【ライブレポート】Juice=Juice、初の武道館で全225公演を完走「夢をかなえる瞬間を一緒に過ごしたい」
Juice=Juiceが全225公演にわたる全国ツアーの最終公演<Juice=Juice LIVE MISSION FINAL at 日本武道館>を11月7日(月)日本武道館にて開催した。
◆<Juice=Juice LIVE MISSION FINAL at 日本武道館>画像
Juice=Juiceにとって初の日本武道館での単独ライブとなった今回の公演。1万人を動員した会場では満員の観客がJuice=Juiceの5人を喝采で迎えた。ライブの導入ではレーザーアートでメンバー5人のシルエットが描き出され、3階建て仕様の大階段にメンバーが颯爽と登場。「選ばれし私達」で最初から会場のボルテージを上げていく。序盤のうちに彼女たちのデビュー曲「ロマンスの途中」も披露され、ついに武道館ワンマンで披露か!と感慨深い。
この日、Juice=Juiceが披露したのは全25曲。「未来へ、さあ走り出せ!」ではアリーナ中央のセンターステージに駆け出し、全方位の観客を全身で鼓舞する。10月26日に発売されたニューシングルからは「Dream Road〜心が踊り出してる〜」「明日やろうはバカやろう」「KEEP ON 上昇志向!!」が3曲ともに披露されたほか、新曲「Goal〜明日はあっちだよ〜」も披露された。
中盤のダンストラックも見ものだ。メンバー5人がキレキレのダンスパフォーマンスを繰り広げる中で、高木紗友希と宮崎由加が脚と脚を絡めて見せた情熱的なダンスには会場から歓声が上がる。直後にはJuice=Juiceが初出演したドラマ『武道館』の楽曲「Next is you!」「大人の事情」も続けて披露。まさに日本武道館でこそ見たかったパフォーマンスも実現し、さらに武道館全体でのウェーブでは観客席に熱気がうねった。後半戦ではメンバーカラーのドレスに身を包んでの「愛・愛・傘」や、ベンチやブランコでの5人の仕草がなんともファンシーな「初めてを経験中」、そしてノンストップでの6曲連続パフォーマンスで最後まで興奮を醒めさせない。
アンコールでは、「五月雨美女がさ乱れる」でステージに再度現れたメンバー5人が会場のJuice=Juiceファミリーに向け、それぞれの思いを明かした。武道館までの長い道のりは、本来なら語りきれないほどの濃密な日々だったことだろう。
トップバッターを務めた植村あかりは「ツアー225公演の最初のJuice=Juiceと、今のJuice=Juiceとでちょっとでも成長しているところを見せられたら嬉しいです」と語りながら、会場が“嬉し泣きしてしまうのではないか”と盛り上がる声に「え? なに? そうですねー(笑)何かあったのかと思った。びっくりした」と若干の天然でかわすサバサバ笑顔。ファンからの「ガンバレ!」という声にも素の声で「ホント頑張んないとな……」と会場の爆笑をとる返しをとってしまい、興奮気味に「私たちがするいろんなことは、みなさんの目に触れるためにというか、なんというんですか。Juice=Juiceの活動全部が皆さんに繋がってるってことなんですよ!」と高揚感を分かち合った。
宮本佳林は先ず最初に皆への感謝を述べた後、「私は小学校四年生からハロプロに入りまして…」と泣きそうになったタイミングで「ホー!」とそらし声を連発。「私絶対に今日は涙を流さないと決めているので。あぁ出てきちゃいそう(笑)」「ステージに立つことへの自覚を皆さんが持たせてくださった」と語る彼女は、武道館が決まってからファンにもらった力がどれだけ大きかったか、そして自分がそれを返せるかどうかを気にしていたという。「これからも感謝の気持ちを、パフォーマンスで伝えていける人になりたいです。パフォーマンスで信頼関係を築いていける、もう一度見たいと思ってもらえることが最大のレスポンスだと思うので、これからもしっかり前を見て歩いていきたいと思います」と自らへの厳しさと目標の高さ、センターとしての頼もしさを見せつけてくれた。
高木紗友希はここまで関わってくれた人へ「本当にありがとうございました」と感謝の思いを告げると共に、スタッフや周囲の人々、そしてファンへに向けて「拍手! ありがとう!」と繰り返した。「本当に幸せでした。今日のことは絶対に忘れません。これからもよろしくお願いします。本当にありがとうございました。幸せでした。高木紗友希でした」と涙を光らせて締めた彼女に会場からは拍手が上がっていた。
そしてサブリーダーの金澤朋子は「夢だった日本武道館でこうしてライブができるってことは、本当にたくさんの方に支えて頂いたおかげです」と語った上で、今年1月に自身の子宮内膜症を発表し、ツアー内で何度か公演を欠席せざるをえなかったことを「本当にご心配をおかけしました」と、改めて言及した。「(病気でステージに立てなかった時にも)メンバーもスタッフさんは文句ひとつ言わずにいつも側で支えてくださって、私こんなんでいいのかなと思っていた時期もありましたし、活動を続けていくこと自体、ダメなんじゃないかなと思うことも正直ありました。だけど…」抱え続けてきた葛藤の深さを物語るようについに涙してしまった彼女に会場からは「がんばれ!」と励ましの声がいくつもあがる。ここまでツアーを支えてきた無数のJuice=Juiceファミリーの力が武道館という場所を借りて、目に見えるようだった。「本当に皆さんの愛に心から感謝しています。本当にここまでたくさん迷惑をかけたぶん、これから皆さんにたくさんたくさん恩返ししていきたいなと思っていますので、これからも見守ってくれたら嬉しいと思います。今日は本当に素敵な時間をありがとうございました」と金澤。
Juice=Juiceによる<LIVE MISSION>が始まったのは2015年の6月から。さらに公演数が宣言されたのは5月まで遡る。激しいダンスを伴うアイドルグループの1年以上にわたる長期ツアーともなれば、怪我の心配なども出てくる。リーダーの宮崎由加は宣言当時を振り返りながら「皆さんに心配かけちゃったなぁってずっと思ってて。本当は心配かけさせちゃいけないのになんでこんなに心配かけちゃうんだろうって。220公演大丈夫かなって」と当時の思いを語った。決して平坦な道ではなかったが、彼女たちは最終的に225公演になったツアーを完走し、夢だった武道館のステージに5人揃って立つことができた。
「ずっと背中を押してくださるJuice=Juiceファミリーのみなさんがいたから、私たちはこうやって夢をかなえることが出来ました。こうやって夢をかなえる瞬間をみんなと過ごせることは本当に嬉しいことだなって思いますし、これからもJuice=Juiceとしてまた、このステージに立ちたいなって思うし、もっともっと大きい夢とか、小さな夢とかいろんな夢をかなえる瞬間を皆さんと一緒に過ごしたいなって思います」──宮崎由加
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