凛として時雨とTHE ORAL CIGARETTES、<HEADZ>にて初のツーマンライブ
7月12日(金)、13日(土)、東京・Zepp Tokyoにて、ホットスタッフ・プロモーションの設立40周年記念イベント<Hot Stuff Promotion 40th Anniversary>の第3弾<HEADZ>が開催された。凛として時雨とTHE ORAL CIGARETTESが初のツーマンライブを行った7月12日(金)公演<HEADZ -Emotional Rescue->のオフィシャルレポートをお届けする。
◆<HEADZ -Emotional Rescue-> 写真
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まず登場したのは、THE ORAL CIGARETTES。この日は約1ヶ月ぶりのライブということもあり、のっけから「ライブハウスの力、見せてちょうだい。かかってこい!」と山中拓也(Vo,G)が煽り、「PSYCHOPATH」、「CATCH ME」、そして「カンタンナコト」とアグレッシヴな曲を連投して、勢いよくバンド・アンサンブルを加速させていく。そのグルーヴは獰猛という言葉が似合う。
派手さもありながら重戦車的なビートを生む中西雅哉(Dr)によるドラム、そしてアクロバティックなプレイそのままのフレーズで観客をジャンプさせるあきらかにあきら(B,Cho)のベース、キャッチーなフックがありメロディへの最高のキラーパスを送る鈴木重伸(G)のギター、そしてフロントマンとして時に不敵な笑みを浮かべながら攻撃的に、高揚感たっぷりにフロアの温度をあげ続ける山中。高いバンド感が放つ艶っぽいほどの鋭さが、観客に襲いかかる。
山中はMCで、学生時代にコピバンを組もうと思ったほど凛として時雨が好きで、その背中を追いかけて、違う形にはなったが、自分たちの強みは何だと問いながらここまできたと語る。先人へのリスペクトは、さらにアッパーなキラーチューンとなって表われた。「起死回生STORY」ではじまった中盤、そして後半は3月にリリースした「ワガママで誤魔化さないで」や「狂乱 Hey Kids!!」で、バケモノ的なグルーヴでフロアを振り回してフロアを汗まみれにして行った。
この猛烈な熱気を受けての凛として時雨は、4月にリリースされたシングル「laser beamer」のエッジィで重厚なサウンドで、瞬く間にフロアを圧していく。3人での演奏とは思えない轟音で、会場全体の空気を圧縮していくようなパワーだ。
そして「DIE meets HARD」「Chocolate Passion」で一体化した観客を大きく揺さぶっていく。ピエール中野(Dr)のスケール感のあるダイナミックなドラミングが観客をジャンプさせ、345(Vo,B)とTK(Vo,G)の2枚刃のボーカルが会場を無尽に駆け抜けていって、熱狂を生む。
きらびやかなイントロのギター・フレーズに湧いたのは「DISCO FLIGHT」。序盤から容赦なしで、観客の体を甘美なノイズで満たしていった。TKは、THE ORAL CIGARETTESの山中と、山中の兄と食事をしたことがあると語り、また今回のセットリストでは山中の好きな曲も交えたと、ツーマンだからこそのMCもした。
その後に演奏されたのは、山中が衝撃を受けたと語った2010年の凛として時雨のツアー・タイトルにもなっていた、「I was music」だ。動と静との目まぐるしい狂騒サウンドから、エフェクティヴな「赤い誘惑」「COOL J」へと続き、そしてピエール中野が「体力使い切る準備はできているか!」と熱いMCでフロアの熱を爆上げすると、強烈な2ビートによる「nakano kill you」で観客をもみくちゃにしていった。
ここからはノンストップ。「Telecastic fake show」、新曲「Neighbormind」、「感覚UFO」で興奮をクレッシェンドさせて、強烈な残響音とともにステージを終えた。体中にノイズを注ぎ込まれ放心状態となった観客から、大きな歓声や拍手がわき3人の残響と重なっていく。初のツーマンで、違ったベクトルによるノイジーさで両者とも我が道を進むその足音を爆音で響かせた一夜となった。
文◎吉羽さおり
写真◎TEAM LIGHTSOME
■<Hot Stuff Promotion 40th Anniversary HEADZ>
開場18:00/開演19:00
出演:凛として時雨/THE ORAL CIGARETTES
【THE ORAL CIGARETTES セットリスト】
1. PSYCHOPATH
2. CATCH ME
3. カンタンナコト
4. 起死回生STORY
5. 嫌い
6. エンドロール
7. ワガママで誤魔化さないで
8. 容姿端麗な嘘
9. 狂乱 Hey Kids!!
10. BLACK MEMORY
11. 接触
【凛として時雨 セットリスト】
1. laser beamer
2. DIE meets HARD
3. Chocolate Passion
4. DISCO FLIGHT
5. I was music
6. 赤い誘惑
7. COOL J
8. nakano kill you
9. Telecastic fake show
10. Neighbormind
11. 感覚UFO
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