【インタビュー】EXILE SHOKICHI、自身の音楽ルーツを昇華させた渾身作『1114』

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──SHOKICHIさんがこうしてコンポーザーとしてどんどん進化を遂げることについて、他のメンバーのみなさんはどう受け止めてらっしゃるんですか?

SHOKICHI:最初はたぶん「頑張ってるね」ぐらいに思ってたと思うんですけど、いまはミュージシャンとして信頼してくれるようになったと感じてます。そこは変わってきてましたね。例えばEXILE THE SECONDで、最初は自分のアイデアをプレゼンするという形で提案してたんですよ。「これどうですか?」って。でも、いまは「SHOKICHIがいうんだったらそれでいこう」って自分に託してくれるようになりました。かなり信頼していただいてます。EXILEでもそうです。

──すごい変化。その信頼は「マボロシ」でもいってるように、作り続けたMUSICが自分の武器となっていった証といえますね。

SHOKICHI:そうですね。そこはリアルストーリーです。

──日々多忙なスケジュールのなか、音楽はいつ作ってるんですか?

SHOKICHI:音楽を作るのは自分にとってはもう日課なので、時間を作ってというよりも、音楽を作ってるところに仕事が入ってくるという感覚なのですごくナチュラルにやってます。

──みなさん作るものに得手不得手があると思うんですが。SHOKICHIさんはいかがですか?

SHOKICHI:僕はバラエティーに富んでますね。飽き性なのでバラード作ったらアップテンポのものを、アップテンポを作ったらミッドを作りたくなるんで。バラードバラードバラードって続けて作ることはないですね。

──しかし、アルバム的にはM6「プラトニック・ラブ」から「白夜」、「Midnight Traffic」と3曲連続でSHOKICHIさんのセクシーな夜のバラードゾーンが待ち構えています。

SHOKICHI:そうですね。

──まず「プラトニック・ラブ」は、ハーモニーのメロディはこれ、アドリブで作っていったとおっしゃってましたが。

SHOKICHI:ええ。「白夜」もそうです。最近音楽的な綺麗なハモに飽きてきて、「これ合ってるの?」っていうようなハモリをつけるのが自分のいまのムードなんですよ。隠し味のように入れてるのであんまり聴こえないと思うんですけど。でも、それが曲にいいスパイスを加えてるんです。

──「白夜」は“この声が キミの声が 重なる旋律が”という歌詞の表現も、セクシーさを倍増させるいいスパイスになっていました。

SHOKICHI:自分のなかで音楽がもつセクシーさって大切にしている表現なんですよ。自分が(聴いて)育ってきたR&Bはセクシーで、そこに自分はロマンを感じたんで。

──「Midnight Traffic」なんて冒頭から“進まないBより先”ですから。

SHOKICHI:ははっ(笑)。これはまず声がよりセクシーに聴こえるように歌(のテンポ)を後ろ目にとって、ゆったりのれる感じにしたんですよ。歌詞は、夜の渋滞にかけて進まないもどかしい恋をダブルミーニングで歌ってるんですけど。さっきおっしゃっていただいた冒頭のところは、よくAをキスとかで例えるじゃないですか? キスまでしかいかない恋愛みたいな感覚です。あそこは。

──セクシーさ以外に、“生きることは楽じゃない あの日の悲劇超えて また新しいスタート”と歌う「1114 Miracles」や““どうせ”ばっかのモチベーション 知ってるんだ 所詮はLoser〜“どうせ”だったらレボリューション”と歌う「Underdog」など、自分の生き様を歌い込んだエールソングもSHOKICHIさんのリアルなパッションを感じた部分でした。

SHOKICHI:ああいう歌詞は自分の思ってることですからね。僕の場合はいろいろ紆余曲折あって苦労しながらここまできた。そのライフストーリーをエンタテインメントにできたらなと自分は思っていて。綺麗な部分だけではなくて、自分たちのライフストーリーを音楽でエンタテインメントしてくというところはEXILEイズムでもあります。

──ライフストーリーを歌うにあたって、「Underdog」のようなロックサウンドはすごくハマりがいいんですよ。

SHOKICHI:自分のルーツがロックなので。そういうルーツをこの曲には使ってみました。

──この曲のMVでも、ご自身のルーツに.あるhideさんをリスペクトする気持ちがいろんなところから溢れ出てましたね。

SHOKICHI:「Underdog」のシングルのC/Wでhideさんの「ROCKET DIVE」をカヴァーさせてもらったので、「Underdog」のPVはhideさんをオマージュしながら遊ばせてもらいました。hideさんはMy First Heroですから。

──hideさんが自らのレーベル<LEMONed(読み:レモネード)を立ち上げたように、SHOKICHIさんも「Underdog」リリースに合わせて、自ら主宰するレーベル<KOMA DOGG(読み:コマドッグ)>を立ち上げたじゃないですか? レーベルはやりたかったんですか?

SHOKICHI:自分のもう一つの目標だったんです。自分は曲作りが好きだから、プロデューサー業を本格的にスタートさせたくてこのレーベルを立ち上げました。ここをプラットフォームに、自分のコンポーザーとしての活動も活発にしていきつつ、LDHではあまりやらないようなアーティストも扱って、より幅広い視野でエンタテインメントを作っていきたいと思ってこのレーベルを立ち上げました。

──歌って踊って以外に楽器も弾いて、コンポーザーでもあってプロデューサーでもあって、さらにレーベルまで主宰してしまうSHOKICHさんは、LDHの音楽分野における特攻隊長みたいな存在ですね。

SHOKICHI:そうかもしれないですね(笑)。

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