コルグ「KROME」がリニューアル、EDM系や新ピアノ音色など即戦力サウンドを追加、進化した定番シンセ「KROME EX」3機種登場

本当に使える音にこだわったベストセラー・シンセ「KROME」が大幅リニューアル。米アナハイムで1月24日より開催されるNAMM Showに向け多数の新製品を投入するコルグから、EDMを中心とする現在のミュージック・シーンに対応すべく「今、使える音」を厳選したミュージック・ワークステーションの新モデル「KROME EX」が登場。2月下旬に発売される。


ステージに映える光沢のあるアルミ・パネルと高級感溢れるデザインのボディに、視認性の高い大型LCDディスプレイによるタッチビューを備えた「KROME EX」は88鍵、73鍵、61鍵の3機種をラインナップ。定番サウンドに加えて、この製品のために用意された新しいピアノをはじめとする新PCM、新プログラムを多数搭載。KROMEの高い性能を生かした即戦力サウンドを提供する。

EDMサウンドでは高揚感を煽るエフェクトの効いた分厚いポリフォニック・シンセやクリアでヌケのよいシンセ・リード、会場を揺るがすパンチの効いたドラムなどの定番音色を新たに追加。さらにスチール・パンやカリンバ、胡弓などのエスニック系音色、映画のトレーラーやCMなどで多様されるハリウッド系SFX音色なども新規搭載した。

キーボードの基本であるピアノやエレクトリック・ピアノ、そしてワークステーションとして重要なドラムに、現代のミュージック・シーンはもちろん、いつの時代でも使われる最高のサウンドを搭載。そして、キーボードで最も重要なピアノ音色には、新しい、グランド・ピアノ音色を搭載。録音はDSDレコーディング/マスタリングの第一人者オノ セイゲン氏監修のもと行われ、KROMEを象徴するGerman D Grandとはまた違った美しくクリアなサウンドでピアノ音色の選択の幅を一層広げる。また、ポップスで使われることの多いアップライト・ピアノも新規搭載した。

エレクトリック・ピアノには3タイプの代表的なエレピ・サウンドを搭載。8段階ベロシティスイッチを採用したほか、1タイプずつでも通常のPCMシンセ全音色分を超える容量を使用。また、キーOFFのノイズやアンプ、キャビネット、スピーカー、定番ビンテージ・エフェクトなどもリアルに再現した。

ドラムには2,500を超える膨大なドラム・サンプルによる48のプリロード・キットを収録。その代表的なキット“Jazz Ambience Drums”は大容量のPCMを使用した余裕のあるサウンドで、これまでにない音のヌケやリアルさを実現。マイクをヘッドやシンバルの近くに配置して収録したダイレクト音と、マイクを離して残響音をメインに収録したアンビエント音をミックスすることで、自分好みのサウンドを作り上げることができる。また、プロが叩いだリアルなグルーヴ（600超のプリセットを内蔵）をボタン1つで再生するドラム・トラックをバックに演奏できるのもポイントだ。

896プログラム、512コンビネーションにのぼる豊富な音色バリエーションで多くのジャンルをカバー。また、ソロやバッキングで使いやすいよう、プロ・ミュージシャンやプログラマーによって考えられたコンビネーションは、選ぶだけで想像力を刺激してくれる。

リフなども演奏可能なデュアル・ポリフォニック・アルペジエーターは、同時に2つを動作させることが可能。定番のアルペジオ・パターンに加え、ギター、ベースなどのリフやドラム・パターン、微妙にモーションするパッド、シンセ、SEなど音作りにも活躍。さらにユーザーによるパターン編集も可能だ。加えて、16MIDIトラック＋1マスター・トラックのシーケンサーを内蔵。演奏中にRECスイッチを押すだけですぐにレコーディングできる機能や、ピアノ・ロールによる編集機能も備える。

鍵盤は「KROME EX61」と「KROME EX73」がピアノからシンセ音色まで自然なタッチで演奏できるセミ・ウェテッドのナチュラル・タッチ鍵盤。「KROME EX88」はNH（ナチュラル・ウェイテッド・ハンマー・アクション）鍵盤を採用。ピアノやエレピなど細かいニュアンスを表現できる音色において威力を発揮する。