のん、武満徹のオーケストラ作品『系図』の語り手に挑戦。谷川俊太郎の詩を朗読

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映画『この世界の片隅に』では声優としても大反響を呼んだのんが、日本人クラシック作曲家の傑作に語り手として挑んだ。

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日本コロムビアのDENONレーベルで今年2018年4月からスタートした、イタリア出身の指揮者アンドレア・バッティストーニと東京フィルハーモニー交響楽団によるレコーディング・プロジェクト「BEYOND THE STANDARD」の2作目にのんは参加したという。

この「BEYOND THE STANDARD」では、クラシックの王道楽曲と、日本人作曲家による傑作をカップリングし、時代と国を越えた新たなスタンダードとして打ち出している。4月にリリースされたVol.1のドヴォルザーク「新世界より」&伊福部昭「シンフォニア・タプカーラ」「ゴジラ」に続く今回のVol.2は、チャイコフスキーの晩年の代表作である交響曲「悲愴」と、日本を代表する作曲家である武満徹の同じく最晩年の傑作「系図」がカップリングされた。

この「系図」という作品は、オーケストラ演奏をバックに、谷川俊太郎の詩集『はだか』の中から選ばれた詩が朗読されるという形式の作品である。楽譜には「ナレーターは十代半ばの少女によってなされることが希ましい」という作曲者による指定があり、これまで、遠野凪子や上白石萌歌などが語り手を担当してきた。今回は、作曲家の指定の年齢とは異なるものの『この世界の片隅に』での名演に感銘を受けた制作サイドの「この作品の決定盤を作りたい」という熱いラブコールを受け、のんが起用されたようだ。『BEYOND THE STANDARD vol.2』は10月24日にリリースされる。

▲『BEYOND THE STANDARD vol.2』

レコーディングを終えたのんは、「美しい演奏と詩が一つになっていくのを体験できる貴重な時間を過ごさせていただきました」とコメントを寄せた。コメント全文が以下だ。

  ◆  ◆  ◆

【のん コメント(全文)】

この度、武満徹さんの曲に流れる谷川俊太郎さんの詩を読ませていただくという役をいただき、心から嬉しく思っています。
バッティストーニさんの指揮のもと、東京フィルハーモニー交響楽団の皆様とのレコーディングは、とてつもない緊張を感じる中ではありましたが、美しい演奏と詩が一つになっていくのを体験できる貴重な時間を過ごさせていただきました。系図 family tree、キラキラと輝く音の中に落ちる不穏な裂け目は、不思議と胸に染み渡って希望を見出す。素敵な曲に参加できて、素晴らしいオーケストラの皆様バッティストーニさんとご一緒できて、本当に楽しかったです。沢山の方のもとに届く事を願って。

──のん

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アルバム『BEYOND THE STANDARD vol.2』

2018年10月24日発売
COCQ-85441 ¥3,000+tax UHQ-CD

ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調 作品74「悲愴」
Peter Ilyich Tchaikovsky : Symphony No.6 in h moll, Op.74 “Pathétique”
1 第1楽章 Adagio - Allegro non troppo
2 第2楽章 Allegro con grazia
3 第3楽章 Allegro molto vivace
4 第4楽章 Finale. Adagio lamentoso - Andante - Andante non tanto

武満徹:系図-若い人たちのための音楽詩- 詩:谷川俊太郎
Toru Takemitsu : Family Tree - Musical Verses for Young People-
5 むかしむかし  ONCE UPON A TIME
6 おじいちゃん  GRANDPA
7 おばあちゃん  GRANDMA
8 おとうさん  DAD
9 おかあさん  MOM
10 とおく  A DISTANT PLACE

アンドレア・バッティストーニ指揮/東京フィルハーモニー交響楽団 語り:のん

【録音】2018年5月21-22日 東京オペラシティ コンサートホール
21-22 May, 2018 Tokyo Opera City Concert Hall
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