【インタビュー】コンタラズ「これは世界滅亡後のヘヴィ・メタル」
近未来である2068年。人類は世界最終戦争に疲労困憊し、生存者は残酷な人間と変異した凶暴な生物の存在に苦悩しながら、放射能によって荒れ果てた原野の影で息を潜めながら生きていた。そこに照らす光は一切なく、暗闇だけが存在し、あるのは絶望だけの極限状態にあった。
しかし、コンタラズの登場によりその苦悩と闇がそれ以上酷くなることはなくなるであろう。戦士となるバンドと共に世界中のサヴァイヴァーへメッセージを届ける任務へと着手するのだ。希望のメッセージ、忍耐のメッセージを!我々は決して諦めない。我々は未来へと向かい生存し続けるのだ。黙示録的な未来へと向けて、バンドはあなた方を新たな世界へと招待する。そして、ソーシャル・メディア上で我々のライヴを観戦することができるのだ。この新しい世界のためにオリジナルとなる言語も用意した。それは我々が歌う中で聴くことができるであろう。
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ノルウェーからのダーク・メタル・クインテット、コンタラズがアルバム『ロンダモウ』でデビューを果たす。近未来的な作風の中にもアグレッシヴでキャッチーなメロディを封入し、プロデュースにはベヒーモス、メシュガー、イン・フレイムスで知られるダニエル・バーストランドを起用している。
今後ツアーを敢行するバンドのパフォーマンスはヨーロッパを中心に、夏のフェスでも目撃されることだろう。ノルウェーにあるヘルという小さな街から表れた注目のメタル・バンドだ。
──まずはバンド結成について教えて下さい。
コンタラズ:オレとギターのアーコンは以前から他のバンドでも一緒に活動していたんだ。FUEL FOR DISASTERというバンドだったんだけど、思うように活動することができなくなってきたから、彼と新しいバンドをスタートさせることになった。コンタラズのキャラを活かしながらね。それから2年が経過して、ようやくデビューとなったんだ。
──コンタラズというバンド名は…。
コンタラズ:俺の名前だよ。メインのキャラだからね。ディオ、オジー・オズボーン、キング・ダイアモンドと同じさ。
──レコーディングはいかがでしたか?
コンタラズ:求めていたサウンドに仕上げることはできた。何をやりたいのか?どのような物を創り上げるか?と俺達は明確なビジョンを持っていたが、ミキサー/プロデューサーであるダニエル・バーストランドが作業を開始すると、それがリアルなものとなって実現できた。マジックとも言えるような感覚だったな。作業では多くのことを学ぶことができたし、今後にも役立つと思う。とにかくダニエルはアメイジングなプロデューサーなんだ。
──どんなアルバムになりましたか?
コンタラズ:これは世界滅亡後のヘヴィ・メタル・アルバムなんだ。伝えるべき正直なメッセージと音楽が凝縮している。すべてのエナジーとクリエイティヴィティーを注いでユニークな世界を創り上げている。世界にひとつしか存在しない俺達独自の新しい言語で歌われているからね、新しいものが発見できるアルバムだと断言しておこう。
──あなたが影響を受けた音楽的背景はどのようなものですか?
コンタラズ:いろいろなものにインスパイアされているから簡単には言えないけれど、映画のサウンドトラックからは影響を受けたね。果てしないイメージが湧いてくるんだ。インダストリアル系のバンドは多く聴いてきた。デペッシュ・モード、ラムシュタインとかね。あとはディム・ボガー、イン・フレイムスキャメロット、ドリームシアターなんかにも影響されたな。他にも沢山あるけど、説明しきれないよ。
──最近のバンドで気に入っているバンドはいますか?
コンタラズ:あー、ゴジラかな。みんなにいいバンドだと言っているよ。ブルータルでブリリアントなバンドだよね。最近は彼らのアルバムばかり聴いているよ。
──あなたにとって欠かせない5枚のアルバムを挙げるとすれば?
コンタラズ:IN FLAMES『Whoracle』はメタルへの道を示してくれたアルバム。それまではパンクやハードコア系にはまっていたからね。ヘヴィ性とメロディックの見事なブレンドを聴くことができるアルバムだと思う。CHIMAIRA『The Impossibility Of Reason』はメタルコアのさらなる深化を教えてくれたアルバムだ。オールド・スクールとモダン・メタルがうまく融合しているよね。ギターも素晴らしい。HANS ZIMMER『Inception / Gladiator OST』は映画のサウンドトラックだけど、彼の仕事からは影響を受けた。目を閉じてサウンドを聴くとイマジネーションが活性化してワクワクするよ。PULSE ULTRAはカナダのすごいバンドで、『Headspace』はプログレッシヴで力強いメインストリームを聴かせてくれる。おススメのバンドだよ。そしてLINKIN PARK『Hybrid Theory』はソリッドなアルバム。他にも伝説的ともいえるアルバムがあるけど、このあたりが個人的にも重要な作品だね。
──『ロンダモウ』からラジオでオンエアするとしたらどの曲を選択しますか?
コンタラズ:「Shadowfall」だね。さ。ヘヴィでインダストリアルでパワフルという、コンタラズの全てを表している曲だからね。その上でメロディックでキャッチーな曲でもあるよ。
──今後のスケジュールは?
コンタラズ:まずはホームタウンで大きなリリース・ライブが行われる。フル・ステージで、マルチ・カメラで撮影も行う予定なんだ。それからは新しいMVの撮影を行って、夏のライブに旅に出る。スロヴェニアで開催される<MetalDays>ではマリリン・マンソンオーペス、アイスド・アース、デス・エンジェルなんかと共演するよ。ツアーは秋まで続き冬に新しいアルバムのレコーディングを行う。とにかく忙しくなるよ。忙しいことはいいことさ。
──将来の音楽ビジネスはどのようになっていくと思いますか?
コンタラズ:以前よりは確実に難しくなっていくだろうね。デジタルを筆頭にここ10年から15年でかなり様子が変わってきた。でもクリエイティブ性が高くなったし、それは俺達を大いに刺激してくれているよ。可能性は見えるし、落胆することはないと思う。それから学び、未来へと進まなくてはならない。テクノロジーの進化はいい部分もあれば、悪い部分もある。一番大切なのはそれらを使う人間自身だよ。ロックとメタルに関して言えば、昔から忠実なファンによって支えられてきたジャンルだと思う。リアルな音楽は人々を惹きつける。そこには情熱が溢れているからね。
──日本のファンへメッセージを。
コンタラズ:ジャパン!コンタラズの世界へようこそ。我々の世界をキミ達と共有するためにデビューを果たす。そしてキミ達がコンタラズを気に入ってくれることを願うよ。コンタラズはこれからもメッセージを発信し続ける。このアルバム『ロンダモウ』を聴いてイマジネーションを最大限に発揮して欲しい。いつか日本へと出向き、キミ達と触れ合うことを楽しみにしているよ。See you soon!
コンタラズ『ロンダモウ』
BKMY-1051 2,222円(税抜価格)
※日本盤仕様(帯、プロフィール、インタビュー付)☆
※デジパック仕様
1.Eyrusalem
2.Shadowfall
3.Am I Evil
4.Rondamauh
5.Deciphering The Code
6.Mindcrime
7.Plebeians
8.Rhind Em Naak
9.Lycarion
Produced by Daniel Bergstrand [BEHEMOTH、IN FLAMES、MESHUGGAH]
Line-up ;
・Chontaraz(vo)
・Ahkon(g)
・Arkhan(g)
・Rhimm(b)
・Yeqy(ds)