【ライブレポート】ぁぃぁぃ、1stEPリリース&バースデイ記念初ワンマン「20歳の1年が全部詰まってる」

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世界をときめきで色づける“ときめきぺいんたー”こと、ぁぃぁぃが1月31日(金)に自身初となるワンマンライブを東京・大塚Deepaで開催した。

デビューシングル「好きに選べばいいじゃん。」から約7ヵ月の時を経て、待望の1st EP『冬来りなば春遠からじ。』が完成。そのリリースに伴う初ワンマン当日はEPの発売日であることに加え、ぁぃぁぃ21歳の誕生日でもあり、何かとハッピーが盛りだくさんの記念日となった。満員のファンでパンパンに埋まった大塚Deepa。ミラーボールが照らす開演前のフロアにはすでに熱気が漂っている。


SEが流れるとともにステージの引き幕が開いて、パステルカラーのポップでかわいらしいフード付き衣装を纏った、お団子ヘアにキラキラメイクの映えたぁぃぁぃが登場。記念すべき初のワンマンライブは『冬来りなば春遠からじ。』のオープニングを飾る「透徹論」でスタートした。水色のライトが回る中、“aiai”のロゴが入ったバックドロップを背に、のっけから抜群の歌唱力で堂々たるパフォーマンスを見せるぁぃぁぃ。そのアクションに導かれてハンドクラップが沸いたり、フロアにペンライトが上がり始めたりと、オーディエンスの緊張も徐々にほぐれていく。「取捨選択」では一転、赤の照明が辺りを包み、鬼気迫るボーカルとヘヴィなサウンド、激しいヘドバンで圧倒! 感じたことを素直な言葉で表現し、歌いたいことを歌って、自身の確固たるアイデンティティーを強く打ち出してみせる。


最初のMCでは「今日はほとんど新曲なんだよね。事前の練習とかができないからヤバいなっていう……(笑)。でも、逆に正解がないので、みんなで見つけにいこうと思ってます!」「EP『冬来りなば春遠からじ。』、買っていただけましたでしょうか?」と観客と楽しくコミュニケーションを取りながら、開演前に完売となったライトバングルをはじめ、新グッズ(ステッカー&EPのアナザージャケット)を紹介。さらに、次の「ねむの気力」で「目を擦る振付とサビの合いの手を入れてほしい」とリードするなど、全曲の歌詞やアートワークの世界観を自ら手がけているだけあってか、初ワンマンとはとても思えないほどトークもライブ運びも素晴らしい。



ぁぃぁぃらしいプラス思考を綴ったダンサブルな4つ打ちナンバー「ねむの気力」のあとは、メロウでミッドテンポの「好きに生きたらいいとおもうよ」、繊細な心模様を覗かせるバラード「小春日和」を、暖色系のやわらかな明かりの下でしっとりと披露。これまでに見せてこなかった新鮮な一面はオーディエンスをグッと惹きつけ、“ときめきぺいんたー”としてのアプローチがより深みを増したような、思わず聴き入ってしまう時間となった。


「小春日和」を歌い終えてぁぃぁぃがステージから捌けると、折り返し地点ということでしばしの休憩時間。フロア下手のスクリーンに公演タイトルの“不完全給食”を踏まえて(?)、ぁぃぁぃがお弁当(おにぎり、タコさんウインナー、玉子焼きほか)を作る料理動画がシュールに映し出されるなど、ユニークなVTRでほのぼのと楽しませる。『冬来りなば春遠からじ。』裏ジャケの“こんだてひょう”、歌詞カードの本人解説もあったりしつつ、最終的には好きに聴いてもらって“貴方の曲として消化されますように”とするのが彼女らしい。なお、EPのセルフライナー記事がnoteで有料公開中なので、気になる方はそちらもお見逃しなく。


ぁぃぁぃがステージに戻って、バキバキのロックと和風アレンジを掛け合わせた「花笑み、かくれんぼ」からライブは後半へ。先の映像で同曲の歌詞“地団駄”にちなんで「間奏を地団駄タイムにしたい(ジャンプを4セットしてほしい)」と前フリがあっただけに、アッパーな曲調に身を任せ、オーディエンスは足踏みも交えて日々の鬱憤を晴らす。続く「時節」ではシニカルかつスリリングなセリフパート含め、ますます切れ味鋭く本領を発揮。その物怖じしない歌いっぷりで場内を大いに沸かせた。


「知らない曲ばかりなのに盛り上がれるってすごいよ!! 本当に温かい方々に囲まれて感謝です。ありがとうございます」とお客さんに言葉をかけるぁぃぁぃ。「みなさん、今日はどこから来たんですか?」という問いかけには、なんと「北海道」「仙台」「大阪」の声が上がり、驚きと喜びの表情も浮かべていた。


「持ち歌が9曲しかないんで、あとちょっとで終わりです。最後まで楽しんでください!」と言い放ち、ラストスパートは満を持しての代表曲「ミュートすればいいじゃん。」、そして「東京には住まない!」と、ダイナミックなサウンドに乗せて疾走するロックチューンを畳みかけ、大盛況のうちに終演となった。「誕生日おめでとうー!」と温かい声がフロアにあふれる中、ナイスなタイミングでスタッフからバースデーケーキのサプライズも。ぁぃぁぃは「待って待って、本当に聞いてない!」と笑顔を見せつつ、21歳の今、好きなものを追いかけられている喜びを語り、「これからもいろんなことに挑戦していきたい」と結んだ。


「20歳の1年が全部詰まってる」という1st EP『冬来りなば春遠からじ。』のナンバーはもちろんのこと、デビューシングル「好きに選べばいいじゃん。」の収録曲も含め、現時点でのレパートリーすべてを惜しみなく披露したぁぃぁぃ。楽曲のレンジがますます広がり、表現力にも磨きがかかった印象で、独自の世界観がまたここから広がっていく感じがする、今後が楽しみになるばかりの初ワンマンライブだった。終演後に公開された新曲「花笑み、かくれんぼ」のMVも、この先を期待させてくれるはず。初MVの本作はぁぃぁぃの艶やかな振袖姿のほか、東海オンエアのてつやがゲスト出演している点にも注目だ。



また、ぁぃぁぃは『冬来りなば春遠からじ。』のリリースを記念して、2月1日(土)にはタワーレコード池袋店で、2月9日(日)にはHMV&BOOKS SHIBUYAでインストアイベントを実施。その後も『春寒の候』と題し、2月23日(日)にHMVグランフロント大阪、2月29日(土)にタワーレコード札幌ピヴォ店、3月6日(金)にHMV&BOOKS HAKATA、3月21日(土)にタワーレコード錦糸町パルコ店と全国各地を回る予定なので、詳細をチェックして足を運んでみてほしい。



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さらにぁぃぁぃも出演する<U-FES. TOUR 2019 Music>はチケット好評発売中!
近い日程の大阪と札幌のチケットが残りわずかなのでお早めに!
チケット購入は以下より:
https://l-tike.com/ufes2019/

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取材・文:田山雄士
撮影:@_24young_

<1st EP「冬来りなば春遠からじ。」リリースライブ 〜不完全給食〜>セットリスト

2020年1月31日(金)@大塚Deepa
01.透徹論
02.取捨選択
03.ねむの気力
04.好きに生きたらいいとおもうよ
05.小春日和
06.花笑み、かくれんぼ
07.時節
08.ミュートすればいいじゃん。
09.東京には住まない!

<U-FES. TOUR 2019 MUSIC 大阪>

2020年2月24日(月・祝) Zepp Namba(OSAKA)
チケット購入:https://l-tike.com/ufes2019/
公演詳細:https://ufes.jp/2019/schedules/music_osaka_20200224/
【第1部】OPEN 13:00 / START 14:00
【第2部】OPEN 17:30 / START 18:30
出演:HIKAKIN / SEIKIN / Fischer's / としみつ(東海オンエア) / ぁぃぁぃ / JENNI / imiga / 夕闇に誘いし漆黒の天使達


<U-FES. TOUR 2019 MUSIC 札幌>

2020年3月1日(日) Zepp Sapporo
チケット購入:https://l-tike.com/ufes2019/
公演詳細:https://ufes.jp/2019/schedules/music_sapporo_20200301/
【第1部】OPEN 13:00 / START 14:00
【第2部】OPEN 17:30 / START 18:30
出演:HIKAKIN / SEIKIN / アバンティーズ / Fischer's / 北の打ち師達 / としみつ(東海オンエア) / 恭一郎 / ぁぃぁぃ / JENNI / imiga


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