【ライブレポート】majiko、異彩放つワンマンライブ「せーのって言うから“天才”って言って!」
ネットシーン発となった女性シンガーソングライターのmajiko(元:まじ娘)が、12月8日に東京・渋谷WWWにてワンマンライブを開催した。
◆majiko ライブ画像
前回のワンマンライブから10ヶ月ぶりとなった今回のワンマンで、2017年2月15日にミニアルバム『CLOUD 7』をリリースすることを発表したmajiko。表現力において異彩を放つ彼女の本領がライブでは遺憾なく発揮された。
WWWの観客席が満員に埋め尽くされ、ステージにサポートのフルバンドと共にmajikoが登場したかと思うと、ライブは「end」からスタート。出だしからオルタナの流れを汲んだ、容赦なくダウナーな闇曲で観客を独自の世界観へと引きずりこむ。
MCで会場を見渡し、突然の叫び声とともに「めっちゃ入ってるじゃん!」とテンションの上がりぶりを抑えられないmajiko。今年の夏はひたすら楽曲制作で家にこもりきりになり、さらにこの日のワンマンのために最近は断酒も決行。「今日エイヒレのあぶりってずっと言ってる。お酒飲めるってきいて、頑張ろうって思ってます」と万全のセッティングについても語った。
彼女は自身のキャリアの中でthe band apartの荒井岳史やストレイテナーのホリエアツシらから楽曲提供を受けているが、それらの楽曲群とオリジナル曲を聴き比べた際にメロディから世界観の違いが“一聴瞭然”となるのも特徴だ。バンアパ・荒井の提供曲「きっと忘れない」ではメジャー感あふれる軽快なメロを颯爽と歌い上げ、テナー・ホリエ提供曲「mirror」では一味違った洒脱な歌の世界観を、きっちりと我が物にして表現してみせた。
また、ライブ中盤では新曲も披露。舞浜の河原で思いついたという「ノクチルカの夜」、そして「昨夜未明」では突き刺さるハイトーンと、情念を底から絞り出すような歌唱パフォーマンスで観客の心を鷲掴みにする。何かが憑依したかのような鳥肌モノの歌いぶり。しかし直後のMCでは「うひゃー!」と叫んだかと思うと、観客からの「天才!」という声を拾って「使わせてもらわなきゃ。せーのって言うから“天才”って言って!」と、一気に観客との距離を詰めてくる。
丁度この日のWWWの上階にある渋谷WWW Xではストレイテナーもライブイベントに出演していた。「上にレジェンドが控えてるって思うと失敗できないな」とコメントしたmajikoは、ホリエ提供の「彗星のパレード」を披露。直後にオリジナル曲「ダージリン」で重いビートを刻んで観客をダウナーにまた引きずり戻すという力技をみせ、本編ラストはホリエ提供の「アマデウス」で会場を熱い縦ノリまで引き上げた。
アンコールでは記念撮影を実施後、用意されたアコースティックギターを「俺のギターだ!」と観客に紹介(ちなみに名前はサティ。majiko曰く“処女”という意味)。初の弾き語りで新曲「Lucifer」を披露した。さらに、ラストにはアカペラを交えた「心做し」を絶唱。観客に鮮烈な印象を残してステージを下りた。
majikoは2017年2月15日にミニアルバム『CLOUD 7』をリリース。同作をもってポニーキャニオンからメジャーデビューを果たす。
Photo by Viola Kam (V'z Twinkle)
2016年12月8日 Shibuya WWW01.end
02.FRACTAL
03.リンネ
04.きっと忘れない
05.mirror
06.Void
07.ラストトレイン
08.ノクチルカの夜(新曲)
09.昨夜未明(新曲)
10.回らないトゥシューズ
11.さよならミッドナイト
12.彗星のパレード
13.ダージリン
14.世田谷ナイトサファリ
15.アマデウス
EN1.Lucifer(新曲)
EN2.心做し
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