May J.「部屋で聞きたい曲」/【連載】トベタ・バジュンのミュージック・コンシェルジュ
音楽家/プロデューサーのトベタ・バジュンが毎回素敵なコンシェルジュをお迎えし、オススメの10曲のプレイリストを紹介していく当コーナーだが、本企画第6回目のコンシェルジュとしてお迎えしたのは活動10周年イヤーの最中にいるMay J.だ。10周年の集大成として、8月に行われた楽曲投票によってセットリストが決まるというリクエストライブ<May J.10th Anniversary Grand Finale ~The Request Live~>を直前に控えたMay J.に「部屋で聞きたい曲」をセレクトしてもらった。
●May J.「部屋で聞きたい曲」
(1)ブルーノ・マーズ「The lazy Song」
(2)スパイス・ガールズ「Wannabe」
(3)マルーン5「Sunday Morning」
(4)TLC「No Scrubs」
(5)ダニエル・パウター「Bad Day」
(6)クレイグ・デイヴィッド「Rise and Fall」
(7)ファレル・ウィリアムス「Happy」
(8)シーア「Chandelier」
(9)ジェニファー・ロペス「On the floor」
(10)ケイティー・ペリー「California Gurls(feat.Snoop Dogg)」
◆ ◆ ◆
(1)ブルーノ・マーズ「The lazy Song」
「何もしたくない休日の朝にベッドで聞きたい」
まさにそういうリリックですよね。今日は何もしたくないっていう一言目から、この曲のイメージが出来上がっているなって思います。
(2)スパイス・ガールズ「Wannabe」
「お泊り会で女友達と部屋で踊りたい」
(お泊り会は)小さい頃からやったことがないので、イメージです。私、こんなリア充じゃないです(笑)。スパイス・ガールズは小学校の頃から聴いていて、私の周りには海外の音楽が好きな人が多くてみんなで一緒に歌っていたので、女の子が集まると皆でこれを歌うみたいな、そういう定番の曲ですね。
(3)マルーン5「Sunday Morning」
「日曜の朝にゆっくりカフェラテを飲みたい」
歌詞の中では雨が降っているんですけど、曲としては雨のイメージじゃないですよね。ちょっと天気のいい日に、テラスとかベランダとかでゆっくりしてるイメージがあります。日曜の朝のカフェラテは…やったことないですけど(笑)。
(4)TLC「No Scrubs」
「ガールズトークしながら聞きたい」
女の子同士で歌える曲なんです。とくにアメリカンスクールに通っていた時期は、カフェテリアとかでみんなで歌ってました。今思うと、すごくおしゃれだったなと思います(笑)。
(5)ダニエル・パウター「Bad Day」
「仕事が上手くいかなかった時に部屋で一人で聞きたい」
ライブがうまくいかなかったり、間違えちゃったり勘違いしちゃったりとかしょっちゅうあるんです。ひとりになった時にどっぷり暗くなるのが好きなんですね。でも寝たら忘れちゃいます…というか、切り替えます。「Bad Day」は励ましてくれる曲。2012年、彼と一緒に曲を作ったことがあるんです。私が書いた歌詞を歌っていただいてディレクションも私がやったんです。3時間しかないスケジュールで、レコーディングとミュージックビデオを完成させるというドキドキの制作でした。
(6)クレイグ・デイヴィッド「Rise and Fall」
「雨の日に窓の外を眺めながら聞きたい」
スティングの「Shape Of My Heart」も大好き。(クレイグ・デイヴィッドとスティングが)一緒に歌っているバージョンですね。小学生の時に観た映画「レオン」にすごい衝撃受けたんですけど、その時の音楽と思いが残っていて、今でも好きな曲。宇多田ヒカルさんも最初のアルバムでこれをサンプリングして使っていますよね。メロディがすごく好きです。
(7)ファレル・ウィリアムス「Happy」
「ホームパーティーで聞きたい曲」
ファレルは好きです。一度Mステでご一緒させていただきました。
(8)シーア「Chandelier」
「腹筋しながら聞きたい曲」
あんな(PVの少女ダンサー、マディ・ジーグラーのよう)には動けないですけど(笑)、腹筋は家でやります。300回くらい(笑)。
(9)ジェニファー・ロペス「On the floor」
「掃除しながら聞きたい曲」
最近、新しい掃除機買いました。
(10)ケイティー・ペリー「California Gurls(feat.Snoop Dogg)」
「クッキングしながら聞きたい曲」
料理はほとんどしないので、ほとんどイメージ(笑)。ちょっとポップでアッパーな曲がいいかなって思いました。
◆ ◆ ◆
――10月9日Bunkamuraで開催される10周年イヤーライブは、ファン投票の人気曲をランキング順に歌うんですか?
May J.:歌う順番は違います。そのままだとアップテンポとバラードがバラバラで難しくなっちゃうので。
――人気TOP10が気になるところですが、個人的な予想としては「ふたりのまほう」「もし君と…」が5位同着で、「本当の恋」「Garden」「Let It Go」が上位を占めるのかな…と。
May J.:「もし君と…」が入ってくるのがすごいですね(笑)。
――「夜空の雪」「Don't worry dear my boy」とか初期の曲が大好きなんです。ベスト10とかに入ってたらいいなぁ…なんて。
May J.:…。
――ライブ前だから教えられない…と。
May J.:ははははは(笑)。でも、いいとこ突いてます。「ふたりのまほう」はすごい上位ですよ。
――嬉しいなぁ。「本当の恋」も上位でしょ?
May J.:そうですね。
――初期の曲は入ってないですか?「Don't worry dear my boy」とか。
May J.:入ってないです。
――えぇ!
May J.:ははは(笑)。でも初期の曲は他にもありますよ。
――どんなライブになりそうですか?
May J.:みなさん、純粋に好きな曲を投票しているので、最近歌っていなかった曲を選ぶ要素にもなっています。セットリストはスタッフみんなで話し合って「むずかしいね」って言いながらやりました。一枚一枚曲名を書いた紙を並べて「これはこの辺じゃないか?」って。
――懐かしい曲もありそうですね。
May J.:そうですね…歌詞はだいぶ忘れてますね(笑)。
――8月リリースの新曲「Have Dreams!」も対象曲ですよね?つんく♂+小室哲哉という2大プロデューサーによるコラボ作品ですが。
May J.:小室さんは震災の前だったかな? 国連のイベントでご一緒させていただいて、そこで交流を持たせていただいたんです。つんくさんは、NHKワールドが放送している番組「J-MELO」の司会を私がやらせていただいているんですけど、モーニング娘。さんがJ-MELOファミリーというつながりです。このコラボ自体「J-MELO」が始まりなんですよ。「J-MELO10周年記念で小室さんとつんく♂さんが対談されたんです。その時に「何か一緒にやろう」みたいな話をされていて「すごい組み合わせだな」って司会者目線として楽しみにしていたんですけど、その曲が出来上がって「私に歌って欲しい」と話を頂いて。
――May J.さんにとって、つんく♂サウンドやTKサウンドって?
May J.:私の父がすごく音楽が好きで、小さいころglobeさんのアルバムが家にありましたし、華原朋美さんのCDもあった。それにモーニング娘。さんの曲はほとんど聴いていました。
――May J.さんが影響を受けたミュージシャン/音楽ってどういうものですか?
May J.:邦楽だと宇多田ヒカルさんに一番影響を受けました。あとはMISIAさん。あとは洋楽になってしまうんですが、マライア・キャリーだったり、クリスティーナ・アギレラとかホイットニー(・ヒューストン)っていう、歌の見本になる人たち。
――歌手になりたいと思ったのはいつ頃ですか?
May J.:母によると(私が)3歳の頃から「歌手になりたい」って言っていたそうです。小さいころから歌うのが好きだったし、8歳のときに初めてオペラを習ったんですけど、その時から自分は歌をずっとやっていきたいって思っていました。その頃ミュージカルの「アニー」を観に行ったんです。それで自分も「オペラから始めなきゃ」と思って。
――そして「Let It Go」と出会うわけですね。
May J.:英語の勉強のためという意味もあって、ディズニー映画はいつもビデオで見てました。「美女と野獣」だったりとか「アラジン」だったりとか「リトルマーメイド」だったり。
――大好きな作品は?
May J.:「アラジン」が好きです。曲が一番好きだし、母がイラン出身なので、アラジンも中東が舞台になっているという親近感があります。
――最近感動した映画とかありますか?
May J.:常に感動はありますね。最近は「君の名は。」を観に行ったんですけど、すごく良かったです。泣きどころっていうのは人それぞれ違うと思うんですけど、私は、過去を振り返るシーンで何故か涙が流れてきた。
――今後、やってみたい夢とか目標って何ですか?
May J.:たくさんありますが…例えばライブでいろんなミュージシャンの方を呼んで、全曲違うミュージシャンの方とセッションライブをしてみたいな。
――いいですね。ひとり歌番組だ。
May J.:先日10周年ツアーのファイナルの大阪で、ギターの押尾コータローさんとハープを弾かれる朝川(朋之)さんが来てくださって、両方とも違う曲なんですけど、それがすごいスペシャル感があったんです。こういうのをやりたいな。
――なるほど。他にもありますか?
May J.:あとは一発録りで、一日に二曲録るとか(笑)。あと、普通にEDMもやりたい。
――ミュージカルはやらないんですか?
May J.:そのうちやってみたい気持ちはありますね。
――海外進出は?
May J.:ヨーロッパには、アメリカでも活躍できる人って結構いるじゃないですか。アデルとか…それぞれの国で結構いると思うんですけど、日本人って少ないですよね。だから、海外でも通用する日本人になれたらいいですよね。
――May J.さんが歌う日本古来の童謡も聴いてみたいなって思います。
May J.:何がいいですかね?
――どうだろうな。「七夕」の曲とか結構いいですね。「うれしいひなまつり」とか「さくらさくら」とか、和の旋律と歌詞とのフィットが歌曲としてすごく美しいんですよね。それをMay J.さんのアレンジでやるとすごくいいと思います。
May J.:それをやっている人って、あまりいないですね。
――2020年に向けて「和」の発信もアリですね。
May J.:いいですね。
インタビュー:トベタ・バジュン
May J.「Have Dreams!」
RZCD-86116/B [CD+DVD] 1,944円
RZCD-86117/B [CD+Blu-ray] 2,376円
RZCD-86118 [CDシングル] 1,296円
<May J. 10th Anniversary Grand Finale ~The Request Live~>
@東京都 Bunkamuraオーチャードホール
開場17:00 開演18:00
http://eplus.jp/mayj1009/
◆May J.オフィシャルサイト
◆【連載】トベタ・バジュンのミュージック・コンシェルジュまとめ
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