【レポート】BREAKERZ、SKY-HIを迎えた＜10番勝負＞第二夜に「S K Y ！」

BREAKERZが2月4日、Zepp Tokyoにて＜BREAKERZ 10周年10番勝負 -VS-＞の2ndバトルとなるSKY-HIとのツーマンを開催した。＜BREAKERZ 10周年10番勝負 -VS-＞は2017年7月にデビュー10周年を迎えるBREAKERZが全10公演、1公演ごとにそれぞれ違うアーティストを迎えて行われる対バンイベント・ライブだ。“10番勝負”という名の下に、BREAKERZがリスペクトしているアーティストと熱いバトルを交わしている。

◆BREAKERZ×SKY-HI 画像

GRANRODEOを迎えて行われた1stバトルに続いて、2ndバトルに招かれたのはSKY-HI。互いのエンターテイナーぶりを遺憾なく発揮した華々しくも激しい一夜限りのプレミアムなステージはROCKとHIP HOPの異種格闘技戦とも言えるものとなった。


トップバッターはSKY-HI。AAAのメンバーである日高光啓は、並行してソロラッパーSKY-HIとして活動している。構築美の高いソングライティングに加え、際立つパフォーマンスがHIPHOP界のみならず各方面から高い評価を得ており、この日も圧倒的なスキルを誇る総勢14名のSUPER FLYERS（SKY-HIのバンドメンバー＆ダンサー達）と共に、TEAM BREAKERZ(BREAKERZファンの呼び名)をもあっという間に魅了していった。

1曲目を飾ったのはバトルの幕開けに似つかわしいことこの上ない「逆転ファンファーレ」だ。続いて「Ms.Liberty」「スマイルドロップ」とファンキー＆グルーヴィーなナンバーで序盤からエナジー全開のナンバーで畳みかける。


「この日のために用意した」という黒革の手袋を装着し、“うぃっしゅ”ポーズで決めてみせたMCでは、「「スマイルドロップ」を初めて褒めてくれたアーティストがDAIGOだった」こと、そしてなんと「DAIGOと同じ小学校だった事実を、つい最近母親から教えられた」という驚きのエピソードを明かした。


中盤は、圧巻の高速ラップを交えたメドレーから、ギターを弾きながらの「Double Down」、バブルガム・ベースのナンバー「Limo」、リリカルなメロディと歌詞が胸をさらう「Seaside Bound」など息つく暇もなくSKY-HIワールドに会場を染め上げていく。

1月にリリースしたばかりの3rdアルバム『OLIVE』からの3曲をドロップした後半。ピアノを弾きながら歌ったミディアムチューン「クロノグラフ」では、“今日ここで生まれた出会いをかけがえのないものへと繋げていけるように……”、そんな想いが伝わってくる情感豊かな歌声を届けた。そしてラストはハッピーチューン「ナナイロホリデー」。ポジティヴ・ヴァイブを放出し、爽快な笑顔を咲かせてステージを後にした。


強烈な余韻を残したSKY-HIに続いては、いよいよBREAKERZの登場だ。メンバーがステージに姿を現すと割れんばかりの歓声が上がり、場内のボルテージはさらに上昇していく。

＜BREAKERZ 10周年 10番勝負 -VS-＞はまだ8番を残しているので演奏楽曲についての詳細は控えるが、“メロディアスでキャッチー”な彼ら王道のロックあり、“時のはかなさ故に尊い一瞬一瞬や出会いの大切さを歌った”バラードあり、“狂騒の彼方へと誘うラウド”なナンバーありと、ライブバンドとしてこの10年歩んできたBREAKERZとファンとを繋ぐ歴代アンセム的ナンバーを惜しみなく投下。

初日の大阪公演からガラリと演奏曲が変わるも、彩り鮮やかなセットリストで高揚感を与えながら、自らもこの特別な時間を味わい、バンド内に脈々と流れるロックへの愛を吐き出すかのような躍動感に満ちたパフォーマンスを披露した。

また、いつも通りMCも快調だ。DAIGOが、「S K Y！＝最高に・かまして・やろうぜ！」とDAI語を放てば、SKY-HIに触発されたSHINPEIは自身が持つ数々の資格をラップで紹介。AKIHIDEはギターでDJのスクラッチサウンドを真似て「楽しいYO!!」とラップ調でフロウした。さらにDAIGOがリハーサルでAAAの「ハリケーン・リリ、ボストン・マリ」を歌っていたことを告白すると客席から「やってー」とリクエストが起こり、1コーラスを披露。これにはFLYERS (SKY-HIファンの呼び名)も大盛り上がりとなるなど、灼熱のステージでFLYERSとTEAM BREAKERZを狂喜させた。

両者の熱いバトルが終了するとアンコールが鳴り響き、SKY-HIとDAIGOが肩を組みながら一緒に登場。この日限りのセッションが始まった。


まずはTV番組のテーマソングでもあるSKY-HIの「Enter The Dungeon」をBREAKERZがバンド演奏。人生そのものをRPGゲームのように捉えた歌詞は、常にチャレンジャーの姿勢を忘れずに自らの力で未来を切り開いてきたSKY-HIとBREAKERZ両者にフィットする内容だ。同曲をツイン・ヴォーカルでクールに決めた後、「ヒートアップしてきちゃった！」と興奮気味のDAIGO。するとここで SKY-HIとのフリースタイルラップ・バトルが勃発した。特にSKY-HIの繰り出す巧みなフロウとライムは、もはや匠の領域で、フロアを熱く大きく揺らし続ける。

そしてラストはBREAKERZの「B.R.Z～明日への架橋～」だ。こちらもSKY-HIとのツイン・ヴォーカルで披露、さらにSKY-HIがラップセクションを歌い、この日のクライマックスに大きな華を添えて、約3時間のライブが幕を閉じた。

ロックvs HIPHOPの異種格闘技戦。始まる前はどんなステージになるのか想像も出来なかったが、お互い振れ幅の広い音楽性を持ち、卓越したエンターテイナーであるという最大の魅力は共通するところ。それぞれのファンもごく自然に両者のステージを楽しむエキサイティングな空間が生み出された最高の夜となった。

次の対バン相手はシドだ。2月18日にZepp Nambaで行われる3rdバトルにもご期待を。

撮影◎達川範一






◆＜BREAKERZ 10周年10番勝負＞に宛てた10の質問状──DAIGO編へ
◆＜BREAKERZ 10周年10番勝負＞に宛てた10の質問状──AKIHIDE編へ
◆＜BREAKERZ 10周年10番勝負＞に宛てた10の質問状──SHINPEI編へ