JAM Project、13,000人が同時視聴 無観客ライブ生配信
7月17日にユニット設立20周年記念日を迎えたJAM Projectが、7月18日(土)に、本来開催予定だったツアーの東京公演のライブ会場である大井町きゅりあんホールより無観客ライブの生配信を行った。
LIVE TOURは2020年4月より、20周年記念ツアーである『JAM Project LIVE 2020 20th Anniversary Tour The Age of Dragon Knights』として開催予定だったが、新型コロナウィルス感染防止の観点より、各公演、中止および延期を発表していた。7月18日(土)の無観客ライブは、一夜限りのスペシャルライブ「JAM Project 20th Anniversary Special Thank you so, so much ! ~ 一緒にうたおう」として開催された。
このライブはYouTubeにて、全世界へ向けての生配信となり、現在もアーカイブ映像が公開中(※2020年7月22日まで)だが、いち早くレポート記事が到着した。
■<公式レポート>
本当なら、全国各地の仲間たちとJAM Projectの結成20周年を祝おうと、最新オリジナルアルバム『The Age of Dragon Knights』を手に4月より「JAM Project LIVE 2020 20th Anniversary Tour The Age of Dragon Knights」を始めるはずだった…。ご存じのようにコロナ禍により、JAM Projectは現状8月15日までのツアー日程の中止を発表している。同ツアーを楽しみにしていた全国各地の同志たちの悲しむ想いを受け止めたメンバーたちは、一つの決意を示した。それが、JAM Projectのライブを求めてくれる人たちのため、無観客でライブを生配信しようということだった。
日時は、7月18日(土)。本来は、ツアー東京公演に当たる日。同日の会場となる大井町きゅりあんホールより、JAM Projectは、この日のためのスペシャルなメニューを用意。「JAM Project 20th Anniversary Special Thank you so, so much !~一緒にうたおう」と題し、YouTube ランティスチャンネルを通してライブ配信を行った。
7月は、JAM Projectの結成月。20周年の喜びを分かち合ううえでも、一番嬉しいタイミングで彼らは出会いの場を提供してくれた。きっと、世界中のJAM Projectファンが、この日のライブに魂をバーニングさせていたと信じたい。ここからは、当日のライブの模様をお伝えしよう。
配信が始まると同時に、メンバーの勇姿がシルエットでモニターへ映し出された。演奏が始まると同時に5人は昂る声を上げだした。ライブの冒頭を飾ったのは、最新アルバムの表題歌「The Age of Dragon Knights」。勇壮なシンフォニックロックに乗せ、彼らはマイクを強く握りしめ、画面の向こうの人たちへ向け、熱を抱いたその声を高らかに響かせた。5人の歌声が重なるたびに、沸き上がる熱情。観ている人たちの騒ぎたい気持ちを煽るように、5人は魂を燃やしながら歌いかける。たとえ目の前に人がいなくとも、ともに拳を振り上げたい衝動を抱いた大勢の仲間たちの視線を彼らは心で感じていた。だからこそ5人は、何時もと変わらぬ全力の歌声をぶつけていった。
轟くビートに乗せ、ギターの音が激しいリフを刻みだした。飛び出したのが、GRANRODEO が曲提供した「Rock五銃士」だ。メンバーか次々と歌をリレー。一人一人の歌から「俺たちの想いは届いてるか!!」と呼びかける声が伝わってきた。熱を抱いて疾走するハードなロックナンバーの上で、彼らは魂のエンジンを熱く回転させ「もっともっと」と歌声をぶつけていた。チャットのタイムラインに次々と書き込まれた「もっともっと」の言葉を通し、一緒にライブを体感している様が伝わってきたのも嬉しい。たとえ画面越しだろうと、騒ぐ気持ちは抑えられない!!熱唱するその声へ、ともに魂を震わせたい。
「今日という日を心から楽しみましょう」と語ったのが、リーダーの影山ヒロノブ。遠藤正明が「配信ライブということで、それぞれの場所で、お互い目一杯楽しんでいこうぜ」、奥井雅美が「短い時間ですけど、爆発したい」と意気込みを熱くぶつけていた。ふたたび影山ヒロノブが、「今日は、ある意味コロナ禍の中での俺たちの記念すべき再出発のライブです。5人とも、今回のことで改めて音楽が、歌が、JAM Project が好きということを自覚しました。その想いを今日は思いきりぶつけていきたいと思います」と語ってくれた。
次のブロックで披露したのが、“自分の一番大切な人との出会いは生まれる前から決まっていたことかも知れない”という想いを記したバラードの「Believe ~永遠の Link~」。優しいエレピの音色に乗せ、メンバーそれぞれが想いをしたためた声を会場中へ響かせる。ピアノやアコギの音色を中心としたシンプルな演奏だからこそ、逆に 5 人の抑揚した歌声の揺れがダイレクトに伝わってきた。メンバー一人一人が胸に手を当て、優しさを込めながら口にした「どんな孤独に囚われても負けはしないさ」の言葉が、今はいろんな意味で気持ちを励ますメッセージとして響いてきた。5人の美しいハーモニーに、祈りにも似た想いを感じていたのも、様々な感情が交錯していたからかも知れない。
エレピとストリングスの音色に乗せ、「目を閉じて過ぎ去った日々を思い浮かべてた」と影山ヒロノブが歌いだす。流れたのが、バラードの「KI・ZU・NA」だ。あえて声のトーンを抑え、モニター越しの人たちの心へそっと寄り添うように歌うメンバーたち。感情が昂るのに合わせ、次第に歌声へ熱と力が漲るのも JAM Project らしさ。全身を震わせサビ歌を熱唱する福山芳樹の姿にも、心はずっと引き寄せられていた。
この2曲を今持ってきたところに、この時代だからこそ伝えたい彼らの想いを感じずにいれなかった。とくに「KI・ZU・NA」に記したメッセージは、今の時期だからこそ、胸に掲げ前へ進んでゆくうえで必要な心のエールとしても響いていた。終盤、メンバー一人一人がマイクを両手で握りしめ歌いあげる姿に、何時しか瞼が滲む感覚さえ覚えていた。これから再び彼らと一緒に「地図のない場所へとまた歩き始め」ればいい。そう、5人に呼びかけられた気持ちで、この歌に触れていた。
遠藤正明の「振り回せ 回せ 世界を」の歌声を合図に飛びだしたのが、FLOWが楽曲提供した「ジャイアントスイング」。エッジ鋭いビートパンクナンバーに乗せ、5人は手にしたタオルを笑顔で振りまわし、本当なら会場中に生まれていたはずの熱風を観ている人たちと一緒に感じようとしていた。5人が気持ち一つに歌声を張り上げる中から見えてきた、身体を騒がせる衝動。カメラへ向かって「もっともっと騒げよ」とけしかけるメンバーたち。演奏が進むごとに楽曲のパワーが上がれば、気持ちも大きくスウィングしてゆく。モニター越しに拳やタオルを振り回していた人たちも、きっと多かったのでは。
流れだしたシンフォニックでハードロックな音色。お馴染み「GONG」の登場だ。会場中に響く観客たちの(録音した)合唱。その声に触れたとたん、嬉しさと興奮のあまり身体が震えだし、嬉し涙が込み上げてきた。彼らと一緒に声を張り上げ、魂のGONGを打ち鳴らしたい。いや、ライブに触れながら、間違いなく心のGONGは音を鳴らしていた。とめどなく沸きだす興奮を解き放ちたくて、身体が騒ぎ続ける。距離も、場所も、環境も関係ない。JAM Projectの歌う「GONG」に魂を共鳴させながら、彼らと一緒に誰もが心の雄叫びを上げていた。「燃えたぎるソウルの命ずるままに」心の声を上げないことには、身体が壊れそうだ。
遠藤正明の絶唱を合図に、最後に飛びだしたのが、今や「SKILL」と並び、JAM Project のアンセムとして世界中のアニソンファンから支持を得ている「THE HERO!! ~怒れる拳に火をつけろ~」だ。沸きだすパワーが、熱い血となり身体中を駆けめぐる。彼らと一緒に頭上高く拳を突き上げ、昂る気持ちを ONE PUNCH!で彼らへぶつけ返したい。今にも画面から飛びだしそうな攻めた姿で、雄々しい歌声をぶつけるメンバーたち。沸騰した熱情は止められない。たとえどんな環境だろうと、5 人と一緒に拳を高く掲げれば、それでいい。僕らは何時だって最強になれる。その力を、勇気を、熱情を、彼らは「THE HERO!! ~怒れる拳に火をつけろ~」を通して魂に注ぎ込んでくれた。
約1時間弱の、稲妻が走った一瞬のような衝撃的なライブだった。だからこそ、こう叫びたくなる「MOTTO! MOTTO!!」と。事実、タイムラインには、ライブ中継が終わってもなお、ずっと世界中の人たちからの「MOTTO! MOTTO!!」の書き込みが流れていた。これがみんなの本音だ。だからこそ、この熱狂の続きが欲しくてたまらない。
最後に嬉しいニュースを。JAM Project は活動20周年を記念したドキュメンタリー映画の制作を進めていることを発表した。MC では、ツアーの今後の展開に関して触れ込むなど、ファンからの喜びのコメントも多数上がった。詳細は改めて告知になるので、楽しみに待っていて欲しい。
TEXT:長澤智典
セットリスト
「JAM Project 20th Anniversary Special Thank you so, so much ! ~ 一緒にうたおう」SET LIST
1.The Age of Dragon Knights
2.Rock 五銃士
MC
3.Believe~永遠の Link~
4.KI・ZU・NA
MC
5.ジャイアントスイング
6.GONG
7.THE HERO!! ~怒れる拳に火をつけろ~
YouTube 配信 INFORMATION
◆「JAM Project 20th Anniversary Special Thank you so, so much ! ~ 一緒にうたおう」
※大井町きゅりあん会場より無観客ライブ生配信映像 アーカイブ公開中
YouTube Lantis Channel 配信ページ
(アーカイブ期間 ~7月22日(水)11:59まで)
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