【インタビュー】超特急「それぞれの大切な人を思って笑顔で活力が生まれるような曲になったらいいな」
新体制になってから初めてのシングル「a kind of love」を4月4日にリリース。じわじわと染みてくるような温かな愛情を描いたタイトル曲は、メンバー6人からリスナーに向けての決意や感謝もこもったナンバー。カップリング曲でもこれまでとは違う魅力を感じさせる今作は、新たなステージへの序章ともいえる1枚だ。この最新作に込めた意気込みを6人が熱く語ってくれた。
◆超特急~画像&映像~
■不安に思っている8号車の方も多いと思うんですけど
■自信を持って再スタートが切れるシングルだなと思いました
――4月4日にニューシングル「a kind of love」がリリースされますが、シングルのリリースは久しぶりですね。
カイ:でも、ずっとライヴをしていたり、2017年~2018年にかけてのアリーナツアーで、新曲を作っていたので、僕らにとっては意外と久しぶり感はないんです。だから、「もう、そんなに経ってたんだ~」という感じですね。
タカシ:2018年に出す初めてのシングルですし、超特急が6人体制になって初のシングルなので、4月4日の発売がワクワクでもあり、ドキドキでもあります。「どういう風に聴いてもらえるんだろう?」という、今までとは違う気持ち。
――緊張する?
タカシ:緊張感……ありますね。緊張と楽しみが半分半分。今までは楽しみしかなかったんですけど、そこに新たに加わってきた気持ちがあるので新鮮な感じです。
――デビューの時と似た感じなのかな。
タカシ:まさにそうですね。この体制で初めてなので。
▲「a kind of love」通常盤
▲「a kind of love」WIZY盤
――「a kind of love」はすごく春らしい楽曲ですが、今、6人が感じている、新たなスタートにピッタリですね。
ユーキ:すごく明るくてフレッシュで春らしいですよね。4月って、新しい季節、はじまりの月でもありますよね。僕らも6人体制のはじまりでもあるから、タイミング的にもピッタリ。「a kind of love」を聴いた人が、それぞれの大切な人を思って笑顔になって、活力が生まれるような曲になったらいいなと思います。
カイ:曲としても情景が浮かぶし、誰が聴いても、恋人、家族、友人……大切な誰かや何かを思い浮かべる曲だなぁと思うんです。その人にとって大切なものを再認識できるような曲になればいいなと思いますね。
リョウガ:僕らのことを知らない人も、超特急のことを好きになるとか、ハマらなくてもいいので、この曲だけでも好きという人が現れたらいいなぁと思えるような曲です。歌詞にメッセージ性が強いので、誰にでもそっと寄り添える曲ですし、自分と相手に当てはめることができる部分があると思います。6人体制になって初めてなので、不安に思っている8号車の方も多いと思うんですけど、自信を持って再スタートが切れるシングルだと思いました。
▲カイ
――確かに、「自信を持って」という言葉に納得です。4分ちょっとが短く感じられる。そういう曲はいい曲だなと思うので。
リョウガ:あぁ、確かに。聴いてるとあっという間。
タクヤ:「a kind of love」は、僕たち超特急の決意がこもったシングルになった印象なんです。この体制になって初めてなのですごく大事な作品。今まで応援してきてくれた8号車のみんなが、「これからどうなっていくの?」と思っている時にリリースされるというのは、僕たちもそれなりの覚悟があって作っているから。それにふさわしい一発目になったんじゃないかと思います。
ユースケ:今の超特急に欠かせない王道のポップスですよね。超特急って、特殊な曲が多いんです。前作の「My Buddy」とかは可愛い系に近いけど、今回は耳に残るし、振り付けも、見たら踊りたくなると思うんです。そういう曲が今までになかったので、今回のこのシングルは、たくさんの人に聴いていただけるような感じがしているんです。6人体制になってはじめてのシングルが「a kind of love」で良かったなと思います。
――内容も大人っぽいですよね。
ユースケ:タカシの声に成長を感じますよね。歌詞の内容も恋愛ソングではありますけど、超特急の今の心情を描いているようにも聞こえます。それぞれの成長を感じられるシングルになるんじゃないかな。僕らもそろそろいい年ですし、勝負をかけないと。だから、いい曲を待っていてはダメだと思うんです。自分たちでいい曲にしないといけないし、こういう大事なタイミングで出るシングルこそ、ちゃんとキメていきたい。こういう王道なポップスだからこそ、たくさんの人に知ってもらって、それを入り口に超特急の曲ってこれだけじゃないって知ってもらうきっかけにもなればいいですよね。
▲リョウガ
――タカシくんは歌う立場として、歌詞を噛み砕く作業もしたでしょう?
タカシ:ヴォーカルがひとりになって、どうしていこうかなぁと考えた時に、今までだったら正反対の個性があって、それが超特急のバックヴォーカルだったんだなぁと思ったんです。それが、一人になったことによって、一人だからこそできる個性の出し方とか、ヴォーカリストとしてのアプローチができるんじゃないかと。だからこそ、歌詞を噛み砕く作業はさらにしていきたいと思いました。曲を軽く聴くだけでも世界観が伝わるような歌い方を大切にしていきたいんですよ。
――なるほど。この曲ではどんな風に噛み砕いていったの?
タカシ:まず、最初に聴いた印象が、ハッピーとか笑顔になるということだったんです。まずはそういう風に聴こえるような歌い方をベースにしようと。自分がデモを聴いた時に自然と笑顔になったんですね。それを8号車や初めて聴く人にも伝えたい。たとえばお店で流れてきた時に、「なんだろう、この曲。なんか幸せな気分になっていいな」って思ってもらうことをイメージしてレコーディングしたんです。
▲タクヤ
――タイトルには「love」という言葉が入っているけど、大きな愛というより、いつも隣にあってほっこりするようなイメージもありますよね。声にもそういう温か味が出ていますね。
タカシ:「俺はお前のことを好きなんや~!」っていう力強い感じじゃなく、隣で語りかけるくらいの寄り添うような雰囲気を大事にしました。ある意味、すごく繊細な曲だなぁとも思ったので。自分だからこそできる表現というのも目指して歌っています。
――その繊細さを表現するにあたって、難しかったのは?
タカシ:これはこの曲だけに限らず、ライブでも言えることなんですけど。自分だけが楽しいとか、今の歌い方良かったって自分だけが思っていたらダメだなって。それこそ、自分がデモを聴いて笑顔になった、歌って笑顔になっただけじゃなく、聴いている人も笑顔にしないといけないなと。
――独りよがりじゃない歌い方って難しいですよね。
タカシ:そうなんですよ。この曲は僕らからの感謝を伝えたいという思いも込めているんですね。それをどういう風に出していこうかなっていう。特に、「誰に伝えたいか」を大切にしたんですけど、それが難しかった。感謝の気持ちや愛も届けたいけど、届けたい人がいなければ、それだけで歌声って変わっちゃうんですよ。単純に声色を変えるだけで済む話ではないですし。でも、6人体制になってもついてきてくれる8号車に対して、感謝を伝えたいという思いがすごく強かったから、この歌詞に対してもすごくしっくりきて、思いを声に乗せることができました。
――「君と描いて行きたい」という歌詞は、8号車のみんなと共に描きたいということなんですね。伝えたい相手を明確にすると、イメージしやすいですもんね。
タカシ:はい。相手がいる歌は思いも乗りますよね。パフォーマンスも違ったものが出てくると思いますし、音源で聴いても、ライブで聴いても、その時、その時でこの曲に対しての印象というのも変わるんじゃないかと思います。いい意味で。
――今、パフォーマンスという言葉が出ましたが、感謝や愛を伝えるという部分で、ダンスではどう伝えようと思いました?
ユーキ:キュートでキャッチーではあるんですけど、超特急というところでしっかりコミカルな「らしさ」が入っていますし、手振りにメッセージ性があるんです。この歌詞にちなんだものにも意味があるので、それを感じ取ってもらえたら嬉しい。
――動きも言葉とリンクしているの?
ユーキ:ダイレクトではないんですけど、見ている人に何を投げかけているかというのを動きから読み取ってもらえたら嬉しいですね。サビはキャッチーで真似しやすいんですけど、すごく奥深さがあります。
◆インタビュー(2)へ
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