マーキュリー・プライズ、発表

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木曜日(9月15日)、英国で最も栄誉な音楽アワーズの1つといわれるマーキュリー・プライズの受賞者が発表された。同アワーズは、ジャンルを問わず、英国およびアイルランドのアーティストがこの1年でリリースしたアルバムの中から最も優れた作品1枚を選出する。セールスや知名度も関係なく、無名のアーティストが受賞する確率も高い。

◆Skepta『Konnichiwa』画像

今年は全英1位に輝いたデヴィッド・ボウイ、レディオヘッド、The 1975、マイケル・キワヌカらが候補に挙がり、直前までボウイの『★(Blackstar)』が最有力候補との評判だったが、受賞したのは、今年もダークホース、グライム・アーティストSkeptaの『Konnichiwa』だった。

同アルバムをセルフ・リリースしたSkeptaは「すごく感謝している。僕は本当に長い間、この音楽をやり続け、うまく行くよう尽くしてきた」とコメント。賞金の2万5000ポンドは「ポジティブなこと。僕と同じように他の人たちをハッピーにできることに使いたい」という。

審査員の1人、ジャーヴィス・コッカーは、「難しい決断だった。最後は2人のブラック・スターの争いだった。我々、審査員は、もしボウイが今夜、この会場を見下ろしていたら、マーキュリー・プライズはSkeptaへと思ったのではないかとの判断を下した」と話している。

今年は以下のアーティスト・作品が候補に挙がっていた。

Anohni『Hopelessness』(*元アントニー・アンド・ザ・ジョンソンズのアントニー)
バット・フォー・ラッシーズ『The Bride』
デヴィッド・ボウイ『★(Blackstar)』
ジェイミー・ウーン『Making Time』
Kano『Made In The Manor』
ローラ・マヴーラ『The Dreaming Room』
マイケル・キワヌカ『Love And Hate』
レディオヘッド『A Moon Shaped Pool』
Skepta『Konnichiwa』
サヴェージズ『Adore Life』
The 1975『I Like It When You Sleep, for You Are So Beautiful yet So Unaware of It』
The Comet Is Coming『Channel The Sprits』

25回目を迎える今年は新しい制度が導入され、まずは一般投票を行なわれることになった。それにより選ばれた1枚と審査員たちが選んだ5枚の計6枚が最終候補となり、再び審査員が集まり最優秀作品1枚を選出。

今年の審査員は、ジェシー・ウェア(ミュージシャン)、 Jeff Smith(6 Music とRadio 2の音楽責任者)、 Clara Amfo(ブロードキャスター)、 Phil Alexander(音楽誌『Kerrang!』『Mojo』『Q』のチーフ・エディター)、 Harriet Gibsone(『The Guardian』紙の音楽ニュース編集者)、 Will Hodgkinson(『The Times』紙のロック・ポップ批評チーフ)、ジャーヴィス・コッカー(ミュージシャン)、Kate Tempest(ミュージシャン)、ジェイミー・カラム(ミュージシャン)、 ウルフ・アリスのエリー・ロウゼル(ミュージシャン)、Naughty Boy(プロデューサー)、Annie Mac(ブロードキャスター)が務めた。

Ako Suzuki
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