ディム・ボルギル、邪悪に描くシンフォニック・ブラック・メタル
ディム・ボルギルが、8年という彼らとしては異例のブランクを経て放つ『イオニアン』が5月4日に世界同時発売される。時間の幻想性という壮大なるテーマを合唱隊全面参加でシンフォニックに邪悪に描く、新たなる快作だ。
◆ディム・ボルギル画像
ディム・ボルギルは単にアルバム・セールスが優れているというだけでなく、「ノルウェー王位の継承順位第1位であるホーコン・マグヌス王太子が、お忍びでライヴを見に来ている」なんていう逸話もあるブラック・メタルの王者だ。バンド結成25年目にあたる2018年にリリースされる『イオニアン』は10作目となるフルアルバムだが、デビュー以来、常に数年間隔でアルバムをリリースし続けてきた彼らにとって、この8年というブランクは非常に大きい。
とはいえ、前作『Abrahadabra』、そして2011年のオスロにおけるスペシャル・ライヴでも共演したSchola Cantorum Choir合唱隊が今回もフル参加を果たし、シンフォニックなパートはよりシンフォニックに、ブラック・メタルなパートはより邪悪に、おとぎ話を語って聞かせるようなストーリーテリング的な側面を見せている。
ギタリストのシノレスが「俺たちにはいかなる公式も存在しないし、絶対もない」と語っており、アルバムは実に多彩な内容を持っているという。「存在するのは永遠なる現在のみである」と時間の幻想性を問いかけるアルバムのテーマも、その音楽に負けず劣らず壮大で深遠なものだ。バンド生誕25周年にふさわしい、貫録たっぷりのシンフォニックな作品となっている。
写真:Per Heimly
ディム・ボルギル『イオニアン』
【CD】 ¥2,500+税
【100セット通販限定 直筆サインカード付きCD+Tシャツ】(仮)
※日本語解説書封入
1.ジ・アンヴェイリング
2.インターディメンショナル・サミット
3.イーセリック
4.カウンシル・オブ・ウルヴス・アンド・スネイクス
5.ジ・エンピリアン・フェニックス
6.ライトブリンガー
7.アイ・アム・ソブリン
8.アーケイック・コレスポンデンス
9.アルファ・イオン・オメガ
10.ライト・オヴ・パッセージ
【メンバー】
シャグラット(ヴォーカル)
シノレス(リズムギター)
ガルダー(リードギター)
◆ディム・ボルギル『イオニアン』レーベルページ