【ライブレポート】14年を経ても変わらぬBLIND HEADZの世界

14年ぶりとなる2ndアルバム『LOVE YOURSELF』を7月23日（土）にリリースしたBLIND HEADZが、発売日当日に下北沢CLUB251にてリリース・ライブを開催した。新体制となって初となるアルバムを携え、士気高まるステージが繰り広げられた。

◆BLIND HEADZ画像

『LOVE YOURSELF』のインタールード「Lakshmi」が流れる中、富岡"GRICO"義広（Dr）、横内"TAKE"健亨（G）、KANAME（B）の3人がステージに降り立った。オリエンタルな郷愁を誘うかのようなSEから一転、轟音が放たれ、国岡真由美（Vo）が登場。鮮烈なギターリフを皮切りに、アルバムのタイトル・チューン「Love Yourself」で幕を開けた。冒頭から畳みかけるような熱量の高いサウンドで、オーディエンスは瞬時にBLIND HEADZの世界へと惹き込まれていく。

続く「Grab The Earth」では、一気に熱くなったフロアを少し冷ますかのような心地よいミディアム・チューンがオーディエンスの身体を揺らす。次なる曲は、前作『Ψ』で故・宮内和之（ICE）がボーカルを務めたブルージーなナンバー「回天」だ。宮内自身の声でもある"男言葉"的な歌詞すらも潔くぴったりとハマる国岡真由美の表現力には驚かされるが、TAKEが鳴らすギターしかり、メンバー・チェンジを経てもBLIND HEADZの世界観は全くブレていない。



引き続き前作から、KANAMEがボーカルを取る「ブラック・コルベット」を披露。イントロでTAKEがオーディエンスを煽り、重ためのリズムに身体が揺れてくる。ここで短めのMCをはさみ、KANAMEが「今日はレコ発です！」とアピールし拍手が上がる。国岡が「BLIND HEADZにしては、さらっとした曲を」との前振りの後、「Serenade」が涼やかで優しげな音色を醸していく。続いてスローなロック・チューン「Little Joy」は、へヴィ―でラウドなサウンドを主軸としたBLIND HEADZが新たなるメロウな側面を示した楽曲だ。薄暗いフロアに一筋の光が射していくようなボーカルと、胸に迫るギター・ソロが穏やかに会場を包み込んだ。

打って変わって、ここで和やかなMCが始まる。「今年後半は（全て）レコ発だから」と笑いを誘い、秋と冬に開催が決定したBLIND HEADZ主催のツーマン・ライブが発表された。

「いろんな人と繋がって、愛に繋がって、地球と繋がって…」のMCに続いて披露されたのは、GRICOがボーカルの「地球にカンパイ」、クールな印象のBLIND HEADZの中でもひときわ際立つストレートなメッセージ・ソングだ。思わず観客も一緒に「ラ・ラ・ラ～」と大きな声で歌ってしまう、熱い一体感が生まれていた。


そして、第1期BLIND HEADZを踏襲した疾走感溢れるロック・チューン「FREE」から、間髪入れずICEがBLIND HEADZとのコラボで生んだタイトなナンバー「EAR」へなだれ込んでいく。へヴィ―なグルーヴが増すほどにフロアの熱気も最高潮に達し、ついにラストの曲「ASTRO MAN」を迎える。こちらも1stアルバムで宮内和之がボーカルを務めた楽曲で、新生BLIND HEADZが同曲をプレイするのを目の当たりにし、バンドの過去と現在がリンクしていく不思議な感覚を覚えた。前作リリースから14年を経ても、BLIND HEADZはBLIND HEADZであり続けているのだ。

リリース・ライブは今後も続き、8月後半には関西ツアーとして京都・大阪・神戸を巡り、9月23日（金）には下北沢GARDENにてBLIND HEADZ主催＜ノロシヲアゲロ Vol.1＞を開催する。ぜひアルバムの世界観と、現在進行形の彼らをライブで体感してほしい。



写真：三浦麻旅子






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