【対談】デストロイはるきち(ミソッカス)×柴田隆浩(忘れらんねえよ)、「テンプレがハマるバンドじゃなかった(笑)」

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2017年2月にメジャー2ndフルアルバム『ダンシングモンスター』をリリースし、現在全国ツアー<ミソパニッククーデター ~ダンシングモンスターたちに会いに行くツアー~>真っ最中のミソッカス。そのフロントマンであるデストロイはるきちが盟友と対談する3ヶ月連続対談企画がスタートする。

◆デストロイはるきち(ミソッカス)×柴田隆浩(忘れらんねえよ)画像

2017年のバンドシーンの真っただ中にいるバンドリーダーとデストロイはるきちによる赤裸々トーク、初回のゲストは忘れらんねえよのフロントマン・柴田隆浩。ミソッカス3ヶ月連続2マン<東京都心ミソ化計画>のラストの対バン相手でもある。2015年12月に浜松メスカリンドライブにて競演歴があり(※ミソッカス『反逆の♭m7』リリースツアー <ミソパニッククーデターin浜松>)、互いをリスペクトする同士だが、意外にもじっくり話すのは今回が初めてとのこと。トークの内容はライブについて、音楽について、近年の邦ロックシーンなど多岐に渡り、掲載ぎりぎり(!?)のぶっちゃけトークが炸裂する。

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■<東京都心ミソ化計画>の3回のツーマンを通して東京ワンマンにつなげていく――デストロイはるきち

――ミソッカス主催の下北沢SHELTER3ヶ月連続企画ツーマンライブ<東京都心ミソ化計画>。3月は挫・人間、4月はPOT、ラストとなる5月に忘れらんねえよを招いて開催されます。ミソッカスと忘れらんねえよのツーマンは2015年12月の浜松メスカリンドライブ以来ですが、まず<東京都心ミソ化計画>を開催するに至った理由は?

デストロイはるきち(ミソッカス):僕らは名古屋を拠点に活動しているバンドで、主に東名阪でワンマンや企画ライブをやるんですけど、お客さんの人数がいちばん多いのが名古屋、次が大阪。東京は広島や北海道よりも少ないんです(笑)。

柴田隆浩(忘れらんねえよ):えっ、そうなんだ!? でもそういう「なぜかこの土地だけ…」っていうのあるよね。

はるきち:土地柄ってありますよね。関西が苦手という東京のバンドも結構いるんですよ。やっぱり関西のお客さんはツッコミどころを探す人が多いのかもしれないですね。スタイリッシュなバンドはツッコミどころを見せないようにするから、そこでちぐはぐしちゃうのかな。僕はそれツッコミどころ満載なので、結構ヤジが飛んでくる。

柴田:なるほどね~。「前髪切れ!」とか?…あ、いまのはなんとなく言っただけで、俺がはるきちくんのことをそう思ってるわけじゃないからね(笑)。

はるきち:あははは! ヤジが飛んできてやりやすいバンドは関西でも受け入れられやすいのかも。

柴田:でもミソッカスに東京のお客さんが少ないイメージないけどなあ。<ミソフェス>では名古屋で最も広いDIAMOND HALLを含むサーキットを企画してソールドさせているじゃん?

はるきち:<ミソフェス>は集合体の力だと思います。

柴田:でもミソッカスが先頭にいるイメージはあるよ。でも名古屋でDIAMOND HALLでやっているのに東京が…というのはちょっとモヤモヤするよね。なんでだろう?

はるきち:ミソッカスはいま結成9年なんですけど、その歴史のなかで自分たち自身がモヤモヤしてた時期があったんですよ。僕はそういうものが顔に出るタイプなので、お客さんにもそれが伝わっちゃってたのかな。地方によってお客さんのテンションに差があるので、そういう意味でもまず東京をミソ化していこうかなと思って<東京都心ミソ化計画>を立てました。

柴田:なるほどね。「ミソッ化ス」る、ってことだよね!

はるきち:…そういうことですね(笑)。

柴田:はるきちくん、いまモヤモヤが顔に出たね(笑)。

――ははは。ご自分のアルバムのツアー中にご自分で企画ライブを挟み込むの、珍しいですよね。

柴田:え、アルバムツアー中なの!? バカじゃないの!?(笑)

はるきち:ははは! これには理由があるんですよ(笑)。今回のアルバムツアーのファイナルシリーズが東名阪ワンマンなんですけど、東京の会場は渋谷のTSUTAYAO-Crestなんです。これは前回の東京ワンマンと同じ会場でリベンジがしたくって。だからこの<東京都心ミソ化計画>の3回のツーマンを通してワンマンにつなげようと。

柴田:ああ、なるほど! じゃあばっちりストーリーがあるね。ツアーのエキストラ編みたいな感じだよね。O-Crestのワンマンに向かって東京をミソ化していく、みたいな。

はるきち:そうです、そうです。今度こそ!

柴田:SHELTERはいいハコですよね。

はるきち:いいですよね! 小さいハコは楽器をガシャーン!と鳴らす音が本当にかっこいい。それは初回で挫・人間とやったときに思って。

柴田:挫・人間もいいバンドですよね。ああいう泥臭くて、間違いすぎちゃって正しい、みたいな(笑)。ベースのアベ(マコト)ちゃんなんてあれだけベースうまいのに、ベース弾いてない曲とかあるもん! 絶対的に間違ってる!! でもそれが完全にハマってるし、最高に面白くて。

はるきち:ははは! 本当にそうですよね。ちなみに4月の<ミソ化計画>に出てくれたPOTは溢れ出る元気、という感じのバンドです。POTの周りのバンドはスタイリッシュなんですけど、なんかPOTはスタイリッシュじゃないんですよ。どこか泥臭くて好きなんですよね。出てもらうのは泥臭い3バンドがいいなって(笑)。…あ、褒め言葉ですよ!

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