【イベントレポート】hy4_4yh、Heartbeat、SHO、TORIENA、未来茶レコード勢が登場！ リアルな音楽の良さを再発見できた＜DOWNLOAD CARD SUMMIT＞

1月19日、1週間に渡りタワーレコード渋谷店で開催された＜DOWNLOAD CARD SUMMIT 2019＞が、最終日を迎えた。この日は、ダウンロードカードで作品を発表したアーティストのライブ、“中の人”による作品解説トークショーなどが行われ、アーティストの魅力はもちろん、様々な角度からダウンロードカードの魅力にも触れられた1日となった。

ダウンロードカードとは、カードの裏面に記載されたURLやQRコードにアクセスすることで、スマホやPCにデジタルコンテンツをダウンロードできる、カード型の音楽メディアの総称。＜DOWNLOAD CARD SUMMIT＞は、このダウンロードカードの認知拡大を目的に、「M∞CARD」と「SONOCA」という仕様の異なるダウンロードカードを提供する、ダイキサウンド株式会社とクリプトン・フューチャー・メディア株式会社がタッグを組み、実現したイベントである。

■作品紹介からダウンロードカードの裏話まで


5Fのイベント会場で催されたのは、「中の人による作品紹介ミニコーナー」。『サウンド＆レコーディング・マガジン』編集長・篠崎賢太郎氏が司会を務め、前述の栗原氏と笹原氏、レーベル運営などを行う株式会社MAGES.・宮原信哉氏、シンガーソングライター・Heartbeatが登壇。M∞CARDで作品をリリースしたHeartbeatは、「今回、サイン入りのチェキを封入しました。1枚だけ入っている当たりを引いた人にはハグをプレゼントします！」と新作に関してコメント。アニソンシンガー・亜咲花のミニアルバムをSONOCAでリリースした宮原氏は、「CDとの差別化を図るため、SONOCA版にはハイレゾ音源とリミックス音源を収録しました」と話し、ハイレゾ音源の一部を流す視聴コーナーも展開した。


栗原氏は、「音源以外にも画像、動画などを収録できる他、カードとしてのコレクション性や、店頭や物販として販売できるというフィジカルとしての良さも備えたもの」と、笹原氏は「CDと違いプレス作業が必要ないので、ギリギリまで粘って音源を制作できるという良さも。おかげで今回、リリースの3日前にようやくマスタリングを終えたというハードな状況で（笑）」と、ダウンロードカードのメリットや裏話についても触れた。

■最旬アーティストのパフォーマンスが続々披露

その後、B1F「CUTUP STUDIO」にて二部制のライブが開催。RHYMESTERの門下生として知られる女性ラップデュオ・hy4_4yhが一部のトップバッターとして登場。切ないラブソング「せいいっぱいの恋」や、RHYMESTERへのリスペクトが溢れる「人間交差点 午前10時40分」などを披露した。続いて、トークショーにも参加したHeartbeatが、パワフルなヴォーカルで代表曲「Fire」のリミックスバージョンを歌い上げ、MCで1stフルアルバム『Here I am』のリリースを発表した後、表題曲を熱唱した。トリを務めたのは、個性派ラッパー・SHO。ブランド名をひたすら連呼するサビが耳に残る「LOUIS VUITTON」、新曲「たまにFENDI」を披露。「今年こそ流行語大賞を狙ってるんでよろしく」と言い放ち、代表曲「薬物はやめろ」のコール&レスポンスを要求し、エモーショナルに会場を煽った。




サイン会を挟んで行われた二部には、ゲーム音楽界でも話題の女性シンガーソングライター・TORIENAが登場し、DJとヴォーカルでフロアを温める。その後は、“Future Bass” に影響を受けたポップサウンドを展開するレーベル「未来茶レコード」のショーケースが展開。この日が記念すべき初ライブとなったNeko Hackerは、ましろ、くいしんぼあかちゃんを迎え、Seraの奏でるギターサウンドとスイートヴォイスで魅了。Yunomiとともにレーベルを主宰するYUC'eはAireとコラボし、新曲「コットンキャンディ・シープ・ナイト」を披露した。ちなみに、出演を予定していたKOTONOHOUSEは、残念ながらインフルエンザで欠席。トリを務めたYunomiは、やのあんなを迎えたKOTONOHOUSEの「プリズム」をプレイしてエールを送り、その後TORIENA、日南結里を迎えてYunomi自身の新曲「ゲームオーバー feat.TORIENA」、「白猫海賊船 feat.日南結里」などを披露した。サイリウムを掲げ、曲を口ずさむ熱狂的なファンの姿も印象的。日本が誇る注目の音楽ジャンル「Kawaii Future Bass」の世界感を存分に堪能でき、同ジャンルの人気の高さを垣間見ることができた。







なお1Fには、今回ダウンロカードでリリースされた作品の展示コーナーが。CD世代にも馴染みがあり、陳列していても違和感のないCDジャケット仕様のパッケージが多く、手に取る来客者も多かった。デジタルとフィジカルの中間とも言える、ダウンロードカード。ますます今後、注目度が高まりそうだ。

写真：tatsuki nakata