ECMからデビューした福盛進也がレーベル「nagalu」設立＆2枚組AL『Another Story』12月20日リリース

ドイツの名門レーベルECMから2018年にデビューし話題を呼んだジャズ・ドラマー 福盛進也が、レーベル「nagalu」を設立し、第1弾として自身のアルバム『Another Story』を12月20日にリリースする。

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17歳で渡米して10年間アメリカで活動したのち、2013年、ミュンヘンに拠点を移して活動。名門ジャズレーベルECMのジャズ・アーティストとして、菊地雅章についで日本人2人目となるデビュー作を2018年にリリースし大きな話題を呼んだ。その作品はオリジナル曲にくわえ、宮沢賢治の「星めぐりの歌」、瀧廉太郎の「荒城の月」ほか、「愛燦燦」、「満月の夕」など真摯に自身のアイデンティティと向き合った楽曲を取り上げ、ヨーロッパ的な即興音楽と、日本的な情感をシームレスに融合した画期的な一作。しかし、その録音から3年あまり。世界はさらにスケールアップし、深化を見せる。

ドラマーとしてはもちろん、作編曲でも透明な繊細さと強いしなやかさを魅せる福盛進也。本作はほぼ全曲がオリジナル。それぞれ『月／花』と題された2枚にわたるアルバムは、楽曲ごとに編成を変え様々な表情を見せつつも、一編の映画のような物語性をみせている。自由なヴォーカライズとの即興曲から、スリリングなアンサンブル、尺八をフィーチャーした曲など振り幅も大きく多彩な展開。幼少時より70sフォークが流れていた家で過ごし、体に染み込んでいるカバー曲「悲しくてやりきれない」やオリジナル曲「WALK」は、“日本にしかない風景”と“西洋音楽としてのジャズ”が溶け合い、彼が18歳の頃から思い描いていた音楽のひとつの完成形となっている。緻密な構成力と即興性が織りなす広がりと、シンプルなメロディにして深い叙情がにじむ15篇の演奏は、新たな“日本の音楽”の息吹を感じさせる。

録音は、2020年8月。この3年間の日本やアジア(韓国のECMアーティスト、ソンジェ・ソン、イエウォン・シン等)での活動で得た“アジア人でしか表現できない音楽がある”という確信が今回のサウンドを実現。志を共にする数々の才能あふれる仲間が集結した。林正樹、佐藤浩一をピアノに迎えるほか、藤本一馬(orange pekoe他)、尺八の小濱明人、また青柳拓次(LITTLE CREATURES)、世界観あふれるヴォーカリストSalyu、気鋭のサックス奏者 蒼波花音等々、現在第一線で活躍するアーティストたちが参加。録音は、生まれつき右耳のみの聴覚しか持たない彼の感じている世界を共有してもらいたいと、最新のMONO録音を実現。今までにないリアルで力強いサウンドになった。

美しいパッケージは「手紙」をコンセプトにし、ジャケットにあしらわれた押花はシオン(紫苑)。花言葉は「遠方にある人を思う」「君を忘れない」。

世界屈指のジャズ・レーベルECMでのデビューという大きなキャリアも軽やかに通過点にして、自身の音楽をクリエイト。今後は立ち上げたレーベルで、アーティスト・プロデュースも手掛けていきたいとも語る福盛進也。アイデンティティと向かい合い、かつ普遍性を持った表現には日本を原点に世界とつながっていく予感に満ちあふれている。



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