レポ&インタビュー:BURNOUT SYNDROMES『明星』ツアーファイナル「愛してます、仙台」

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■総監督・石川大裕(B&Cho) ソロインタビュー

──おつかれさまでした。

石川:わざわざ仙台まで来てくださってありがとうございます。

──演出、凝ってましたね。

石川:そうっすね。あのキャパ感でできることの楽しさのひとつかなと思って作りました。

──いつ頃から構想してたんですか?

石川:これ、言っていいのかわかんないんですけどラッパーのPUNPEEさんのアルバムに「2057」っていう曲が入っていて、その曲は「私があの作品を出した頃の話をしよう」って始まるんですよ。前のワンマンが終わった次の次の朝くらいに聴いて、めちゃくちゃおもしろいな、なんかできそうやなって思って。それを元ネタに考えたときに、なんか失敗しないとダメやな、過去を変えようってアイディアが浮かび、“遅刻”っていうすごくありそうなことをテーマにしました。

──丸一年かけたんですね。ライブ前に、Twitterで演出の伏線を張って、本番中もファンの方にSNSで発信してもらって。日常をも巻き込んでいたのがすごくおもしろかったです。

石川:最初に僕が持ってきた台本は、もっと難しかったんですよ。世界線がたくさんあって、その世界線を守るために、とかいう内容を考えてたんです。ツイートするっていう演出はすごくおもしろいんだけど、設定として一番難しい部分をここにしておかないとこのおもしろさは伝わらないから、ほかを簡単にしようってことになり、あの形ができあがりました。

──実現させていくなかで大変だったことはありますか?

石川:あんま大変とか思わないですね。全部楽しいんで。演出よりもソロ曲がしんどかったです。

──アンコール1曲目の「商売繁盛」ですね。まさかこのツアーで聴けると思ってなかったので驚きました。

石川:あれを作るのが一番しんどかった。

──フルバージョンじゃなかったのは?

石川:アンコールの曲数を増やしたかったので、ちょっと短めにしたんです。

──全公演を終えてみての感想をお願いします。

石川:なにかを作る人って、自分がいいと思ったものが人にいいって思われるかってすごい不安なことやと思うんですよ。今回のワンマンライブが、僕なりのやりたいことのひとつの集大成やったんで、「僕はこれが本当におもしろいと思う。どうですか?」って提案したときに、今までで一番良かったってぐらいの反応がきたんです。「僕は僕を信じていいんやな」って思えたんですよね。なので感謝してます。

──東京のライブで配られたセットリストに、「来年はZepp東京ですが、必ず今回より面白いライブを作ります。石川君が。」っていう熊谷さんからのコメントが書いてありましたね。次回への期待が高まります。

石川:今日よりおもしろいのを作らなければ、先は無いと思ってます。それはもうビッグマウスでいいんじゃないかなって。

──そして次回ワンマンが、年末からまた始まりますね。内容についてはもう考えているんですか?

石川:そうですね、考えてます。今回のツアーのキャパのサイズ感、最大で950っていうのはやっぱり閉鎖感がまだちょっとあるんですよね。次は桁が増えるんで、2000のキャパのときに、本当におもしろい演出とはなにかっていうのを、この10ヶ月で見つけて答えを出したいです。

──目標にしていた、大阪・なんばHatch公演もあります。

石川:なんばHatchね、いいっすね。楽しみ。

──最後にファンの方へメッセージを。

石川:これで一旦僕の、メジャーデビューしてからの三部作が終わったんで、次はまた新しいBURNOUT SYNDROMESが観れると思います。15周年アニバーサリーよろしくお願いします。

文・撮影◎高橋ひとみ(BARKS)

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