音声ミックスの自動化で動画制作作業を省力化、映像演出と音声調整を一人で行えるA4サイズのビデオ・スイッチャー「V-60HD」
プロフェッショナルの現場に持ち込んで、手軽に高品位な動画コンテンツ制作ができる小型のビデオ・スイッチャー「V-60HD」がローランドより登場した。
YouTubeをはじめとしたインターネット動画配信の発達で、イベントだけでなく企業や官公庁、学校などでも動画コンテンツのニーズが増えている昨今。収録の現場では狭いスペースに短時間で機材やケーブルを設置して作業を行い、収録後はすばやく動画を編集してアップロードをすることが要求されるなど、動画制作者の環境は厳しい。また、動画制作の需要が増加する一方で、制作者や技術者の数が不足している。こうした問題を解決してくれるのが、ビデオ・スイッチャー「V-60HD」だ。
「V-60HD」を使えば、映像の切り替えや合成、音声のミキシングをイベントの現場で行うことで、収録後のビデオ編集にかかる時間を短縮化が可能。また、業務用カメラはもちろん、民生用カメラ、コンピュータやタブレット、マイクやオーディオ機器など、さまざまな機器を変換器なしでそのまま接続できるので、設置に必要な知識や作業時間が不要なのもポイントだ。
▲入力はSDI×4(1080iと1080pを混在可能)、HDMI×2(スケーラー機能搭載)、RGB×1(スケーラー機能搭載)を用意。6つの映像と2つの静止画をシームレスに切り替え可能。音声は18チャンネル入力デジタル・オーディオ・ミキサーを搭載し、4個のXLR/TRSコンボジャック、RCAステレオ入力、SD/HDMIからの音声のミキシングが可能。トップパネルは左側奥が音声、手前が映像コントロール。
注目は入力された音声を自動的に調整する「オート・ミキシング機能」の搭載。ビデオ収録の現場においては本番中に音が歪まないよう常に音量調整を行うが、この操作の手間を省くことができ、一人でも作業が行える。特に出演者が交互に話すパネルディスカッションなどの収録で威力を発揮する。
さらに新開発の「スマート・タリー機能」も搭載、従来は放送局や大掛かりなシステムでしかできなかった「タリー」機能をスマートフォンを使って手軽に実現する。「タリー」機材は、出演者や作業者にどのカメラが選択中か知らせるためのランプで、プロ用のビデオカメラでは本体の上などに設置されるもの。本機の「スマート・タリー機能」では、スマートフォンをタリー機材として活用、選択中のカメラでは赤、スタンバイ中のカメラでは緑を表示することで、選択中のビデオカメラがひと目でわかり、本番中に声を出すことが許されない収録現場でも、作業者同士のコミュニケーションが可能になる。
▲「スマート・タリー機能」のイメージ。赤はカメラ選択中、緑はスタンバイ中、黒は使用していないことを示す。
製品情報
価格:オープン
発売日:2017年12月
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