【インタビュー】布袋寅泰「またケンシロウとラオウに会える」

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■しっかりといい音を出せば、間違いなく伝わる
■何が飛び出すかわからない

──そして、先ほどお話にも出ましたが、10月にベルギー、フランス、スイス、イタリア、イギリスの5カ国を廻るユーロツアーを行なわれます。

布袋:イギリスに移って6年目ですが、最初はすごく気負いがあったんですよね。「何がなんでも手に入れるぞ!」って。その意気込みは今も失っていないんだけど、実際に向こうで暮らしてみて、向こうの音楽シーンや、音楽のあり方を身体で感じたことで、最近はその辺の気負いがなくなってきた。たとえばBTSじゃないけど、言葉もスタイルも関係ないし、いい音楽には必ず反応してくれる。そこはズッケロのコンサートで感じたことでもあるんだけど、彼の力があってのこととはいえ、僕のギターにすごく反応してくれる人がいたことを、自分の目と身体で感じ取れたことがすごく自信になっていると思うんですよ。しっかりといい音を出せば、間違いなく伝わる。だから、ファンキーで、ダンサブルで、ちょっとアバンギャルドで、ニューウェーヴィーな、でも、ちゃんと泣くこともできるような。そんな自分の多種多様な音楽スタイルをひとつの形にせずに、もっと自由に伝えていいんじゃないかと。基本のキではあるけど、いろんな経験をしてそこに立ち戻れたところがあるんですよね。

──なるほど。

布袋:でもまあ、日本でもそうだけど、作品をリリースしてプロモートしていくということは、決して簡単なことではなくて。インターネットで音楽に触れられる機会はどんどん広がっているにしても、やっぱり本質的なところ──この人は、なぜこの音楽を、どんな思いで奏でているのかを伝えたくて、僕はやっているわけだから。その難しさはあるんだけれども、こういう活動を続けていけば、必ず何かに繋がるとは思っていますね。

──今の心境に至るまでには、イギリスや世界に自分のスタイルを寄せていかなくてはいけないと思っていたところもあるんでしょうか。

布袋:まあ、言っても僕は10代の頃からブリティッシュロックで育ってますから。

──完全に血としてある部分ですよね。

布袋:そう。むしろイギリス人よりイギリスを聴いてきたところもあるし、日本人だからといって日本の音階や音楽を勉強してきたわけでもないからね。そういった感覚的なもので、「日本人だから」とか「イギリスにいるから」みたいなエクスキューズはあまり感じないですね。年齢も関係ないし。まあ、僕が20代だったらまた違うのかもしれないけど。たとえば、ONE OK ROCKとか、このあいだロンドンで観に行ってきたMAN WITH A MISSIONといった海外で評価されているバンドは、僕とは世代も表現も違うんだけど、僕だからできることがあると思うので。それを探して形にしていかなければいけないなと思ってますね。

──先ほどマンウィズのお話がありましたが、布袋さんっていろんな方のライブをかなり観に行かれていますよね?

布袋:そうだね。最近はネットでチケットを取って、ひとりで行ってますよ。映画もそうだけど、ひとりで行ったほうが楽しめるときってあるじゃないですか。自分のペースでビールを飲んで、「イエーイ!」とか言って(笑)。そういう意味では、(ロンドンは)いちロックファンに戻れる街でもある。この前も、エコー&ザ・バニーメンとか、ザ・ザといったニューウェーブのバンドを観に行ってきたんだけど、イギリスで活躍しているベテランのバンドからヒントをもらえることは多いですね。ひょっしたら同じぐらいの世代かもしれないけど、もっとシンプルでいいんだな、とか。



──そして、ユーロツアーの後は、18ヵ所19公演のジャパンツアーが控えています。

布袋:僕がソロになってからは、ツアーを廻るときは、ベストアルバムにしろ必ず作品があって、今のモードをお客さんと楽しんできたけれど、それがない布袋寅泰──作品に縛られず、みんなが観たことのない、僕も味わったことのない自由さがあるものにしても、おもしろいんじゃないかと。今回のツアーはそういうものになる予定です。懐かしい曲だけじゃなくて、新曲もやるかもしれないし、何が飛び出すかわからない。

──いろんな想像が膨らみますね。

布袋:そういう自由なステージをやろうと思ったことも、今のコンディションがすごくいいから、今の自分に対してリアリティと自信をすごく持っているからだと思うんですよね。ジェットコースターみたいなスリルや、ただただ拳を上げるだけではない、ギターや音楽の持っているロマンティシズムや、スペーシーな奥行き、そしてマジックみたいなものは、ステージの上でしか表現できないところがある。それを長年の布袋ファンはよくわかってくれていると思うし、嬉しいことに最近は若い人も増えてきているんですよ。そんな人にとっては懐かしい曲を新鮮に感じるだろうし。楽しみにしていてほしいですね。

取材・文◎山口哲生
撮影◎Yuji Kaneko

New Single「202X」


2018年9月19日(水)発売
■完全数量限定盤(CD+GOODS[「202X」バーチャル3Dフィギュア(ARマーカーピック3枚セット])
TYCT-39087 3,240円(税込)
■通常盤(CDのみ)
TYCT-30079 1,080円(税込)

[CD収録曲]
M1.202X(「北斗の拳」202Xテーマソング)
M2.Bombastic

[完全数量限定盤GOODS「「202X」バーチャル3Dフィギュア(ARマーカーピック3枚セット)」]
布袋寅泰(ボーカル&ギター)、ベースにケンシロウ、ドラムにラオウというバーチャルスーパーバンドが楽しめるバーチャル3Dフィギュア。完全数量限定盤付属のARマーカーピックに専用アプリを起動してスマートフォンをかざすと、布袋寅泰とメンバー2名がバーチャル3Dフィギュアになってスマートフォンの画面内に出現。ニューシングル「202X」の演奏を楽しむことができる。
※バーチャル3Dフィギュアを楽しむためには、ARマーカーピックと専用無料アプリ「ひかりTV-VF」アプリが必要です。
※専用アプリ「ひかりTV-VF」アプリは、App StoreまたはGoogle Playから無料でダウンロードできます。

■推奨環境
iOS10.0以上(iPhone6S以降)、Android5.0以上(メモリ2GB以上)
※推奨環境以外での動作につきましては、サポートの対象外となります。
また、お客様のご利用状況や個々の端末の状況によっては、推奨環境下であっても正常に動作しない場合があります。予めご了承ください。

<ヨーロッパ・ツアー>

2018年
10月7日(日)ベルギー/ブリュッセル Brussels - AB Club
10月8日(月)フランス/パリ Paris – Le Flow
10月10日(水)スイス/チューリッヒ Zurich - Kauflueten
10月11日(木)イタリア/ミラノ Milan - Serraglio
10月20日(土)イギリス/ロンドン London - Shepherd's Bush Empire

<HOTEI Live In Japan 2018 〜TONIGHT I'M YOURS TOUR〜 supported by ひかりTV>

2018年
11月10日(土)兵庫・神戸国際会館 こくさいホール
11月16日(金)宮崎・延岡総合文化センター
11月18日(日)佐賀・佐賀市文化会館
11月22日(木)北海道・わくわくホリデーホール(札幌市民ホール)
11月23日(金・祝)北海道・帯広市民文化ホール
11月25日(日)新潟・長岡市立劇場
11月26日(月)東京・NHKホール
11月29日(木)富山・砺波市文化会館
11月30日(金)愛知・日本特殊陶業市民会館フォレストホール
12月2日(日)静岡・静岡市民文化会館
12月6日(木)神奈川・神奈川県民ホール
12月8日(土)広島・福山リーデンローズ
12月9日(日)福岡・福岡サンパレス ホテル&ホール
12月12日(水)埼玉・羽生市産業文化ホール
12月14日(金)千葉・市川市文化会館
12月15日(土)群馬・ベイシア文化ホール (群馬県民会館)
12月24日(月・休)宮城・仙台サンプラザホール
12月29日(土)大阪・オリックス劇場
12月30日(日)大阪・オリックス劇場

前売り/全席指定 8,000円(税込)
※3歳未満入場不可(3歳以上有料)

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