【インタビュー】SHINPEI [BREAKERZ] 編「起承転結があった10年」
BREAKERZが10月18日、10周年記念スペシャルアルバム『X』(※クロス)をリリースした。同アルバムは対バン企画<BREAKERZ 10周年 10番勝負 -VS->公演時に披露された新曲を収録したスペシャルコラボレーション盤と、ファン投票によるリクエストベスト盤から構成されるもの。BARKSでは、同作品リリースを記念してメンバー3人のソロインタビューを実施中だ。その最終回はSHINPEI。
◆BREAKERZ メッセージ動画
2017年にデビュー10周年を迎えたBREAKERZは、GLAY、VAMPS、倉木麻衣、GRANRODEO、ゴールデンボンバーなど10組と対決型ライブ企画<10番勝負>を各地で繰り広げた。前述したとおり、スペシャルコラボレーション盤には共演を果たしたアーティストたちに敬意を払いつつ制作した新曲を収録しているのだが、そのレコーディングには共演アーティスト自身が参加。なんとも豪華なコラボ曲集ともいえる作品として届けられる。一方のリクエストベスト盤にはファンからのリクエストによってセレクトされたライブに欠かせぬ全15曲が収められた。
「起承転結があった年月でした」とは、BREAKERZの10年を振り返ったSHINPEIの言葉だ。リクエストベスト盤から感じたファンの想いや、豪華アーティスト参加のスペシャルコラボレーション盤から受けた刺激をはじめ、持ち前の勤勉さが現れた楽曲アレンジ時のマル秘エピソードまで、たっぷり語ってもらったロングインタビューをお届けしたい。
◆ ◆ ◆
■安心感と刺激って相反するけど
■両方得られるBREAKERZってすごい
──まず、10年を振り返って、印象的な出来事から教えてください。
SHINPEI:年を重ねていくごとに1年が早くなるというのは決まり文句のように聞くし、実際にそう思うこともあるんです。だけど、BREAKERZのヒストリーという観点だと“早かったな”という印象はそんなになくて、10年しっかりやらせてもらえたなという感じがするんですよね。
──“10年経った”という感覚がリアルにあるということですね。
SHINPEI:そうですね。デビューから5年で僕たちはベスト盤(※『BREAKERZ BEST~SINGLE COLLECTION~』/2012年10月発売)をリリースして、ソロ活動期間に入るまではすごいスピードで駆け抜けた気がします。後半の5年は、じっくり進んでいった感があって。トータルで見るとこの10年、起承転結があったなという印象です。
▲SHINPEI (G)/<BREAKERZ 10周年 10番勝負 -VS-> |
SHINPEI:確かにデビューして1〜2年はリリースも多かったので、体感的にアッという間だったのかもしれないですね。最初の5年間はBREAKERZのサウンドやライブの在り方、メンバー3人の立ち位置を模索しながら作り上げていく期間だったと思うんです。それが、5年という節目で自分たちなりのスタイルとして見つかって基礎ができたんでしょうね。そういう時期を経て、もっとカラフルに彩っていくためにも各自単身赴任してみようと(笑)。それぞれのやり方で自分を磨いて戻ってこようと決めたのがソロ活動だったわけです。で、7年目にシングル「WE GO」で再始動して、ライブもしていく中で、曲を生み出すエネルギーにしてもライブにしても一発一発が濃く重くなっているのを実感したんですよね。つまり、ソロ期間を経て10周年に辿り着けたというのもあって、アッという間だとは感じなかったのかもしれない。
──BREAKERZとしての土台ができて、3人の絆が強くなったと感じたタイミングはありましたか?
SHINPEI:僕はソロを経て再始動した時に、それを強く思いました。一旦離れたことによって、3人で曲を作る時に起こるミラクルもより感じましたし、BREAKERZのステージは安心感もあるんですけど刺激もたっぷりあるんですね。そこが僕がこれからもやっていきたいと思える一番の理由で。安心感と刺激って相反するようですけど、それを両方得られる場所ってすごいなって。デビュー当時から「曲を作ろう!」ってなったら、みんなが曲を持ち寄って、全員で新曲オーディションをやるんですけど、そういうスタイルも変わっていないんですよね。熱意も変わらないので、何年経ってもデビュー時の空気に戻れるバンドです。
──“BREAKERZでないと得られないものがある”と実感してから、より重みが増したのかもしれないですね。
SHINPEI:そうですね。
▲『X』10th Anniversary Special Deluxe Edition |
SHINPEI:押さえるポイントがさすがファンだなと。
──そこは3人とも同じ感想ですね(笑)。
SHINPEI:ははは、そうなんですね(笑)。定番の「SUMMER PARTY」やバンドの節目となった「光」、最近の「夢物語」や「幾千の迷宮で 幾千の謎を解いて」といったシングル曲が入りつつも、ライブ十八番のアルバム収録曲や、たまに演奏するとドッと歓声が湧く曲たちが入っていて。僕たちのライブ空間を知ってくれているファンの目線なんだろうなと思いました。
──超レアな曲が選ばれるのではなく、ライブと直結しているセレクションになったことが嬉しかった?
SHINPEI:そうですね。“BREAKERZのライブはこんな感じなんだよ”っていう入門編にもなり得ますし、僕の中ではツアーの選曲というよりも、FCライブのセットリストっぽい感じもしています。ある意味マニアックなんですけど、僕たちのライブの在り方のひとつとして捉えてもらっても全然いいです。
──SHINPEIさんがマニアックだと思う楽曲は?
SHINPEI:「SUGAR BABY」「Kamisori」「Birdman」「心をつないで」「hEaVeN」あたりはライブでやると“ウォーッ!”ってなる曲ですね。僕たち自身、こういう曲をたまにライブでやると良いスパイスになります。それと「心をつないで」はライブDVDのボーナスCDに収録されていた曲なんですけど、そういう曲をセレクトしてくれたというのは、“通常のCDにパッケージしてあげたい”という気持ちがファンのみなさんにもあるのかなと僕は思っているんです。これでCDのディスコグラフィーにしっかり入ることになるので、ホントに感謝ですね。
──BREAKERZからファンへのメッセージを込めた曲ですしね。
SHINPEI:はい。この曲を選んでくれた人たちは名プロデューサーです(笑)。
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