いい音爆音アワー vol.102 「ナイス♪オルガン特集」
いい音爆音アワー vol.102 ナイス♪オルガン特集
2019年5月15日(水)@風知空知
オルガンは「organ」と綴りますが、これ、本来の意味は「器官」あるいは「機関」(奇しくもともに「きかん」ですね)。「organic」は「有機的」と訳されますが、「薬などを使わず、そのもの本来の器官だけで」ということだと思いますし、「organization」=「組織」という言葉もあります。音を出すための「器官」を持った初めての楽器だったから、「オルガン」と呼ばれたんでしょうね。起源は古く、紀元前数世紀にはもう原型があったそうですが、昔は空気を送って音を出していたのでパイプが不可欠でした。だからパイプオルガン。
これを電気の力でなんとかしようと、1934年にローレンス・ハモンドが発明したのがハモンド・オルガンで、おかげで持ち運べるようになり、オルガンがポップスやロックに使えるようになりました。その後もいろんな電気オルガンが登場します。
80年代からはシンセサイザーにとって代わられていきますが、電気オルガンはシンセのように器用ではないけれど、機種ごとの味わい深い音の個性はやはり魅力的です。でもやはり王様はハモンドですね。今回、音とプレイが好きな曲をランダムに選んだだけですが、調べてみるとほとんどが「Hammond B-3」でした。
福岡智彦 (いい音研究所)