【突撃取材】フラチナリズムが八王子市民に愛される理由とは?
──そもそも、活動拠点として八王子が選ばれたのはなぜでしょう。
モリ:「八王子ロマン地下」という飲食街があって、そこで流しをやってみないかっていう依頼を受けたことがキッカケでした。実は八王子にはそれまで来たことがなかったんですよ。流しをはじめとするいろんな活動を半年ぐらい続けていたら、地元のテレビ局、JCNテレメディア(現J:COM八王子)が取り上げてくれるようになったんです。で、バラエティ番組の「せっかく八王子で活動しているんだから、もっと街の認知度を上げるために強制移住してもらいます」という企画をキッカケに移り住むことになりました。
──流しがすべての始まり。
モリ:それから自分たちでお祭りを立ち上げたりもして。活動を続けていくうちに、地元の方々がどんどん協力してくださるようになったんです。
──メジャーデビュー前のフラチナリズムさんに密着したドキュメンタリー番組を拝見したんですが、そのなかでも「ファンの方に救ってもらった」って仰っていましたよね。
モリ:そうなんです。自分たちで勝ち取ったというよりは、ファンの方や街の方々が「フラチナリズムいけー!」って背中を押し込んでくれてこの世界に入れたので、感謝しかないです。
──ファン発信のキャンペーンって異例だと思います。そのキャンペーンの元となった新作『ハーフ&ハーフ2』には5曲のカバー曲が収録されていますが、選曲のコンセプトを教えてください。
モリ:最初に、それぞれの年代のトップ50が掲載されている「年代別オリコン表」を見ながらリストアップして、そのなかから「これ歌いたい」っていう曲を絞って、1970年代〜2000年代までの曲を選びました。いろんな年代の人に届くようにしたいという気持ちと、僕らが強い30〜50代を意識した部分があります。
──オリジナル曲「テトテ」は東京工学院専門学校コンサート・イベント科の学生さんたちの寄せ書きを元にモリさんが作詞された、共同制作曲ですね。1月には同校の卒業制作ライブに出演されていましたが、キッカケは?
タケウチ:毎年恒例で卒業制作ライブが行なわれているそうなんですが、先生の力を借りながらブッキングも学生が自分たちでやっているらしくて。そのなかで俺たちの名前を挙げてもらって、それが通ったっていう形ですね。
▲<ESS13th卒業制作LIVE フラチナリズムと大新年会〜トリあえずKAN&PAI[ホール内は飲食禁止となっております]〜>
──学生さんたちはコーラスでも参加されていますよね。学生さんがTwitterにアップしていた、「テトテ」と思い出の写真を組み合わせた卒業動画も拝見しました。
モリ:あれ見て泣きました。僕は卒業制作ライブの打ち合わせから参加したんですが、「曲作っちゃおっか」って無理矢理お願いしたんですよ。当日もステージに上がってもらって。最初はみんな「私たちは裏方をやるのが仕事なんで」ってためらっていたんですが、本番中にお客さんの顔を真正面から見ることができるのって僕ら演者だけじゃないですか。エンターテインメントって答えが無いのでどれが正解かはわからないんですけど、お客さんの顔って答えのひとつになると思うんですよね。だから、それを一緒に見たかったんです。自分たちが作り上げたライブに向き合ってほしかった。そんな思い出があったので、感情入っちゃって……。
──6月のワンマンでも学生さんたちが制作に参加されるとか。
モリ:そうなんです、次の後輩たちと一緒に。
──ずっと続いたらいいですね。
モリ:僕らもスタッフさんも人間ですし、やっぱり好きなやつと一緒におもしろいもん作る方が好きですね。実は『ハーフ&ハーフ2』の曲順はツイキャスで決めたんですよ。
──ファンの方と一緒に?
モリ:ファンのみんなの意見と僕の意見を合わせて「これでいきたいです」って言ったら通ったっていう。
──メンバーと一緒に何かを作りあげるって、貴重なことですよね。「人柄が好き」ってみなさんが仰る理由はこういうところだろうなと。
モリ:自分たちで企画を考えるのはもちろんですが、ファンの方と一緒に考えることができるっていうのは僕たちのひとつの強みかなって思います。
──もっと曲の話も訊きたいところですが、やはり衣装にも触れておきたいです。 “普通の衣装”としてデビュー後3着目となりますが、お気に入りのポイントは?
モリ:いま日本人の若者の半分は着ている形のジャケットを、無理矢理着せられているところです。流行のカーキを取り入れまして、迷彩のシャツを腰に巻いているところもポイントですね。一番注目してほしいのは前髪です。小学校のとき以来出していなかったデコを解禁しました。ずっと隠してたんです、モテちゃうんで。
田村:毎回スタイリストさんが一緒なんですが、普段から若干奇抜というか変わった格好が好きな僕の好みに合わせて選んでくれました。下は細身のスキニーですけど上はオーバーサイズのデニムのジャケットでバランスをとっています。
モリ:山高帽かぶってるな。
田村:マウンテンハットね。
モリ:山高帽じゃないの?
田村:違います。
──都築さんはいかがでしょう。
都築:スカジャンの感じとか、ダウンタウンの浜田さんみたいって言われてます。
タケウチ:文化もリバイバルが流行ってますからね、聡二(都築)が“ハマダー”としての新しい波を作っていくんじゃないですかね。俺はそう思ってます。
都築:そうなの……?
モリ:あと、服装云々じゃなくて、アー写で見た時に聡二が身長130センチくらいにしか見えないところにも注目してほしいです。
タケウチ:俺は中国の富裕層みたいなところがポイントです。
モリ:大金持ちじゃないけど小金は持ってるよ、みたいなところな。
タケウチ:そうですね、そこが一番ですね。服装と顔が“富裕層感”を織りなしているわけです。でも服装に関してはあてがわれているだけなんで、結果、ノーコメントです!
一同:(笑)
──今後の衣装はどうなっていくのでしょうか。
モリ:最終的には全裸を目指しています。 “僕自身”に靴下だけつけて、レッド・ホット・チリ・ペッパーズスタイルもやりたい。
タケウチ:次は普通じゃない服がいいな〜。
田村:普通でいいよ……。
モリ:服装で奇抜なのをやるっていうのもいいですけど、服が普通で活動内容が奇抜だったらそれはそれでおもしろいし。次回どうなるかはまったく予想ができないですね。
取材・文・撮影◎高橋ひとみ(BARKS)
▲『ハーフ&ハーフ2』
2nd Full Album『ハーフ&ハーフ2』
CRCP-40514 ¥2,315+税
1.やってらんねぇ
2.恋愛レボリューション21(cover)
3.アイアイアイラブユー
4.君がいるだけで (cover)
5.帰っておいで
6.あなたのキスを数えましょう ~You were mine~ (cover)
7.なんてファンタスティック
8.MUGO・ん…色っぽい (cover)
9.テトテ
10.春夏秋冬 (cover)
11.KAN&PAI -THE GENESIS-
■インストアイベント情報
5月20日(土)東京・イオンモール日の出専門店街1Fメインコート
5月21日(日)神奈川・アリオ橋本1階アクアガーデン
☆インストアイベント会場CD購入・予約特典「フラチナ スクラッチ」詳細
http://www.furachinarhythm.com/blank-1
■ワンマンライブ情報
2017年6月24日(土)東京・ディファ有明
開場 17:00 / 開演 18:00
シングルチケット / ¥3,000 (税込)
プラチナチケット / ¥29,800 (税込)
※プラチナチケットは座席代¥3,000が含まれてます
※入場時ドリンク代¥500別途必要
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