のん、初ワンマンで5大都市ツアー開催を発表。ファイナルは日比谷野音

のんが5月8日、東京・渋谷クラブクアトロにて自身のバンド“のんシガレッツ”と共に初のワンマンライブを開催した。

◆5月8日東京公演 画像

同公演は、4月19日から渋谷・GALLERY X BY PARCOで開催されていた個展＜‘のん’ひとり展 -女の子は牙をむく-＞の最終日のイベントとして行なわれたものだ。のんにとっての“スーパーヒーロー”が集まり楽曲を書き下ろしたファースト・アルバム『スーパーヒーローズ』のリリース前夜、初めてのワンマンライブとあって、チケットはソールドアウト。会場内は開演前から期待に満ちたファンの熱気に包まれた。

19時10分を過ぎた頃、ステージに張られた幕が切って落とされると、ピンクのマントを纏い赤のテレキャスターを携えたのんがステージ中央に仁王立ちで登場する。客席から割れんばかりの歓声が湧き上がる中、「正直者はゆく」でライブがスタート。1曲目の演奏を終えたのんは、「こんばんは！　盛り上がって行きましょう！」とマントを脱ぎ捨て、鮮やかなグリーンの衣装で2曲目の「あることないこと」を披露する。



のんシガレッツは、2017年秋に結成された4ピースのガールズ・バンドだ。この日のギターには弓木英梨乃が参加し、盤石の演奏でバンドを終始サポートし続ける。ミディアムテンポの楽曲が並ぶ“わたしシリーズ”コーナーでは、矢野顕子書き下ろしの「わたしはベイベー」から高橋幸宏による提供曲「My Day」、自作曲「私の大好きな歌」と“わたし”関連の曲をじっくり歌い上げ、「ひとり目のスーパーヒーローを紹介します！」と高野寛を呼び込むと、彼が手がけたファーストシングル「スーパーヒーローになりたい」を共演。間奏では高野とのんが息の合ったギターリフを披露し、続けて「タイムマシンにおねがい」の熱演で客席を盛り上げる。



続いてのゲストは大友良英。大友とSachiko Mの共作によるバラードナンバー「おやすみ」をしっとりと歌い上げると、「この近くの放送局でやってた番組以来だね！」と大友の言葉から、お互いの近況を報告しあうトークタイムへ。そこから「『おやすみ』でちょっと眠くなったので、目を覚ましてください！」と激しいビートの「RUN!!!」を届け、さらにアップチューン3曲を一挙に畳み込む。ラストの「さぁいこう」では会場全体が拳を上げて大合唱を繰り広げ、ライブ本編は熱狂のうちに幕を閉じた。



本編終了後もライブの興奮が冷めやらず、「のんちゃん！」「のんちゃん！」とアンコールを求める声が響き渡る会場内。モニターに“重大発表”の文字が映し出されると、この夏、大阪・広島・福岡・宮城・東京の5大都市でツアーを開催するとのアナウンスが行なわれ、ひときわ大きな歓声が上がる。そんな中、アンコールに応えて再びステージに登場したのんシガレッツは、「全部出し切っちゃったので、みんなの聴きたい曲をやります！」とリクエストを募り、「ホントのホントの最後です！　盛り上がって行きましょう！」と、のんが初めて作ったというアルバム1曲目の「へーんなのっ」を披露。演奏を終えたのんは右手を高々と上げ、「サンキュー！　またね！」と晴れやかに笑いながら名残惜しそうにステージを降りた。



のんシガレッツの5大都市ツアーの最終公演は、9月30日（日）に東京・日比谷野外音楽堂で行なわれる。その他、各公演の詳細はオフィシャルサイトにて後日発表される予定となっている。

Photos by Kentaro Minami