【ライブレポート】つりビット、「夏の忘れ物を探しに来ました!」エモさ全開の<爆釣感謝祭>

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“釣り”をテーマに聞間彩、安藤咲桜、長谷川瑞、竹内夏紀、小西杏優の5人で結成されたティーンアイドルユニット、つりビットが9月16、17日に<夏のおわりの爆釣感謝祭>と題したワンマンライブを東京・渋谷STAR LOUNGEにて開催した。11月1日発売のニューシングル「1010〜とと〜」のパフォーマンスも含め、昼と夜で内容を変えてこの2日間でトータル4公演を行なったライブのなかから、1日目の夜公演をレポートでお届けする。

◆つりビット ライブ写真

今年2月に赤坂BLITZワンマンライブを成功させて以降、2ndアルバム『Blue Ocean Fishing Cruise』をひっさげて行なった全国ツアーも大盛況。夏にはアイドル界最大級のフェス<TOKYO IDOL FESTIVAL 2017>に5年連続で出演。<@JAM EXPO 2017>では安藤咲桜が@JAMナビゲーターユニット“サクラノユメ”に抜擢されるなど、現在とにかく人気拡大中のつりビット。今回のライブではそんな彼女たちのいまの勢い、それを裏付けするような確固たるメンバー5人それぞれの成長ぶり、さらにまだまだここから頂点目指していくぞという彼女たちなりの熱いエモーションが感じられる鮮烈なパフォーマンスを見せつけた。

つりビットの絶好調ぶりを示すかのように、会場となったSTAR LOUNGEのフロアは超満員。オンタイムでメンバーの自己紹介を兼ねたオープニングの「Overture」が始まると、場内からは熱気あふれる大歓声が上がる。この日は全員、水色のストライプの衣装を着用。ぴったり揃った足の振り上げが衣装的な「裸足のマーメイド」、アコギのイントロで切ない表情を浮かべたメンバーたちが観客の“1、2、3”の掛け声でピカピカの笑顔になり、全員で人差し指で天空に青空を描いていった「レモン海岸」と続く。



小西が「盛り上がってますかー?」といって、一人づつ挨拶をした後は「A Color Summer!!」(ニューシングル「1010〜とと〜」c/w曲)を披露。歌い出しからソロで次々とつないでいく新しい歌唱パフォーマンスを見せるメンバーと、そのソロを後押しするようにメンバーコールのレスポンスを入れていくオーディエンスが、サビで一丸となってタオルを回す姿は圧巻。曲中に小西がキュートな声を目一杯張り上げ「もう一丁!」、「まだまだ」と叫んでフロアを煽り立てていくアクトも含め、この曲がこれまでのつりビットらしいピースフルなステージに“熱さ”をプラスした、新戦力の夏アンセムとしての威力を最大限に発揮! その盛り上がりからの「真夏の天体観測」で、場内の一体感を急激に高めていく。

そうして長谷川が「ここからは季節が感じられる曲になります。それでは聞いてください」とアナウンス。夏のキラーチューンをたくさん持っている彼女たちが、四季折々を感じられる曲を次々披露していく中盤パートはワンマンならではの見どころとなっていた。スタートは冬。メンバーが指で頭の上にトナカイのツノを作る「キメキメクリスマス」は、つりビットには珍しくギターリフが楽曲を引っぱる曲。曲中にフィーチャーされた「ジングルベル」のメロディで冬をたっぷり味わった後は、つつみなど和楽器を使ったサウンドと和風な曲調が異色な「ひまなつり」で春を呼び込む。


曲中に「とおりゃんせ」のメロディが出てくると、安藤がメンバーが作るアーチをくぐっていき、次は桜が舞う「桜じゅうたん」へ。本公演で唯一のせつないミッドチューンだ。いつもアッパーのダンスをガシガシ踊る彼女たちが、ここで見せた舞い散る恋心と花びらを手の指の先まで使って柔らかに表現していった動きは、成長した彼女たちならではの感情表現の深みを感じられるアクト。そこからサビの途中、5人が一人ずつ切れ味抜群のターンでスカートを勢いよくひらめかしていったところでは、カッコいいつりビットを見せつけた。そうして「おさかな形キャンディー」が始まると、季節は夏到来。ここでも長谷川の歌い出しからメンバー2人、サビは5人とパートごとに次々と歌い手がチェンジしていく新しいつりビットを楽しませ、最後“大好き”というフレーズで曲を締めくくるとフロアから「俺も!!」と元気な声が上がり、場内は拍手喝采に包まれた。メンバーの可愛らしいふんわりとした雰囲気、それを見守るようなスタンスで1曲終わるごとにステージに拍手を送るファンたち。つりビットのピースフルなライブの空気感は、きっとそんなところからも生まれている。

この後は「夏にやり残したこと」をテーマにトークコーナーがスタート。「5人でディズニーランドに行ったりお泊まり」が実現した去年に続き「今年も予定は立ててたんですけど、行けませんでした」と聞間が伝えると、長谷川がその予定していた内容が「みんなでプールに行くこと」だったことを明かした。「本当にありがたいことなんですけど、忙しくて」と実現できなかった理由を竹内が残念(+ちょっぴり不服)そうな表情で伝えると、すぐさま「カオ、カオ!」とファンからツッコミが入り、場内の笑いを誘った。

ライブは「ニガシタサカナハオオキイゾ」から後半戦へ。“釣りダンス”で全員一丸となった後もまた、この日はあえてアンセムを外し、ワンマンならではの曲をプレゼント。山下達郎のカバーソングの流れにあるおしゃれソウルグルーヴを感じさせる「妄想フィッシング学園」では、サウンドもダンスもちょっと大人な彼女たちになり、最後、振り向きざまに全員がクールな表情でキメ顔をみせてファンを魅了。懐メロな「サバイバルドリーム」は、“真っ赤な夕日”という歌詞に合わせて使われた赤いライティングが、マイナーな曲調にもマッチする。

そうして、5人がセンターで手のひらを合わせ、オーディエンスはクラップを入れて急激にテンションをあげていった「はじめてのキモチ」、「これから5人が駆け抜けていくぞという熱い思いを込めたメッセージソングです」という安藤の曲紹介で、竹内からメンバーが歌い継いでいった本編ラストの新曲「1010〜とと〜」で、ライブは一気にクライマックスへ!“泳げ泳げ泳げ”とマイクを持っていない手で、水をかいて前進を促すパワフルなダンスパフォーマンス、そこから最後“私はそう 決めたの!”とアグレッシブに歌い上げて上り詰めていった流れはとてもスリリングで、これまでのつりビットにはないエモーショナルな熱さを感じさせるフィナーレとなった。



「今夜は夏の忘れ物を探しに来ました。なので、アンコールお願いします」という一人のファンの宣言に続いて「釣った魚にエサをやれー」といういつものかけ声が始まり、メンバーは再びステージへ。さっきのファンの宣言をひろって長谷川が「じゃあ忘れ物、一緒に探しましょう!」と会場に語りかけ、場内が多幸感に包まれるなか「負けないガッツ〜いつか世界を釣り上げます〜」を披露。“だから、進もう!!”というパッション溢れる気持ち、最後はガッツを表現するダンスも激しいジャンプになり、オーディエンスは拳を振り上げoiコールでエールを送った。こうして最後まで彼女たちは「ここから私たちは進んでいくんだ!!」というエモーショナルな気持ちを熱くファンにアピールして、ライブは終わりを告げた。

さらに、2日目の夜公演では、彼女たちが12月9日(土)に白金高輪SELENE b2でのワンマンライブを行なうことも発表された。この後、つりビットは11月1日にニューシングル「1010〜とと〜」をリリース。さらに11月15日には豪華メンバー曲と並んでつりビットが「およげ!たいやきあんこちゃん」を歌い上げた、「およげ!たいやきくん」の40周年を記念したベストアルバム『およげ!たいやきくん アニバーサリーベスト』も発売となる。今後も前進あるのみのつりビットから目が離せない。

取材・文◎東條祥恵

セットリスト<夏のおわりの爆釣感謝祭>

2017年9月16日 渋谷STAR LOUNGE公演
1.Overture
2.裸足のマーメイド
3.レモン海岸
4.A Color Summer!!
5.真夏の天体観測
6.キメキメクリスマス
7.ひまなつり
8.桜じゅうたん
9.おさかな形キャンディー
10.ニガシタサカナハイイキイゾ
11.妄想フィッシング学園
12.サバイバルドリーム
13.はじめのキモチ
14.1010〜とと〜
EN.負けないガッツ〜いつか世界を釣り上げます〜

<つりビットワンマンライブ>

2017年12月9日(土) 白金高輪SELENE b2
http://www.selene.studio/hall/

9thシングル「1010~とと~」

2017年11月1日発売
●初回生産限定盤(RPK-1058/59) ¥1,600(税込)
●通常盤(RPK-1060) ¥1,000(税込)
●メンバー別ジャケット盤  各¥800(税込)
・聞間彩Ver.(RPK-1061)
・安藤咲桜Ver.(RPK-1062)
・長谷川瑞Ver.(RPK-1063)
・竹内夏紀Ver.(RPK-1064)
・小西杏優Ver. (RPK-1065)

<リリースイベント>
9月18日(月・祝)池袋ニコニコ本社
9月18日(月・祝)TSUTAYA IKEBUKURO AKビル店
9月23日(土)ヴィレッジヴァンガード渋谷本店
9月24日(日)TOWERmini汐留店
9月30日(土)新星堂サンシャインシティアルタ店
10月1日(日)ららぽーと新三郷
10月21日(土)タワーレコード錦糸町店

オムニバスアルバム『およげ!たいやきくん アニバーサリーベスト』

2017年11月15日発売
[税込定価]¥2,484
[収録楽曲](曲順未定)
1. およげ!たいやきくん(子門真人)
2. いっぽんでもニンジン(なぎらけんいち)
3. およげ!たいやきあんこちゃん(つりビット)
4. およげ!たいやきくん(BEGIN)
5. 私の恋人、たいやきくん!(山本リンダ)
6. およげ!たいやきくん(ジェロ)
7. 泳げたいやき屋のおじさん(所ジョージ)
8. およげ!たいやきくん(AGC38 feat.東京ブラススタイル)
9. いっぽんでもニンジン(ワタナベイビー)
10. およげ!たいやきくん(スコット・マーフィー)
11. およげ!たいやきくん(水木一郎)
12. およげ!たいやき ヤキヤキ音頭(AGC38 feat.東京ブラススタイル)
13. およげ!たいやきくん(ダイアモンド☆ユカイ)
14. およげ!たいやきくん(バックドロップシンデレラ)
15. およげ!たいやきくんのマーチ
16.およげ!たいやきくん(オリジナルカラオケ)

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