【レポート】BREAKERZ、マイファスを迎えた<10番勝負>第四夜で「一緒に遊ぼうぜ!名古屋」

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BREAKERZが3月5日、Zepp Nagyaにて<BREAKERZ 10周年10番勝負 -VS->の4thバトルとなるMY FIRST STORYとのツーマンライブを開催した。<BREAKERZ 10周年10番勝負 -VS->は2017年7月にデビュー10周年を迎えるBREAKERZが全10公演、1公演ごとにそれぞれ違うアーティストを迎えて行われる対バンイベントライブだ。“10番勝負”という名の下に、BREAKERZがリスペクトしているアーティストと熱いバトルを交わしている。

◆<BREAKERZ 10周年10番勝負 -VS-> 画像

1stバトルは1月21日にGRANRODEOをZepp Nambaへ迎え、2ndバトルは2月4日のZepp TokyoにSKY-HIを迎えて開催。3rdバトルは2月18日のZepp Nambaにシドを迎えて行われたものだ、そして4thバトルは、一昨年のVAMPS主宰<HALLOWEEN PARTY>の共演をきっかけに交流が生まれた新進気鋭バンドとの対戦となる。ヴォーカル同士で言えば、実に15歳も年齢が離れているが、バンドもオーディエンスも世代間格差など微塵も感じさせず、それぞれの持つポテンシャルが最大限に発揮された多幸感溢れる一夜となった。第四夜のレポートをお届けしたい。

デビュー10周年のBREAKERZと、5年目にして初の日本武道館ライブを成功させたばかりの勢い溢れるMY FIRST STORY。今宵も熱い闘いが繰り広げられるのは間違いない。<10番勝負>開催地としては初となるZepp Nagoyaは、開場と同時にあっという間にオーディエンスで埋め尽くされ。この日のオーディエンスは男子の比率も幾分高め。男性の野太い声援を受けて、まずは赤コーナーのMY FIRST STORYのステージから。



ブルーのバックライトを浴びて登場したKid’z(Dr)、Teru(G)、Nob(B)。定位置に着くやKid’zのドラムが咆哮をあげ、Nobのド迫力のベースがうなり、Teruが歪んだギターサウンドでフレーズを奏でる。その轟音フォーメーションの中へ勢いよく飛び出してきたHiro(Vo)が、興奮気味のオーディエンスをさらに煽るような第一声を。

「一緒に遊ぼうぜ!名古屋」

オープニングナンバーは「ALONE」だ。激しいサウンドとオーディエンスの“No More”のコールで会場が一気に熱を帯びた。続けて「Smash Out!!」「Last Call」と最新アルバム『ANTITHESE』からのナンバーを連発。どれもスピード感溢れるラウドサウンドだが、そこに緩急混ぜた演奏と歌心が交わったハイブリッドな感触。バンドとしての確かな演奏力が備わっているからこそ、音圧だけでない迫力が場内を震わせる。特にHiroの聞き手に真っ直ぐ届ハイトーンヴォイスは圧倒的だ。


熱量マックスの3曲を終えてHiroは、「BREAKERZに誘われたのは、2015年のVAMPS主宰<HALLOWEEN PARTY>にお互いが出演したことがきっかけだった」と明かした。また、「楽にゆっくり聞いてもらえれば。友だちが結婚したときに作った曲です」と熱くなりすぎた会場をクールダウンさせる楽曲を紹介。

「「花」-0714-」は、7月14日をドラマティックに繊細に綴るナンバーだった。さらには「Love Letter」というラブソングを披露。どちらも轟音だけのバンドではないMY FIRST STORYの音楽性の懐の深さ、強さ、優しさが雄弁に表現力されて、思わず聴き入ってしまった。

中盤から終盤への展開も見事。赤と白のバックライトが交錯して再び会場を戦闘モードに染め上げていく。「monologue」「虚言NEUROSE」「The Puzzle」と矢継ぎ早に披露されたドラマティックなナンバーは会場を高揚させ、全てSEでつないだ曲間はクールダウンを許さない。畳みかけるように「失踪FLAME」「モノクロエフェクター」「Second Limit」が攻め立てる。それも、明るくポップなナンバーや、スクリームが突き刺さるナンバーなど曲調は多彩。張り詰めたテンションは途切れることがない。この展開こそ20代ならではの力技だろう。彼らのアンセム「不可逆リプレイス」をラストナンバーに強力なカタルシスが会場中に放出された。


ステージ転換に続いては青コーナーのBREAKERZの登場だ。SHINPEI、AKIHIDE、DAIGOと、メンバーがステージに現れるだけで会場が華やかに。セットリストは、この日も前回の大阪公演とはかなり異なるもの。これは通常のJ-ROCKバンドのツアーではあまり見受けられないもので、今後も同様の展開が予想されるファン想いの選曲だ。同夜のステージでは、この季節ならではのナンバーから懐かしいバラードまでを披露。ライブ毎に彩りを変えながらも一貫したBREAKERZサウンドを響かせるあたりは、デビュー10周年の貫禄十分。

ほぼMCなし、英語詞を多用したMY FIRST STORYに対して、BREAKERZは御存知の通りMCたっぷりでキャッチーな日本語詞という、対極のアプローチ。それでいてどちらもエンターテインメントとしてステージを成立させていたあたりにも、この夜も見どころがあった。



そしてアンコールでは、この日も両バンドが登場してのセッションを展開。演奏されたナンバーはMY FIRST STORYの「Tomorrowland」とBREAKERZの「灼熱」だ。ラストナンバー「灼熱」では、MY FIRST STORYのメンバーが4人ともタオルを片手にステージを縦横無尽に駆け巡るなど、両バンドの仲睦まじさが素晴らしい。圧倒的な多幸感が溢れる中、4thバトルが幕を閉じた。

この夜のMCで語られたように、DAIGOとHiroは15歳もの年齢差がある。しかし、そんな差をものともせずに互いをリスペクトし合う「絆」がヒシヒシと感じさせられた爽快感すら漂う一夜となった。<BREAKERZ 10周年10番勝負 -VS->の5thバトルは、3月20日にZepp DiverCity TokyoでTrignalを迎えて行われる。お楽しみに。

撮影◎新澤和久、MASA

■<BREAKERZ 10周年10番勝負 -VS->

全10公演/2017年開催/10アーティストとの2マンイベント。※公演終了分は掲載割愛。
【-VS- Trignal】
2017年3月20日(月・祝)Zepp DiverCity TOKYO
開場16:00/開演17:00
チケット一般発売:2017年2月4日(土)
(問)ディスクガレージ 050-5533-0888

【-VS- 超特急】
2017年4月2日(日)Zepp Nagoya
開場16:00/開演17:00
チケット一般発売:2017年2月4日(土)
(問)サンデーフォークプロモーション 052-320-9100

【-VS- 倉木麻衣】
2017年4月8日(土)EX THEATER ROPPONGI
開場16:00/開演17:00
チケット一般発売:2017年3月25日(土)
(問)ディスクガレージ 050-5533-0888

【-VS- VAMPS】
2017年4月14日(金)Zepp Tokyo
開場17:30/開演18:30
チケット一般発売:2017年4月1日(土)
(問)ディスクガレージ 050-5533-0888

【-VS- ゴールデンボンバー】
2017年4月16日(日)Zepp Tokyo
開場16:00/開演17:00
チケット一般発売:2017年4月1日(土)
(問)ディスクガレージ 050-5533-0888

【-VS- GLAY】
2017年4月29日(土・祝)Zepp DiverCity
開場16:00/開演17:00
チケット一般発売日:2017年4月1日(土)
(問)ディスクガレージ 050-5533-0888

[チケット]
1Fスタンディング・2F指定席・2F立見 7,500円(税別)※8,100円(税込)
※各会場限定の「-VS-」ステッカー付き。
※入場時に別途ドリンク代必要。
※未就学児入場不可。
※1Fスタンディングは整理番号順の入場になります。


◆<BREAKERZ 10周年10番勝負>に宛てた10の質問状──DAIGO編へ
◆<BREAKERZ 10周年10番勝負>に宛てた10の質問状──AKIHIDE編へ
◆<BREAKERZ 10周年10番勝負>に宛てた10の質問状──SHINPEI編へ
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