【ライヴレポート】『音楽と人』主催イベントで The Birthday、the pillows、ストレイテナーが12年半ぶりの邂逅

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3月31日、『音楽と人』主催ライヴイベント<音楽と人LIVE 2019 “新木場ナイトカーニバル”>が、新木場STUDIO COASTにて開催された。同公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆<音楽と人 LIVE 2019「新木場ナイトカーニバル」>画像

今回の出演者は、The Birthday、the pillows、ストレイテナーの3組という、2018年11月に創刊25周年を迎え、2019年4月5日に通算300号が発行される『音楽と人』にとって、ゆかりの深い面々。さらに、この3組は2006年9月に同会場で行われた、同じく『音楽と人』主催のイベントでも共演しており、実に12年半ぶりの邂逅となった。





トップバッターを務めたのは、12年半前と同じくThe Birthdayだ。“パーティーがまた始まる”と繰り返されるフレーズがイベントの幕開けにふさわしい「Buddy」で勢いよく火蓋を切って落とした。2曲目「THE ANSWER」ではソリッドなサウンドにチバユウスケ(Vo&G)の切なる叫びのような歌声が響き渡り、未来への希望を唄う「青空」へ。さらにチバはギターを一度置き、ハンドマイクでステージから身を乗り出すように「24時」を唄う。

フジイケンジ(G)が初めて歌声を聴かせ、The Birthdayに新風を吹き込んだ「FLOWER」のあと、まるで広い場所へと解き放たれていくような「OH BABY!」で、いよいよクライマックスへ。チバが再びギターを置き、3月20日にリリースされたばかりのニューアルバム『VIVIAN KILLERS』からハードコアなナンバー「DISKO」を披露。“このクソメタルババァがよ”という衝撃的な歌い出しから、バンドが鳴らすサウンドとグルーヴの強靭さ、そしてロックバンドとしての貫禄をこれでもかと叩きつけ、ステージを後にした。





次に登場したのはストレイテナーだ。躍動感あふれるナカヤマシンペイのドラムと、大山純(G)が奏でるブルースハープの音色が絡みあって始まる「YES, SIR」という、まさかのナンバーから幕を開けた。続く「KILLER TUNE」でみるみる熱気を帯び始める会場。

「12年半前はチバさんも、さわおさんも40歳になっていないから、俺は今40で2人の歳を超えてるんです。昔の2人のヒーローさを考えたら、自分はどうなんだろうって(笑)」──ホリエアツシ(Vo&G)

というMCのあとに披露された「PLAY THE STAR GUITAR」で、彼らの音楽がこの先も時を重ねながら進化していくことを、また「The Novemberist」では、これまでの年月で培った演奏力の高さと安定感をみせつけていく。さらに「Melodic Storm」「MAGIC WORDS」と畳み掛け、客席のボルテージは沸点に。演奏を終え「ストレイテナーでした」という言葉のあと、実は1曲目からここまで12年半前のセットリストとまったく同じであることを明らかにしたホリエ。なんとも粋なサプライズ。そして、「シーグラス」、3月27日に配信リリースされたばかりの新曲「スパイラル」でライヴを締めくくった。





この日トリを託されたのはthe pillows。「連れてってやる! この世の果てまで!」と山中さわお(Vo&G)が勢いよく叫び、「この世の果てまで」でライヴがスタート。「『音楽と人』は25周年、金光さんは編集長になって20年。おめでとう!」と山中の祝福の言葉とともにプレイされた「アナザーモーニング」、続く「About a Rock'n'Roll Band」では、この日の会場に集まったオーディエンスとロックンロールの持つ魔法をわかちあい、「Funny Bunny」のサビでは大合唱が巻き起こる。

その後のMCでは、ストレイテナーとは15年、The Birthdayのチバとクハラとは25年、『音楽と人』編集長の金光とは30年ほどの付き合いだと述べ、「こんなに長い付き合いの人たちがいまだに音楽が大好きで嬉しい。長い道を歩き続けてきた男たち、そして女たちに愛を込めて」と語り、「Thank you, my twilight」へ。その優しくも、先を照らす光のように力強い渾身のプレイに強く胸を打たれるなか演奏された「LAST DINOSAUR」、「ハイブリッド レインボウ」でますます会場の思いがひとつになっていく。



ラストは衝動の塊のような「Advice」で一旦ステージを去った。そして興奮さめやらぬオーディエンスからのアンコールに応え、再び登場したthe pillows。山中は、今年バンド結成30周年を記念し、10月17日に横浜アリーナ公演を行うことに触れたあと、「新しいも古いもない世界、それがロックンロールだ!」と叫んだ。イベントのラストは、ロックバンドとしての誇りと自信を持ち続け、これからも最高のロックンロールを鳴らしていくと宣言するかのように演奏された「Locomotion,more! more!」で大団円。こうして約3時間にわたって熱いステージが展開された、12年半ぶりの顔合わせによる<新木場ナイトカーニバル>は幕を閉じたのであった。

撮影◎新保勇樹

■<音楽と人 LIVE 2019「新木場ナイトカーニバル」>3月31日(日)@新木場STUDIO COASTセットリスト

【The Birthday】
01. Buddy
02. THE ANSWER
03. 青空
04. 24時
05. カレンダーガール
06. SUMMER NIGHT
07. VICIOUS
08. FLOWER
09. OH BABY!
10. DISKO
【ストレイテナー】
01. YES,SIR
02. POSTMODERN
03. KILLER TUNE
04. MOTIONS
05. PLAY THE STAR GUITAR
06. 泳ぐ鳥
07. DISCOGRAPHY
08. The Novemberist
09. Melodic Storm
10. MAGIC WORDS
11. シーグラス
12. スパイラル
【the pillows】
01. この世の果てまで
02. RUNNERS HIGH
03. アナザーモーニング
04. About A Rock'n'Roll Band
05. BOON BOON ROCK
06. ニンゲンドモ
07. バビロン 天使の詩
08. Funny Bunny
09. Thank you, my twilight
10. LAST DINOSAUR
11. ハイブリッド レインボウ
12. Advice
encore
en1. Locomotion, more! more!

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