【ライブレポート】石川智晶、<平日の猫の有り様>夏公演は幽玄美の世界
石川智晶が6月19日に<ART & MUSIC 「平日の猫の有り様」春・夏・秋・冬LIVE>の第二公演「和鈴が鳴らす雨の夜」を東京・渋谷Mt.RainierHALLにて開催した。
◆石川智晶 画像
表現者としてソロでの活動を続け、深淵を覗かせる歌声と世界観で知られた石川智晶だが、近年の彼女は順調に深化を遂げている。といっても、自家中毒に陥ることなく、外部の要素を進んで丁度いい時に取り入れるフットワークの軽さと柔らかさもある。<平日の猫の有り様>が季節ごとにコンセプトを変え(実はいつの間にかタイトルに“ART & MUSIC”という文言が増えていたりする)、春・夏公演でトークゲストを迎えているのもそんな彼女のセンスの現れだ。夏公演「和鈴が鳴らす雨の夜」では“和”をテーマにしたセットリストが組まれ、空間演出にマンタム、衣装デザインに市川大輔を迎えた。
コンサートは神社を思わせる空間のなかでスタート。祭事者を彷彿とさせる装いで登場した石川智晶は、篠笛の旋律から始まる「青の中の青」で会場のファンを魅了した。「ティル・ナ・ノーグ」では間奏であたかも社の神のようにセットに座り、踊り子が和太鼓の力強い響きとともに舞う様を見守る。観客が彼女の生み出す世界にみるみる惹き込まれていく様子が見ていてありありと伺えた。
聴く側の心の奥まで浸透するような楽曲群は、歌唱にも相当量のエネルギーを消費している。MCでは流れる汗の量を「エアロビクスと同じぐらいだよ!」とタオルで拭いながら笑う彼女。また、後半ではトークゲストに杉作J太郎も登場した。以前にも両者で対談をおこなった縁から今回のゲスト出演となったが、杉作の「今回のステージを見ていて、まず最初に訊いてみたいと思うんですけど、石川さんは一体何者なんだろうと…」という質問から会場の笑いも交えてトークは和やかに進んでいく。
終盤では「前夜」など2曲を歌唱し、アンコールで「それは紛れもなく~選ばれし者のソリチュード~」を披露。ファンへの挨拶で「人間たぶん一人ひとり、一人になって考える事のほうが毎日の中で多いと思います。その時に、私の歌が寄り添えたらなあと思っています。確信はしていません。確信したら終わりだと思っています」と彼女ならではの言葉を添えつつ、この平日のライブに来てくれた人々への感謝を重ねて伝えライブは締めくくられた。
コンセプトライブ<平日の猫の有り様>は残り2公演。秋公演<「平日の猫の有り様」Art & Music 「IN PIANO」ピアニスト江草啓太>は8月21日に同じく渋谷Mt.RainierHALLにて開催される。
▲BARKS×TICKET DELI
QRコード
石川智晶<ART & MUSIC 「平日の猫の有り様」春・夏・秋・冬LIVE>
[春] 2017年3月21日(火)
[夏] 2017年6月19日(月)
[秋] 「IN PIANO」ピアニスト江草啓太/2017年8月21日(月)
[冬] 2017年12月18日(月)
会場:Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
OPEN:18:00 START:19:00
全席指定 ¥5,000(税込) ※ドリンク別
■チケット販売
BARKS×TICKET DELI http://ticket.deli-a.jp/
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ミニアルバム『スワンの夢が意味するものは』
◆石川智晶 オフィシャルサイト
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