【ライブレポート】STARMARIE、2度目の中野サンプラザへ。成長続くファンタジー・ワールド
STARMARIEが自身の単独公演を4月4日に東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて開催し、ステージ上で8月30日に中野サンプラザでの2度目の単独公演を行なうことを発表した。
◆STARMARIE 画像
今回の単独公演<STARMARIE LIVE 2017 EPISODE NO.044 『ファンタジーワールドへようこそ』>は、この日会場で先行発売となったニューアルバム『FANTASY THEATER』を引っ提げる形で開催されたもの。渋谷duo MUSIC EXCHANGEは音響設備の良さと特徴的なレイアウトで知られたライブハウスだが、STARMARIEはここに星をモチーフにした幻想的なセットとサポートバンドを迎え、新たなファンタジーワールドを生み出した。
マリスト(STARMARIEファン)で満席となった会場に現れたSTARMARIEは、“物語を綴ろう、死を歌おう…”というナレーションから「ステラとスバル 宇宙のラブストーリー」へ。『FANTASY THEATER』のビジュアルである、おとぎ話の登場人物のような衣装にクールな表情で楽曲の世界観を表現する。楽曲の歌詞に登場する“ステラとスバル”はどちらもロボット。STARMARIEがポップな歌唱と人形を思わせる振り付けでパフォーマンスする様は、生バンドの表現もあいまってさながら舞台芸術のようだ。彼女たちが自らを“ファンタジーユニット”と称する理由にこんなところでも触れられた気がした。
続く「グッモーニンッ!! ハマムラSHOW」のオリエンタルなイントロから、ライブは手拍子を交えて次の局面へ。この楽曲の歌詞もなかなかブラックな筋立てで、STARMARIEのダークファンタジーを楽しめるナンバーだ。1曲1曲ごとに異なる世界観が飛び出し、それが紙芝居のように連続することでまた一回り大きな物語が生まれる。組み合わせを変えることで、ライブごとに無限のバリエーションが楽しめる構成にマリストたちも夢中になる。中盤には新曲「ホシノテレカ」も初めてのバンド・バージョンでパフォーマンスされ、会場を大いに沸かせた。
サポートバンドがはけてからの後半戦は「涙のパン工場「コンセル・カマタ」」からスタート。悲劇パート、喜劇パートと次々にフィルムを上演するようにしてステージは進んでいく。終盤にはこの日“轟音仕様”での初披露となった「ママは天才ギタリスト」で観客の声援もヒートアップ。時にヘドバンも交えながらSTARMARIEの5人が広いステージをコミカルに跳ね回り、バンドライブとは一味違うキュートなステージングで会場を一つにまとめあげた。熱気が充満する本編ラストを飾ったのは、この場にピッタリな「姫は乱気流☆御一行様」。マリストとメンバーの盛り上がりが最高潮に達するなか、本編は終了した。
マリストたちからの熱いアンコールに応え、舞台に戻ってきた5人は「名もなき星のマイホーム」をバンド仕様で披露。さらに告知で、8月30日に中野サンプラザでの2度目の単独公演を開催することを発表した。
前回2016年12月26日の中野サンプラザでは多くのマリスト達を迎え盛況となりながらも、惜しくも満席には至らなかったSTARMARIE。日本武道館への夢を達成するステップとして、「まずは中野サンプラザをしっかり満員にできないといけないんじゃないか」という思いから2度目の中野サンプラザに挑む。座席も全席指定での座組みだ。
ここまでMCなしでのライブ・ショーを終え、STARMARIEの5人はようやくそれぞれの思いを語った。全員がこの日のライブに来てくれたマリスト達に感謝の言葉を送る。「これからもSTARMARIEがどんどん上に行くにあたって、自分の足りない部分をもっともっと磨いて、いろんなことに挑戦してもっともっと大きくなれたらなと思います」と、高森紫乃。ステージにはピアノが設置され、以降のメンバーMCは高森がピアノ伴奏をする中でのコメントとなった。
高森の優しいピアノの音色につられて松崎博香は「平日ですけどSTARMARIEを好きな方々が集ってくれて、本当に嬉しいし、STARMARIEをやめなくてよかったなって思っています。」と涙声になり、高森が鍵盤を乱打して泣くのを踏みとどまらせ会場はマリストの笑い声とともに和やかな雰囲気に。松崎博香、中根もにゃ、渡辺楓の3人は2014年の加入後、3年目となるこの日にSTARMARIEとして初めてのフルアルバム・リリースを迎えている。中根もにゃは前回のサンプラザへのお礼の言葉とともに「空いてる席が少しあって、それが悔しくて」と次回以降の公演に向けて奮起したコメントを残した。関わってくれる人々のためにSTARMARIEをもっと大きくしたいという強い意志がその表情からも伺える。
“目標:日本武道館”の言い出しっぺである木下望は、「12月26日の中野のときは正直、武道館って本当に行けるのかなあ?みたいな気持ちのほうが勝ってたんですよ。でも、2017年早春ツアーから始まって、そういう気持ちを全く思わなくなってきてて。前しか向いてないし、武道館本当に行けるんじゃないかなって自分の中で思っていて」とポジティブな思いを語った。自身も周りの評も「もう本当にいい意味であっけらかん」とのことだが、これもSTARMARIEのメンバー・チーム体制が武道館へ向け良い意味でまとまってきたことの証かもしれない。最後に渡辺楓は「毎回MCが最後で緊張しちゃうヘタレなんですけど、意外と精神は体育会系だって自分で思っているので」とこちらも腹をきめた発言。「これからもSTARMARIEそして、……STARMARIEを(会場笑)よろしくお願いいたします!」と締めくくった。
アンコールラストは高森紫乃がピアノ演奏を担当しての「ヘブンズ・ウェディング」。美しい旋律と歌声に会場が満たされ、この日のライブは幕を閉じた。
STARMARIEはニューアルバム『FANTASY THEATER』の一般発売を4月11日に迎え、4月30日には横浜アリーナで開催されるブシロード主催フェスへと出演する。その他にも4月8日の台湾公演を含め、国内外の各種イベントへ出演予定だ。今夏8月30日には彼女たちにとって2度目の公演となる中野サンプラザでの単独公演を開催、オフィシャルFCではチケット先行抽選受付が開始されている。(※先行抽選受付は4月9日 23:59まで)
セットリスト<STARMARIE LIVE 2017 EPISODE NO.044 『ファンタジーワールドへようこそ』>
【前半 バンドLIVE】『ステラとスバル 宇宙のラブストーリー』
『グッモーニンッ!! ハマムラSHOW』
『モグラミステリーツアー』
『FANTASTIC!!』
『三ツ星レストラン・ポールからの招待状』
『賢者のローブ』
『ホシノテレカ』
『魔力が消える! 〜I'll deal with the DEVIL〜』
『屋上から見える銀河 君も見た景色』
【後半】
『涙のパン工場「コンセル・カマタ」』
『スペル・オブ・ザ・ブック』
『サーカスを殺したのは誰だ』
『さよならお弁当』
『ぐらんぱぐらんぱ』
『余命124日のシンデレラ』
『ママは天才ギタリスト』
『綺麗なレオナの肖像画』
『姫は乱気流☆御一行様』
-ENCORE-
『名もなき星のマイホーム』※バンドLIVE
『ヘブンズ・ウェディング』
ニューアルバム『FANTASY THEATER』
全20曲入り
*4月4日のライブにて先行発売
一般発売は4月11日
■曲目:
1.ホシノテレカ
2.屋上から見える銀河 君も見た景色
3.グッモーニンッ!! ハマムラSHOW
4.三ツ星レストラン・ポールからの招待状
5.サーカスを殺したのは誰だ
6.狂おしき月下の舞踏会
7.スペル・オブ・ザ・ブック
8.賢者のローブ
9.かけおちしようよ
10.涙のパン工場「コンセル・カマタ」
11.ヘブンズ・ウェディング
12.ぐらんぱぐらんぱ
13.余命124日のシンデレラ
14.さよならお弁当
15.ママは天才ギタリスト
16.綺麗なレオナの肖像画
17.FANTASTIC!!
18.姫は乱気流☆御一行様
19.天国からのメロディ〜instrumental of Hoshinoteleca〜
20.名もなき星のマイホーム
ニューシングル「タイトル未定」
詳細は後日発表
<ミルキィホームズ&ブシロード10周年&スクフェス4周年記念ライブ in横浜アリーナ>
※開場開演時間は変更になる場合がございます。
会場:横浜アリーナ
出演者:Aqours(ラブライブ!サンシャイン!!) / STARMARIE / どうぶつビスケッツ×PPP(けものフレンズ) / Poppin’Party / 三森すずこ / ミルキィホームズ / めがみめぐり / Raychell / Roselia (敬称略、50音順)
<STARMARIE LIVE 2017 FANTASY THEATER>
◆STARMARIEオフィシャルサイト
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