【ライヴレポート】ROOT FIVE「やっと新しいスタートが切れた」

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“ROOT FIVEコール”でステージに呼び戻された4人は、改めて“4人で歩むことになったROOT FIVE”を噛み締めながら、オーディエンスの声に応えた。ステージ中央にギュッと集まり、“新たな幕開け”の手応えを4人でしっかりと感じ取っていたその光景は、オーディエンスの胸をより熱くしたに違いない。初日でありながら、完璧といっていい出来栄えのライヴだったと言っても決して言い過ぎではないだろう。この日から、4人のROOT FIVEがスタートしたと言ってもいいだろう。彼らはこの後、6月10日の広島から、名古屋、大阪、札幌、福岡、仙台とまわり、7月24日に東京に戻ってくる。この完璧な初日が、6本のライヴを経て、さらに成長するかと思うと恐ろしい。

終演直後、ステージから戻った4人にライヴの感想を訊いた。

「内容はきっともっともっと詰められるんじゃないかなって、今日やってみて思いましたね。これは、やりきれなかった悔しさではなく、やってみての手応えが大きかったからこそ、もっと上を目指せるんじゃないかなっていう前向きな意味で。とにかく、今出来るすべては出し切れたライヴだったんじゃないかなと思います。欲をいえば、まだまだ課題はあると思うけど、現状満足感しかないです。正直、自分の怪我で4人でのスタートの出ばなを挫いてしまったので、この日からのスタートはもう失敗出来ないというプレッシャーはかなり大きかったんです。不安だったし、心配だったし、正直、こうして無事に終わるまで怖くてしかたなかったんです。それもあって今、無事に初日を迎えることが出来て、こうしてやりきれたことに安堵してます。メンバーももちろん、本当に支えてくれたファンのみんなやスタッフに感謝してます。キャラクターソング「魂のシャウト」は、今回からダンスが付いて、刀を持ちながら歌っているんですけど、江川直樹ではなく、源義経として歌えたことが進化であり、本来の形でもあるので、ここからますます育てていけたらと思ってます。STORYLIVEというモノを、ROOT FIVEの1つの個性としていけるように、この先も、地に足をつけてしっかりと頑張ってきたいと思います」──江川直樹(ぽこた)


「いやぁ、無事終りました。と言っても初日なわけですが、今、最高の気分です! 俺は今日、いままで生きて来た中で1番カッコよかった! そう言い切れるライヴが出来たと思います! いやぁ、歌舞いてたね~、今日の俺(笑)。やっと本当の意味で、『序』~舞闘絵巻~のスタートが切れましたね。実際、3月11日からのツアーでも4人体勢だったんですけど、今日のライヴの形が本来魅せたかった形でもあったので、やっと新しいスタートが切れたって思ってます。【全然いままでと違うROOT FIVE】が作れたと自信を持って言えるし、そんなステージを作れた自分たちを誇りに思うし、その瞬間に立ち合ってくれたみんなに改めて感謝してるし、支えてくれたスタッフにもすごく感謝してます。本当にありがとうございました。キャラクターソング「Ruler」は、『乱』~國盗草子~のときにも藤谷慶太朗として歌ったんですけど、今回は平清盛として歌えたことで、よりこの歌本来の魅力を引き出せたと感じてます。本当に、“ここから新たなスタート”であるという手応えを改めて感じています。ここからの成長に是非期待していてほしいです」──藤谷慶太朗(けったろ)


「『序』~舞闘絵巻~、無事初日を終えることが出来ました。これが本来魅せたかった形であったわけですが、自分は演技というのが初めてだったので、7年ぶりにライヴ前に緊張しましたね。オープニングにガッツリとコンセプチュアルな演出を魅せたこともあって、とにかく緊張したので、必死過ぎて、正直あんまり覚えてないです(笑)。それだけ夢中だったってことだと思います。1つ個人的に残念だったのは、初っ端でヘッドセットが緩んでしまうというアクシデントが起こって、声をマイクに拾わせるために必死に大きな声を出して歌ったので、早い段階で声を嗄らしてしまったんですよ。それもあって、それぞれの見せ場でもあったキャラクターソング「千の願い」を、完璧な状態で歌う事が出来なかったことが、すごく悔やまれますね。でも、4人でのステージは、何回も重ねた練習のときよりも、1回の本番の方が意思の疎通が出来ていたと感じられたのが、すごく嬉しかったです。この先、ツアーで回を重ねるごとに成長していけるんだと思うと、楽しみでしかたないです。4人では、最高の形を初日で残せたと思うので、ここからは個人的に悔いを残すこと無くさらに頑張って、“今日以上の最高”を魅せていけるように頑張りたいと思います!」──石城結真(みーちゃん)


「僕はそこまで緊張しなかったです。何を隠そう、昨日の練習で、途中、江川の着替えが間に合いそうにないということになり、急遽みーちゃん(石城結真)との掛け合いのアドリブを入れることになって、少々焦りはしたんですけど、練習では感じられない、お客さんが居てくれるからこその空気感で上手く表現出来たところもあったし、演技も自然とアドリブを加えることが出来たし、改めてライヴの持つ力を感じることが出来ました。これまでのライヴとは違って、すごく練習も大変だったし、覚えることもたくさんあったんですけど、苦労した分だけ、こうしてライヴが終ったあとに大きな達成感が待っててくれるので、今は本当に喜びしかないですね。きっとビールが美味しいんだろうなぁ~って(笑)。「キャラクターソング「白黒メソドロジー」は、ロック系な他の3人とは違ったキャラを出せてたんじゃないかなと思いますね。ちょっと妖艶なイメージを差し込めたのも、いいアクセントになったなと、改めて思いました。あと、本当に久しぶりにやった「いとしいひと」も、4人になって歌ってみて、改めて、ここから4人で頑張っていくんだなって思えた瞬間にもなったので、この先も今日の気持ちを忘れずに、もっともっと成長していけたらいいなと思っています。どうぞこの先も、4人になって新たなスタートを切ったROOT FIVEをよろしくお願いします!」──駒沢浩人(koma’n)


唯一無二の最強な存在となって帰ってくるであろう彼らに、ファイナルとなる7月24日の品川ステラボールで会えるのが今から楽しみでならない。

Text:武市尚子
Photo:TAMAI SHINGO / 千田 俊明 / 高田真希子 / にしゆきみ

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