【インタビュー】片桐仁&やついいちろう(ザ・ぶどうかんズ)、<朝霧JAM>で初ライブ「皆さんの目をシャキーン!と覚ましたい」

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■ 子どもの歌にはならないですからね、レディオヘッドは

── ツインボーカルというユニークな構成ですが、実際やられてみてどうですか?

片桐:ザ・ぶどうかんズを始める前に、「シャキーン!」の曲を一人で歌ったことがありましたけど、ひとりボーカルは大変ですよ! どこ見て歌えばいいか分かんないし!

やつい:まぁ、ひとりじゃないから、ごまかせますよね。舞台をやっているので声量はありますし、音はパンクなのでそれが功を奏していると思います。これが歌唱力を必要とするものだと分かりませんが、パンクなんでぜんぜんオッケーだと思います。

片桐:パンクはオッケーなんだ?

やつい:はい。下手でいいですから。それに僕はいろんなバンドのオマージュができて嬉しく思っています。プロデューサーから「やりたいことある?」って聞かれたので「モリッシーやりたい」と言ってお花を用意してもらって。MVで花を振り回しているのはザ・スミスの「This Charming Man」的な感じでやっています。ただ、それ以降、やりたいことがなくなった(笑)。

片桐:そういう素養があるからいいですよね。僕にはミュージシャンとしての振る舞いがまるでない。やついはステージでの立ち振る舞いもすっごくうまいけど。

やつい:はい。「WAKE-AI-TAI」は完全にリアム・ギャラガーです。この写真も完全にリアム・ギャラガーを意識して。

片桐:へえ〜。じゃあ、俺にも言ってくれりゃあ良かったのに! 俺、分かんないから腕を組んでるだけだもん。

▲ザ・ぶどうかんズ(ファンファン加入後の現メンバー)

やつい:根本的にはイアン・ブラウンが好きなので、基本としてマイクをマラカスのように持ち、ふてぶてしく立つというのだけを心がけています。

片桐:やっぱそういうのがあるの? 好きなミュージシャンのパロディっていうか。

やつい:イアン・ブラウンは誰でもできるんで。歌も下手だし踊りも下手だから。

片桐:あ、そうなんだ? でも格好いいんでしょ?

やつい:格好いい。顔が格好いい。こっちが完全に支配している顔で見てればいい。

片桐:支配している顔で見るって?

やつい:あとは行進してればいいですから。

── (笑)。オマージュするアーティストの基準は何ですか?

やつい:やはりマンチェスター、イギリスをモチーフに、(ストーン)ローゼズ、オアシスときて。でもレディオヘッドは入ってないです。子どもの歌にはならないですからね、レディオヘッドは。

片桐:そういうのが分かんないもん。これも分かる人には分かるんですね?

── そうですね。UKロックが軸にあるというのはよく分かりました。

片桐:俺がガンダムのことをガンダムエース(ガンダムの漫画だけが載った雑誌)の人に話すのと同じか。こんなに話が通じるのかって。でも、ライブの時の形がわかんないんだよなあ。

── でも、お引き受けされた?

片桐:仕事ですから。

(一同爆笑)

片桐:舞台だったら稽古があるから「こういう目線で」とかリハで目線を決められるけど、そういうライブの“ノリ”とか音楽的な“あるある”が僕にはないし、お客さんの前で歌うってことが途轍もなく恥ずかしいから、一般の人の前に晒されるのがマジ怖いんですよね。でも、ぶどうかんズは演奏はいいし、やついがいるからMCも大丈夫なんで、今回の<朝霧JAM>では「気持ちよかった、楽しかった」って言えたらいいんですけどね。

── 片桐さんのご活躍の幅広さから見ると、音楽もその中のひとつの得意分野なのだろうと思っていたので意外です。

片桐:いや、いや。でも、歌いますよ。歌詞がちゃんと聞こえるように、メッセージが伝わるように歌わなきゃなって思ってます。

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