【レポート】DEVIL NO ID、ワンマンは「彼女たちの多様な音楽性や新たな魅力がギュッと瓶詰めされたようなステージ」
沖縄のストリートから現れ、サイバー怖カワイイ世界観で巷をざわつかせているガールズダンスクルー、DEVIL NO IDが、2月24日(土)、下北沢SHELTERでワンマンライブを行った。
◆DEVIL NO ID ライブ画像
2016年にデビューした彼女たちが東京でワンマンを開催するのは3回目。<dip it in the D.N.I sauce>と名付けられた今回は、“DEVIL NO IDのいろいろな味をご賞味あれ”といった趣向で、EDM/ダブステップ/フューチャーベース/ヒップホップなどを基盤とする彼女たちの多様な音楽性や新たな魅力がギュッと瓶詰めされたようなステージが繰り広げられた。
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ライブはTeddyLoidがサウンドプロデュースした「シグナル」から軽快にスタート。続くデビューシングル「EVE-革命前夜-」ではラップを担当するmionが「みんな一緒に歌って!」「手を挙げて!」と元気よくフロアを煽っていった。
自己紹介を挟んだあと、ボーカル担当のhanaは「今日は前回と違って、こんなこともやっちゃうんだ?っていうことにも挑戦するので期待してください!きっとウチらのソースの虜になると思います!」と挨拶。リーダーのkarinは「今日はウチらの味をディップしてみない?っていうライブ。たくさん楽しんで下さい!」と意気込みをアピールした。
その後は、Monster Rion作のマッドなトロピカルハウス「まよいのもり」で、3人はパジャマを羽織り、ミュージックビデオの雰囲気を再現。ダブステップ調の「BANDANA」を挟んで披露されたデビュー前からのライブ定番曲「ジェネレーション反抗期」では、アグレッシブなダンスのみのパフォーマンスで観客を魅了した。
続くMCでは、メンバーの経験値UPをめざして、初のゲームコーナーに挑戦。沖縄で知られているA1ソースや油みそ、ケチャップといった9種類のソースから3つを混ぜたソースを作り、メンバーの1人が目隠しをして何が入っているかを当てるというルールで、挑戦するのはくじ引きの結果、mionに決定。残念ながら1つしか当たらなかったmionは、全問正解だったら獲得できたラジオ番組「DEVIL NO IDの革命前夜」(FM沖縄)で自分の好きなコーナーが持てるというチャンスを逃す。全部不正解だった場合は、萌ワードの発表という罰ゲームが待ち受けていたのだが、これは観客からの「ちょっとやってみて!」という声で、ジャンケンに負けたkarinが言うことに。Karinは意を決して「何回も練習したから大丈夫だと思うけど……噛んじゃったらゴメンね……。好きです!」と言ったものの、直後に照れ笑い。その姿に場内が沸くという、和やかなムードが流れた。
ゲーム後は、メーガン・トレーナーの「All About That Bass」に乗せ、メンバーが互いに振付をしたソロダンス披露。キュートな一面を覗かせたかと思えば、ダンスの後半では3人揃ってフラッグを使ったダンスに挑戦し、迫力あるステージを展開していく。続く最新デジタルシングルの「かしましサバト」では、mionが歌パート、karinとhanaがラップパートを担当し、振付まで変更。いつもと違う味付けで観客をぐいぐい引き込んでいく。そんな流れにダメ押しするように、続いて未発表新曲「R.S.G」をドロップ。直球EDMサウンドに仕上がった同曲の突き抜けるようにキャッチーなサビのメロディー、連続で畳みかけてきた新たな魅力全開の「味変」パフォーマンス、さらに本編の最後には開放感あふれるセカンドシングル「Sweet Escape」が繰り出され、フロアの熱気は最高潮に達した。
アンコールに応えて登場した3人は、karinの「最後は楽しく!この会場を遊び場にしましょう!」という曲紹介から「PLAYGROUND」を伸び伸びと披露。フロアから大きな拍手と歓声があがり、ライブは成功裏で終了した。
ステージに残った3人は最後に、2月25日(日)に「BANDANA(Masayoshi Iimori Remix)」を配信リリースすることを発表。その曲をちらっと「味見(試聴)」させてくれるサービスもあった。スクリレックスやディプロといった世界的プロデューサーからサポートを受けるMasayoshi Iimoriがリミックスしたこの曲で彼女たちはヒップホップで最もホットなTrapに挑戦。またまた新たな顔を見せている。
アンコールのMCで、hanaは「スマホで“デビル”と打ったらDEVIL NO IDと出るくらい有名になりたい!」と言い、mionは「世界最大級のEDMフェス、TOMORROW LANDに出られるよう頑張ります!」とデッカイ目標を提示。Karinは「沖縄のストリートから始めて2年。これだけお客さんが増えたのは嬉しいし、これからも頑張っていきます!」と感謝を込めてメッセージした。日本を代表するクリエイターの変幻自在なレシピで、甘酸っぱい味からスパイシーな味まで、多様な味わいを楽しませてくれるDEVIL NO ID。彼女たちは今後さらにデリシャスになっていくに違いない。
取材・文:猪又孝
撮影:杉野晃一
◆DEVIL NO IDオフィシャルサイト
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