UKソウルの新星イジー・ビズ、初来日公演で満員の観客を魅了
イジー・ビズの初来日ツアーが、1月8日の東京・Billboard Live Tokyo公演よりスタートした。
◆イジー・ビズ画像
2016年、英BBCラジオが最も活躍した新人アーティストに授与する<BBC Introducing>賞で優勝し、<Brit Awards>批評家賞や<BBC Sound of 2016>でノミネートを獲得、さらにH&Mのキャンペーン楽曲にも抜擢されるなど各方面から注目を集めるイジー。1stステージ、2ndステージ共に完全ソールドアウトとなった東京公演では、本人を含む4人のバンド編成で、デビューアルバム『ア・モーメント・オブ・マッドネス』収録曲を中心に全17曲のパフォーマンスが披露された。以下、東京公演1stステージのオフィシャルレポートをお届けする。
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■2017年1月8日(日) Billboard Live Tokyo公演 1st ステージ
昨年9月にファースト・アルバム『ア・モーメント・オブ・マッドネス』を送り出して絶賛を浴びたUKソウルの新星イジー・ビズが、新年早々初来日。1月8日に東京・六本木のビルボードライブ東京にて、フレッシュで自然体で、好感度あふれるライヴ・パフォーマンスを披露した。
ソングライティング・パートナーでもあるギター/ベースのミカ・バルーにキーボード奏者とドラマーを加えた、3人組バンドを引き連れた彼女は、カジュアルなデニム姿で現れて、『ア・モーメント・オブ・マッドネス』のオープニング曲でもある「ダイアモンド」でショウをスタート。以下アルバムの収録曲を、アップテンポとダウンテンポ、バランス良く織り交ぜて聴かせてゆく。これまで精力的にライヴ活動を行なってきただけに、バンドとイジーのケミストリーは文句なし。どの曲もコンパクトな編成に合わせて、ツボを押さえた簡潔なアレンジが施され、レイドバックな「ロスト・パラダイス」からタイトな「ギヴ・ミー・ラヴ」、重厚な「ホワット・メイクス・ユー・ハッピー」まで、パワフルなドラムが主導する気持ちいいグルーヴに、イジーはしなやかに歌声を絡ませる。細かにかすれたり揺れたりしながら、表情をクルクルと変えるその歌声は、無防備だったり、ナイーヴだったり、セクシーだったり、ひたむきだったり……。そんなつかみどころのなさが魅力なのかも。
また、最初は少し緊張しているように見えて、マイクの前からあまり動かなかった彼女だけど、後半は俄然リラックス。ステージを広く使い、鳥のさえずりみたいな独特の高音はさらに軽やかになってゆく。幅広い年齢層を網羅したオーディエンスも、イジーの親しみやすい佇まいにどんどん打ち解けて、手拍子でパーカッションを肉付け。このようにゆっくりと自然に、お互いのテンションを上げていくのが、彼女のスタイルらしい。
そしてデビュー・シングルの「ホワイト・タイガー」で一旦セットを締め括ると、アンコール1曲目の「フローティング・ランプス」では、ステージがリビングルームに変身。ベースを手にしたドラマーのベン・バテンとイジーとミカが、ステージ中央に敷かれていたラグの上に座って、プレイし始めたのである。この会場ではちょっと見たことが無い光景だ。続く「アイ・ノウ」では、「友達を慰めて“一緒に踊りましょう”と語りかけている曲だから、みんなもよかったら踊って」と誘うイジーにオーディエンスが応じて、次々に立ち上がる。すっかり彼女のペースで、コール&レスポンスの中でフィナーレに――。「アリガトウ!」と言ってステージから降りた彼女は、たちまち、握手やサインを求める人たちに囲まれていた。
text by 新谷洋子
photo by Yuma Totsuka
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なお、本日1月10日にはBillboard Live OSAKAにて大阪公演が開催される。
<イジー・ビズ来日公演>
2017年1月10日(火)
大阪 Billboard Live OSAKA
1st ステージ 開場 17:30 開演18:30
2nd ステージ 開場20:30 開演 21:30
公演詳細:http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=10194&shop=2