらそこに行かないと聴けない音楽体験を制作。訪れる参拝者は、指定の場所で体験料(300円)を支払い、音楽を聴くことができる。
妙心寺退蔵院の音楽は、アンビエント音楽を得意とするChihei Hatakeyamaが担当。副住職である松山大耕氏の枯山水の庭で砂を引く音と、そこに流れる風の音などを組み合わせたアンビエント作品を制作。その音楽を聴き終わったあとに、周囲の音に耳を澄ませると……きっと新しい感覚がするはずだ。隨心院の音楽はHaruka Nakamuraが担当。もし小野小町の物語にテーマソングがあったらどんな音楽なのか?それも、悲しい結末と笑える結末の二つの物語ではどんな音楽になるだろうか? そんな想像をふくらませた2つの作品を制作した。また音楽を聴き終わったあとには、隨心院でしか体験できないコンテンツとして、昔想いを寄せてくれた人への手紙「文張供養」と、小野小町の和歌をおみくじにした「小さな恋の和歌」も提供する。
▲(左上から時計回りに)Chihei Hatakeyama、Haruka Nakamura、ユザーン&蓮沼執太、青葉市子
神護寺、西明寺の音楽は、青葉市子がそれぞれのお寺の音を収録して制作。たとえばお寺の軋む床の音や、自然豊かな三尾の山風や川の音などを採集。それぞれのお寺ごとに制作し、2曲をリリースした。また仁和寺は、タブラ奏者のユザーンと、数多くの作曲を手掛ける蓮沼執太が制作。音楽はお経からはじまり、仁和寺に吹き付ける風の音、砂利の音、さらには水の中の音など仁和寺に存在するあらゆる音を収録。
今後は、京都の社寺を中心に提携しながら日本各地へと広げていく。当時、最先端で活躍していたアーティストの狩野永徳や長谷川等伯の作品がお寺や神社で展示されていたように、日本の寺社で新しい音の体験を世界中のアーティストともに制作していく。また引き続き、SOUND TRIP第一弾でリリースしている貴船神社×コムアイ&オオルタイチ、壬生寺×Kyoka、三千院×YosiHorikawaの音楽作品もそれぞれの寺社で体験可能だ。さらに第3弾も、さらに多くのアーティスト、寺社と提携して発表する予定となっている。
■SOUND TRIP第二弾メンバー
隨心院アーティスト:Haruka Nakamura
神護寺、西明寺アーティスト:青葉市子
仁和寺:ユザーン&蓮沼執太
企画ディレクター:安澤 太郎 デザイナー:太田 開
カメラマン:本間 寛 他
代表:成瀬 勇輝
◆「SOUND TRIP」 オフィシャルサイト
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