【インタビュー】AKIHIDE [BREAKERZ] 編「問題作かもしれないですね(笑)」

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BREAKERZが10月18日、10周年記念スペシャルアルバム『X』(※クロス)をリリースした。同アルバムは対バン企画<BREAKERZ 10周年 10番勝負 -VS->公演の際に披露された新曲を収録したスペシャルコラボレーション盤と、ファン投票によるリクエストベスト盤から構成されるもの。BARKSでは、この作品リリースを記念してメンバー3人のソロインタビューを実施中だ。DAIGOに続く第二弾はAKIHIDE。

◆BREAKERZ メッセージ動画

スペシャルコラボレーション盤についてAKIHIDEは、「ある意味、問題作」と表現した。果たしてその真意とは? GLAYのJIROのストイックな姿勢、SKY-Hiのラップが加わって起きた化学反応、倉木麻衣の声の存在感など、刺激を受けたエピソードやギタリストとしてのこだわりについても語ってもらった。

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■決意を持って自分で守らないと
■これからの10年は辿り着けない

──BREAKERZ10周年を振り返って、その想いから聞かせてください。

AKIHIDE:10年は早くもあり、長くもありですね。自分にとっては“もうバンドで夢を見るのはやめようかな”と思っていた時に“最後のバンドだ”という気持ちで始めたのがBREAKERZだったんです。最初はなかなか広がっていかなかったんですけど、だんだん浸透して、10代の頃からの夢だった日本武道館に自分のバンドで立てたのは嬉しかったです。

──武道館はひとつのターニングポイント?

AKIHIDE:シングルがチャートのトップ10に入ったり、ライブハウスからホールに移行したりと嬉しいことはいろいろありましたけど、節目として印象深いのは武道館かもしれないですね。自分はバンドのメンバーですけど、ファンの方もスタッフも関係者も全部含めてBREAKERZだと思っているので、振り返ると感謝の10年です。縁だったり、いろいろなものに助けられてここまで来られたのかなって。

▲AKIHIDE (G)/<BREAKERZ 10周年 10番勝負 -VS->

──最後のバンドという想いだったBREAKERZが10周年を迎えて、これからも続いていくわけで、この道を選んで良かったなという気持ちはありますか?

AKIHIDE:やめないで良かったなっていうのはあるかもしれないです。ただ、これまでの10年はメンバーだったり、まわりの方に助けられてきたんですけど、これからの10年は決意を持って自分で守っていかないと辿り着けない気がするんですよね。自然の流れではやっていけないのが20周年だったり、30周年なんじゃないかと思うんです。

──この先の10年を見始めているタイミングでもあるんですね。

AKIHIDE:そうですね。いわゆる10周年イヤーはアルバムをリリースしてツアーを廻って一区切りつくと思うので、頭の中が“じゃあ、10年後どうなってる?”というところに、ちょっとずつシフトしてきているのかなと。

──10年の歩みと今のBREAKERZが詰まったスペシャルアルバム『X』は、スペシャルコラボレーション盤とリクエストベスト盤で構成されていますが、ファンのリクエスト曲の投票結果を見て、AKIHIDEさんが感じたことは?

AKIHIDE:シングルだけでなく、過去のアルバムからもバランスよく選んでくださったあたりがさすがBREAKERZファンだなって。「SUGAR BABY」「Kamisori」「FAKE LOVE」とかライブならではの曲が入っているのも、今年リリースしたシングル「幾千の迷宮で 幾千の謎を解いて」が入っているのも純粋に嬉しかったですね。

──選ばれたのが意外だった曲というのは?

AKIHIDE:そこまで意外な曲はなかったですね。「SUGAR BABY」はキャッチーというより、勢いのあるロックなので、そのあたりをチョイスしてくるのがニクいなと思うと同時に、意外だとは思いましたけど。全体的にライブ盤に近い選曲というか、音源だけで完結せずにライブで思い出を重ねていらっしゃるのかなとも思ったし、お客さんの中でも進化して成長している楽曲でもあるんだろうなと。さすがファンのみなさま!と思いました。

▲『X』10th Anniversary Special Deluxe Edition

──ライブに近い選曲というのは嬉しいですよね。<BREAKERZ 10周年 10番勝負 -VS->で披露した曲たちが収録され、対バン相手ともコラボしているスペシャルコラボレーション盤については、AKIHIDEさんが曲を書いた時のエピソードについても聞きたいと思います。まず、SKY-HIとのライブで演奏された「BLACK SKY」は?

AKIHIDE:原曲としては<10番勝負>よりも前にメロディもできていた曲で。SKY-HIさんと対バンすることになってラップパートを付け加えたり、完成に向けて膨らませていった形ですね。

──ということはもともとはBREAKERZのオリジナル曲だったんですね。

AKIHIDE:そうです。EDMをここまでフィーチャーした曲はBREAKERZになかったんですけど、テーマとしては自分の中にあったんです。ダンスミュージックのフィールドの方たちのミックステクニックを研究して、同期モノを自分で作ったんですよ、例えばキック(バスドラム)が入る時にはベースが引っ込むとか。ギターに関してはガシッと前に出ているわけではないですけど、トータルとしてカッコよく響けばいいなと。

──レコーディングはいかがでした?

AKIHIDE:SKY-HIさんがラップでレコーディングに参加してくれているんですけど、僕たちにはない血だし、ストイックに研究して表現されている方だから、ワンブロックだけなのにSKY-HI色に染めてしまって。自分自身も感動したし、手にとってくださる方もきっと驚くんじゃないかな。言葉の歯切れの良さだったり、アタックの強さで曲の印象がガラッと変わるので、これはBREAKERZだけでは成し得なかったサウンドだなと思いましたね。

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