defspiral、1stミニAL発売。「この世界の続きをもっとやりたい、という想いがあった」

defspiralの10か月余りぶりの新譜、1stミニ・アルバム『TO THE GALAXY -RECONNECT-』が10月3日に発売された。

◆ジャケット写真 ほか

2017年にリリースされた4thアルバム『TO THE GALAXY』の続編ともいえる本作。同じテーマを引き継いだ理由について、TAKA（Vo）は「昨年から今年にかけてアルバムを引っ提げてのツアーを回る中で、この世界の続きをもっとやりたい、という想いがあった」と語る。

その言葉どおり、デジタルとロックを融合させたサウンドと死生観を感じさせる歌詞の世界を踏襲するだけでなく、CDジャケットのデザイン、テレビ埼玉『いろはに千鳥』エンディング・テーマ曲に起用された「STARDUST」と前作の収録曲「MEBIUS」との関連性など、前作と聴き比べてみればニヤリとなるポイントが随所に散りばめられている。そこも本作の面白さだ。

大きな作品に取りかかる際、コンセプトや方向性が固まるまでに時間がかかるそうだが、その点、本作はタイトルも向かいたい所も最初から決まっていただけに制作もスムーズに進んでいくんだろうとメンバー自身、高を括っていたとか。しかし、制作を終えてみると「ミニアルバムだけどフルアルバムを作ったような感覚がある」とMASATO（G）。

それもそのはず。メンバー同士で何度も集まり、話し合い、1曲1曲ちゃんと向き合ってアレンジを練り直したそうだ。さらに歌詞も何度も書き直し、仮歌を入れ直した、という。RYO（B）は「やっぱり、メンバーで会って、実際に色々試してやってみないとわからないこと、いっぱいあるんですよ」と述べる。

時に作曲者の意図しない方向へ楽曲が変貌していくこともあったが、それはバンドで音楽を作る醍醐味だ。このように丁寧に作られた本作『TO THE GALAXY -RECONNECT-』は、アルバム『TO THE GALAXY』のその先のものでもあり、前作では描き切れてないものを描いた作品でもある。2枚あわせて聴くことをおすすめしたい。

そして、defspiralは10月3日から全国13か所、14公演にも及ぶロングツアー＜defspiral tour 2018「TO THE GALAXY -RECONNECT-」＞をスタートさせた。本作が出来たことで、より“TO THE GALAXY”の世界が広がる。「苦しんで産み落とした後は、もう楽しむだけですから」とMASAKI（Dr）が言うように、ツアーにかける意気込みもハンパないようだ。TAKAは本ツアーに関して「『TO THE GALAXY』の10曲と『TO THE GALAXY -RECONNECT-』の5曲、それをミックスして“TO THE GALAXY”の最終形を魅せられたら、と思います」と述べている。

取材・文◎増渕公子[333music]






◆defspiral オフィシャルサイト