【インタビュー】Fuki Commune、メタリック&テクニカルな音楽性を核にアニソンを歌うFukiのソロ・プロジェクト
■メタルしかやって来なかったので毎日が特訓だったんです
■そういう日々を続けていたらパワフルなものは得意になりました
――それぞれの曲で全く違う声になってしまったりするのではなく、しっかりとした幹があるうえで多彩さを見せることも魅力といえます。
Fuki:曲によって、それこそ別人格みたいな歌を歌えるのは高い技術だと思うんですよ。でも、私にはまだそこまで出来ないということが、逆に良い方向に働いている気はしますね。私が知っている声優で歌手の榊原ゆいさんはすごく歌が上手くて、曲によって別人かというくらい声が違うんですよ。その技術が本当に凄いんです。私はどんな声を出してもわりとFukiの声になってしまう。でも、それはそれで良いことじゃないかなと思っています。
――同感です。ハードなサウンドに負けることのない歌の力強さもポイントです。
Fuki:もしかしたら、それは私にとっては当たり前のことかもしれない。本当にメタルしかやって来なかったので、それこそ毎日が特訓だったんですよね。ずっと、そういう日々を続けていたら、パワフルなものは得意になりました。
――メタルという言葉からイメージするハスキー・ボイスやデス・ボイスなどではなく、明るい声でパワフルに歌うことも個性になっていますね。
Fuki:そこは、母親譲りというか。私は母と声がソックリで、元々声が高めなんです。喋り声も高い。なので、持って生まれた明るい声質とメタルをやって鍛えられたことが相まって、独特な感じになったんです。たしかに自分でも自分と似たタイプのシンガーはいないなと思いますね。たまに、あり難いことに、浜田麻里さんとか黒猫さん(陰陽座)の系譜にあると言ってもらえることもあるし、黒猫さんは私がバンドをやるきっかけになった大好きな憧れの歌手なんですが、タイプが似ているとはまったく思わないですね。。
――誰かのソックリさんになるのではなく、独自のスタイルで歌おうと決めたことを改めて感じます。パワフルな歌を聴かせる一方で、「朝な朝な」などでウォームかつ大人な雰囲気の歌を披露していることも見逃せません。
Fuki:「朝な朝な」も本当に難しかったです。喋り声よりも小さいくらいの声で、囁くようなウィスパー・ボイスで歌うんですけど、それが本当に苦手なんですよ。そういう歌を歌った経験がほとんどないから。なので、「朝な朝な」は録るのにすごく時間が掛かったし、何度も「本当に、これで大丈夫ですか?」とスタッフの方に聞きながらレコーディングしました。でも完成したものを聴いてみたら、ちゃんとFukiの声に聴こえるし、ちゃんと曲にもハマっていて安心しました。
――キャリアを積んで来て、実績もありますので、自分が得意なものだけをやるというのもOKだと思うんですね。そうではなくて、今なお苦手なことにチャレンジする意思を持っているのはさすがです。
Fuki:私は苦手分野のほうが多いと思っているんです。メタルだったら、まぁイケるかな…みたいな(笑)。でも、この曲は私よりも上手く歌える人がいっぱいいるなというジャンルはいっぱいあって。たとえば、R&Bとかジャズとかは私は本当に歌えないし、ファルセットも苦手なんですよ。2015年にSOUND HORIZONにゲストで参加した時に沢山のシンガーの方と交流を持ったんですけど、皆さんそれぞれの得意分野の超一流なんですよね。その中で力強い歌は多分私が一番得意なんですけど、そうじゃないジャンルの人ばかりで、私は同じようには歌えない。でも、そういう人達の歌い方を参考にして歌ってみたりすると、自分の中の新しい扉が開きそうなことを感じるんです。そういう意味で、まだまだ自分には伸び代がある気がして、苦手なことにもどんどん挑戦していきたいと思っています。
――本当に歌が好きなんですね。
Fuki:歌は本当に好きです(笑)。
――『Welcome!』は、それが伝わる一作になっています。それに、バック陣のプレイが聴きどころ満載ということも見逃せません。
Fuki:そこも絶対楽しんでもらえると思います。今回の参加メンバーに関しては、2015年の10月にFukiがソロとしてライブ・イベントに出演する機会があったんですね。でも、Fukiとしての持ち曲が1曲もない時に、MAO君が先を見据えてストックしていた曲をやろうということになって。その時のメンバーが今回ドラムを叩いてもらった青山(英樹)さんとベースの長谷川(淳)さん、ギターの若井(望)さん、MAO君だったんです。そのライブの感触がすごく良かったので、今回のアルバムもそのまま皆さんに演奏してもらうことにしました。そのメンバーだからこそ、『Welcome!』のサウンドになったというのはありますね。リズム隊やキーボードを打ち込みにしていたら、印象は全く変わっていたはずなんですよ。特に、青山さんのドラムはライブ感がすごくて、お願いして本当に良かったと思いました。Fukiのソロ・アルバムなのにバンド感が出ているというところも魅力になっているんじゃないかなと思います。
――なっています。『Welcome!』のリリースに合わせて7月30日にTSUTAYA O-WESTで行なうFuki Communeの1stワンマンは、どんなライブになりますか?
Fuki:今はまだ悩んでいる部分があって、アニメソングもやりたいし、J-POPもやりたいし、セルフカバー的なこともやりたいし、どうしよう…という状態なんですよ。どんな曲をやったらお客さんが喜んでくれるかなということを、しっかり考えたいですね。あと、このライブで初めてFukiを見る人もいると思うので、そういう方々にも楽しんでもらえるようなセットリストにしたいなと思っています。
――楽しみです。それに、やはり一番の聴きどころはFukiさんの歌になると思います。
Fuki:うっ、プレッシャーだ(笑)。たしかに、歌い方のバリエーションをどれだけライブで再現できるかというのは頑張りどころだなと思っていて。Fukiの歌は生で聴くのが一番良いと言ってもらえるようなライブにすることを目指します。
取材・文●村上孝之
1st ALBUM『Welcome!』
【初回生産限定盤】
【CD+DVD】VIZL-976 3600円(税抜)
【DVD収録】
「輝く夜へようこそ!」(Music Video + making)
【通常盤】
【CD】VIZL-64585 3000円(税抜)
01. Welcome to my dream -instrumental-
02. 月が満ちる前に
03. 輝く夜へようこそ!(TVアニメ『怪盗ジョーカー』シーズン3 ED主題)
04. I'll never let you down!
05. 僕が生きる世界
06. 朝な朝な
07. 狂い咲け雪月華
08. 青い季節に
09. Liberator
10. 未来
11. Sail on my love
ライブ・イベント情報
会場:TSUTAYA O-WEST
日程:2016年7月30日(土)
<アルバム「Welcome!」リリースイベント>
<大阪:ディスクピア日本橋店>
日時:6月26日(日)14:00~
場所:ディスクピア日本橋店イベント・フロア
内容:ミニライブ&サイン会
<HMV大宮アルシェ>
日時:6月23日(木)20:10~
場所:HMV大宮アルシェ イベントスペース
内容:特典お渡し会
<ディスクユニオン新宿(dues新宿)>
日時:2016年7月10日(日)19:30~
場所:dues新宿
内容:2ショットチェキ撮影会&チェキサイン会 (衣装B)
<とらのあな秋葉原店>
日時:7月3日(日)15:00~
場所:とらのあな秋葉原店C 4F イベントフロア
内容:ミニライブ&握手・アナザージャケットBお渡し会
<SHIBUYA TSUTAYA>
日時:7月2日(土)16:00~
場所:SHIBUYA TSUTAYA 2階特設会場
内容:2ショットチェキ撮影会&チェキサイン会 (衣装B)
<ゲーマーズ秋葉原本店>
日時:7月1日(金)18:30~
場所:ゲーマーズ秋葉原本店
内容:ミニライブ&握手・アナザージャケットAお渡し会
<タワーレコード新宿店>
日時:6月24日(金)19:00~
場所:タワーレコード新宿店
内容:ミニライブ&サイン会
関連リンク
◆Fuki Commune Official Blog
◆ビクターエンタテインメント
◆TVアニメ 怪盗ジョーカー公式HP
◆TVアニメ 怪盗ジョーカー公式Twitter @mjoker_anime
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