yonige、<君のおへその形を忘れたツアー>ファイナルにて追加公演をダーツで決定
大阪寝屋川出身のガールズロックバンド、yonigeが11月30日に東京・Zepp DiverCity TOKYOで全国ワンマンライブ<君のおへその形を忘れたツアー>のファイナルを迎えた。
同ツアーは11月2日に地元・大阪からスタートし、札幌、広島、福岡、名古屋、仙台を経て、この日で7箇所目。バンド結成5年目を迎えた彼女たちにとっては初のZepp DiverCityは、同世代の同性である女の子のオーディンスを中心に大勢の観客が詰めかけ、満員となっていた。
ライブは、ツアータイトルになっている“君のおへその形すらもう 忘れてしまっている”というフレーズが印象的な夏フェス会場限定シングル「リボルバー」で幕を開け、3rdミニアルバム『Neyagawa City Pop』に収録曲で、素直に言えない気持ちを罪と表した「our time city」から、1stミニアルバム『Coming Spring』収録の「バッドエンド週末」と、何気ない日常をテーマにした最新のミニアルバム『HOUSE』収録曲を中心にしながらも新旧を織り交ぜ、これまでの集大成とのようなセットリストとなっていた。
ヴォーカル&ギターの牛丸が、初夏にチャリを爆走していたときの心境をそのまま曲に落とし込んだ「顔で虫が死ぬ」を早口で捲し立て、グルーヴとスピード感を一気にあげたかと思えば、続く「2月の水槽」では、一転して暗闇の中で憂鬱な気持ちを訥々と歌うなど1曲ごとにくるくると表情とムードを変えていった。
“男も女もない、かたつむりになりたい”と切望する「あのこのゆくえ」から始まった中盤では、ミニアルバムとは異なるエレキギターでの演奏となった「ベランダ」をはじめ、「バイ・マイ・サイ」「しがないふたり」とミドルテンポのナンバーを立て続けに披露し、観客は牛丸のハスキーで気だるい歌声にじっくりと耳を傾けて聴きいっていた。
MCではベースのごっきんが「楽しいな、今日。ファイナル、浮かれるわ」と語りかけ、本ツアー中に広島のパワースポットである宮島を訪れたエピソードを話し、「どうでもよくなる」のMV撮影で「人生で初めてガリガリ君が当たった」という裏話を明かすと、場内から笑い声と拍手が起きた。
そして、ごっきんの「後半戦、みんなが知ってる曲を一杯やります」というコメントを合図に後半戦に突入。曲フリの時点で歓喜の声が上がった「センチメンタルシスター」や、アボガドを投げつけて喧嘩した元彼との実話を描いた「アボガド」、MVの人気も高い「さよならアイデンティティー」と、女性から高い共感を集めている激的な失恋ソングでフロアを盛り上げ、君がいない日々から乗り越えていく瞬間を体現した「さよならプリズナー」、バックライトが照らされる中で激しくカオティックな演奏を見せた「最愛の恋人たち」で本編は締めくくられた。
アンコールでは、au 三太郎シリーズ「笑おう」篇のTVCMソングに起用されて大きな反響を浴びた「笑おう」に続き、牛丸からサプライズとして3箇所での追加公演が発表されると、満員の観客から大歓声が沸き起こった。
ここで、<今回のツアー物足りないんやったら増やしまっせ>企画として、40箇所の県名と4つの?マークのついた巨大なダーツが登場。
まず、サポートドラムのホリエが「島根」、続く、ごっきんは、お客さんのリクエストに応えて見事に「埼玉」を命中。最後に牛丸が「?」マークを当て、フリップをめくると、なんと「海外ライブ」の文字が。後日、日程と会場は公式ホームページで発表となるが、ふたりは「うちら、パスポートとらなあかん」と少し戸惑いながら、最後に「さよならバイバイ」をダイナミックにプレイし、「また、ライブハウスで会いましょう」という言葉を残し、ステージを後にした。
取材・文◎永堀アツオ
撮影◎太田好治
【セットリスト】
02. our time city
03. バッドエンド週末
04. 顔で虫が死ぬ
05. 2月の水槽
06. 最終回
07. 悲しみはいつもの中
08. あのこのゆくえ
09. 最近のこと
10. バイ・マイ・サイ
11. ベランダ
12. しがないふたり
13. 沙希
14. どうでもよくなる
15. センチメンタルシスター
16. ワンルーム
17. アボガド
18. さよならアイデンティティー
19. 春の嵐
20. さよならプリズナー
21. 最愛の恋人たち
ec1.笑おう
ec2.さよならバイバイ
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