【インタビュー】INABA/SALAS、2ndアルバム誕生「チャレンジしてみることで新しい扉が開ける」
■いつものスタイルが
■その曲のベストじゃない──稲葉浩志
──まだまだ知らない扉が開くんですね。
稲葉:そうですね。“何をいまさら…”みたいに思っちゃうとそれ以上は行けないんで、“…俺はこうしたいわけじゃないけどな”と思いつつも、チャレンジしてみることで新しい扉が開ける。やっぱり、やれるのは大きな収穫のひとつですよね。
サラス:INABA/SALASのアルバムを聴けば、もちろんそれはKOSHIの声でね、“これ、誰?”ってなってしまったら、それは失敗。KOSHIの声を聴き続けてきたファンの人が、今までと違う環境の中でKOSHIの声が響いているのが理想。KOSHIにとっては馴染んでいる環境ではない音なので、いつもの自分とは全然違うボーカルなんだと思う。
稲葉:だからね、スティーヴィーは僕が“自分のスタイルを100%出し切れていないな”って思いながら歌っていることも分かっていると思うし、“いつものスタイルがその曲のベストじゃないし、違うやり方/違うアプローチでやる方法があるんだ”っていうのを、僕に分からせようとしているんだとも思います。
サラス:全体的に幅が広がるんだよ。でもね、最終的には稲葉浩志になる。
稲葉:そうそう変えられるものじゃないんですよ。自分ではすごいチャレンジだと思っても、他の人からすると“いつもと一緒じゃない?”ってこともあるかもしれない(笑)。
サラス:最終的には、はっきりと“稲葉浩志のボーカル”なんだよ。ライブでKOSHIが歌っているのを見ていて、“彼の何がこんなにファンを沸き立たせるのか”を考えながらずっと聴いている。アイディアを持ち寄る時もそれを考えながら“こんなのはどうかな”ってやっているので、アプローチは違うかもしれないけど、最終的には常に稲葉浩志サウンド/稲葉浩志ボーカルなんだって思っているよ。
▲INABA/SALAS |
稲葉:ああ(笑)、「CELICA」はね、この人が「コウシ、エルヴィス、コウシ、エルヴィス」って。
サラス:エルヴィス稲葉を目指せと。
稲葉:そういう感じでディレクションするんですよ。
サラス:稲葉プレスリーね。
稲葉:僕もエルヴィス・プレスリーは好きですけど、まさかこういう風に、そのスタイルで歌うとは思わなかった(笑)。
サラス:ミックスではオールドスタイルのテープレコーダーを持ち込んだりして、カッコいいでしょ? でもエルヴィス・プレスリーのようではなくて、ちゃんとKOSHIでしょ? 『アメリカン・アイドル』(米国オーディション番組)でね、ジョーダン・スパークスとかデヴィッド・クックとか、もちろん歌は上手かったんだけど、常に誰かみたいだったんだよね。マライア・キャリーだったりグロリア・エステファンみたいだったりで、自分のスタイルが見当たらなかった。でも、KOSHIはどんなスタイルで歌おうと、常にKOSHI。「CELICA」の制作中は頭の中でロイ・オービソンやエルヴィス・プレスリー、ジョン・レノンのようなスタイルが聴こえてきていたからね。
稲葉:曲ありき…というか世界観ありきですね。
サラス:レコーディング中もいろんな曲を聴いてね、若い頃に聴き込んでいたアルバムをプレイしたりして「この曲よかったよね」「忘れてたな、この部分」「感情に訴えかけるこの感じ、忘れかけてたね」とか、そんな話もしたよね。
──レコーディングも楽しそうですね。
サラス:今思い出すと面白かったよ。実際は大変だったけど(笑)。
稲葉:実際は、この人、大変だったと思います(笑)。スケジュールがけっこう細切れだったんで、まとまった時間が取れないのがストレスだったんじゃないかな。
──苦労した点はどういうところですか?
サラス:パーツによって、“ダンスっぽい曲なのにレッド・ツェッペリン風のドラムじゃダメだよね”とか“いわゆるダンスのドラムだと、ちょっとロックさが欠けてしまう”とか、そのうまい具合を見つけなきゃいけないから、要所要所でそこが見つかるまで大変だったかな。
──ギタープレイは順調でしたか?
サラス:最近あんまり弾いてないから、ソロは大変だったかな(笑)。リズムの部分は良かったよ。
──「CELEBRATION 〜歓喜の使者〜」のソロは?
稲葉:あれは逆回転。
──逆回転にしてはアタックが出ているから、ちょっと不思議に聴こえました。
サラス:そこはちゃんと計算してるよ。適当に弾いたソロを逆回転にしているんじゃなくて、最終形を想像しながら演奏しているから、アタックを出したいところはそのように聴こえるように考えながらプレイするんだよ。
──ライブではどうします?
サラス:大丈夫。いつもソロは同じことは弾かないし、ハイスクール時代にカバー曲をやっても1音も正確にソロを覚えたことがなかったから、同じことを2回は演奏できないの(笑)。
──「Take On Your Love」のリフは、ピッキングハーモニクスですか?
サラス:秘密(笑)。
──ライブで観るからいいです。
サラス:ははは、ライブで見てください(笑)。別に大したことじゃないよ。技術よりもイマジネーションが必要かな。
稲葉:ぜひライブを観てもらいたいです。多分、みんなが思っているものとはまた全然違う…いい意味でね、そういうライブになると思うので、ひとりでも多くの人に来てもらいたいと思っています。
サラス:毎回満員なので、どうやってひとりでも多くこれるのかちょっとよく分からないけれど(笑)、「チケットが取れなかった」って話を聞くと胸が痛い。でも、僕もけっこう歳だから、あと何年演奏できるか分かんないし、KOSHIに「3時間ステージやろう」って言われたらオーバーワークになっちゃうよ。
稲葉:言ってないでしょ(笑)。この人、自分で長くしてるんですよ(笑)。どんどん長くなる。
サラス:楽しいんだよね。とにかくKOSHIの自由な感じ、ステージ上で踊ったりすごく楽しかった。
──楽しみです。ではライブでお会いしましょう。ありがとうございました。
取材・文◎烏丸哲也 (BARKS / JMN統括編集長)
■アルバム『Maximum Huavo』
▲初回生産限定盤
▲初回限定盤/通常盤
【初回生産限定盤 (CD+オリジナルTシャツ)】BMCV-8057 ¥4,000+税
【初回限定盤 (CD+DVD)】BMCV-8058 ¥5,200+税
【初回限定盤 (CD+Blu-ray)】BMCV-8059 ¥5,200+税
【通常盤(CD)】BMCV-8060 ¥2,900+税
▼CD収録曲
01. Mujo Parade ~無情のパレード~
02. U
03. KYONETSU ~狂熱の子~
04. Violent Jungle
05. Boku No Yume Wa
06. Demolition Girl
07. IRODORI
08. You Got Me So Wrong
09. Bloodline
10. Take On Your Love
11. CELICA
12. CELEBRATION ~歓喜の使者~
▼初回限定盤DVD / Blu-ray共通収録 特典映像
<INABA/SALAS “CHUBBY GROOVE TOUR 2017”>ライブ映像全18曲収録
01. SAYONARA RIVER
02. 苦悩の果てのそれも答えのひとつ
03. ERROR MESSAGE
04. NISHI-HIGASHI
05. マイミライ
06. シラセ
07. ハズムセカイ
08. 正面衝突
09. DO YOUR OWN THANG
10. MOONAGE DAYDREAM
11. MY HEART YOUR HEART
12. WABISABI
13. OVERDRIVE
14. MARIE
15. AISHI-AISARE
16. BLINK
17. POLICE ON MY BACK
18. TROPHY
■WOWOW番組『INABA/SALAS 2020 スペシャル』
放送日:4月18日(土) 夜9:00〜
番組サイト https://www.wowow.co.jp/inaba salas/
■タワレコ4月度“MONTHLY TOWER PUSH!”情報
▲4月度“MONTHLY TOWER PUSH!”オリジナルポスター(B1サイズ)掲出
掲出期間:4月1日(水)~4月30日(木)
掲出店舗:タワーレコードおよびTOWERmini全店 ※TOWER RECORDS CAFE、タワーレコード オンラインを除く。
▲フリーマガジン『TOWER PLUS+』4月1日号の表紙にINABA/SALAS登場
配布期間:4月1日(水)開店時より配布開始
配布店舗:タワーレコードおよびTOWERmini全店
サイズ:B5変形
▲アルバム『Maximum Huavo』タワーレコード オリジナル特典:オリジナル・コットン巾着 (全形態対象)
■FM802番組『on-air with TACTY IN THE MORNING』
放送時間:6:00〜11:00
※INABA/SALASのインタビューは毎日9:00頃〜放送予定
DJ:大抜卓人
https://funky802.com/tacty/
関連リンク
◆INABA/SALAS オフィシャルYouTubeチャンネル
◆B'z オフィシャルサイト
◆B'z オフィシャルYouTubeチャンネル
◆『INABA/SALAS 2020 スペシャル』番組サイト
◆タワレコ“MONTHLY TOWER PUSH!”特設ページ
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