CIVILIAN、新しい形へと踏み出した4周年ライブ完遂。今秋コンセプトワンマン決定

CIVILIANが7月18日にSHIBUYA CLUB QUATTROで＜CIVILIAN 4th Anniversary Live”FOUR”＞を行なった。

◆CIVILIAN ライブ画像

2016年に前身バンドLyu:LyuからCIVILIANへと改名。今回のライブは、その“FOUR”のタイトル通り4周年を祝して企画されたもので、1周年記念ライブを新代田FEVER、2周年記念ライブをShibuya WWW、3周年記念ライブをこの日と同じくSHIBUYA CLUB QUATTROでといずれも7月18日に開催してきた。

本年は、新型コロナウィルス感染症の感染拡大防止を鑑み、開催発表時に予定していた観客数をキャパシティの1/3以下となる100名に変更し限定動員。同時にStreaming＋を使って生配信も行われた。


波音のSEに徐々に楽器音が加わり、ドラムの有田、ベースの純市が姿を現し静かに定位置に構えると公演タイトル4周年の“FOUR”を指す、照明でかたどったローマ数字「IV」がステージ中央に大きく照らされ、ボーカル＆ギターのコヤマが緩やかにセンターに立つ。この日は1曲目の「セントエルモ」から「カッターナイフと冷たい夜」、人気TVアニメ「将国のアルタイル」テーマ曲としても知られる「赫色 -akairo-」、そして「回転」とLyu:Lyu時代から、CIVILIANが今日に至るまでの、新旧入り混じったライブには欠かせない楽曲で息をつく間もなく、攻め上げてスタートを切った。


コヤマの「おかげさまで今日で4周年を迎えました。僕らにとっても、みんなにとっても経験したことのない日常と、今日この日だと思います。」と切々と感謝を伝えたMCを挟み、叙情的な詞世界が印象的な「記憶」、「君から電話が来たよ」と続けて披露。そして、VOCALOIDプロデューサー“ナノウ”として多数の殿堂入り作品を残してきたコヤマの代表作でもあり、2017年にはCIVILIANでセルフカヴァーにも挑戦した「ハロ／ハワユ」そして、「朧月夜に星は無く」、「I feat.まねきケチャ」へと続いた。

一旦ステージを離れたコヤマに変わりMCマイクを取ったドラムの有田の思わず耐えきれずこぼれた「ただいま！」という言葉にはじまり、ベースの純市からは「今日の4周年はきっと忘れないね。」と感嘆の一言。さらに8月19日に迫るニューシングルの発売と、秋に再びCIVILIANとして11月12日(木)、13日(金)の二日間にわたり、コンセプトワンマンライブCIVILIAN 2020 特別公演“吐きたい僕と世界のはなし”の開催が発表され、場内には大きな拍手が鳴り響いた。

各地で開催延期や見合わせが繰り返される中で、バンドと会場、運営、そして、来場者の協力のもとソーシャルディスタンスが保たれた会場で実施されたこの日のライブに対し「今出来うる形で、新しい形を積み上げることも大切だと思った」とコヤマ。これまでにない空間には緊張と独特に雰囲気が流れていたが、ライブも後半になるとすっかり馴染み、久しぶりの演奏となる「サクラノ前夜」に続いた、「ハッピーホロウと神様倶楽部」では自然と場内から手拍子が巻き起こる。


また、この日が初パフォーマンスとなったTVアニメ『魔王学院の不適合者～史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う～』のオープニングテーマとして現在オンエア中の「正解不正解」では、バンド史上最速ナンバーと謳われる疾走感の中にも力強いグルーヴのある重圧感サウンドで鮮烈な印象を残した。

アンコールで披露されたLyu:Lyu時代を代表する「暁」、この日のラストナンバーとなった「花よ花よ」まで、確実にバンドが歩んできた道と進化、そして、言葉数は決して多くないが、ステージを去る最後まで、長く深々とお辞儀をしていたメンバーたちの姿に、ファンとの深い絆を感じことができる一日だった。