【インタビュー】AC/DCの遺伝子を受け継ぐスイスのニュー・カマー、ウォリー・ブラスト

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AC/DCの遺伝子を受け継ぐ新たなるロック・バンドが日本上陸を果たす。スイスから現れたニュー・カマー、ウォリー・ブラストだ。
◆ウォリー・ブラスト画像

2013年に『Break Out From Hell』でデビューした彼らは、その1980年代風のタイトルと爆風のようなライヴを見せつけすぐさま話題となった。ジェフ・スコット・ソートのサポート・アクトに起用され、ヨーロッパをツアーで駆け巡る。2015年にはスコーピオンズ、ゴットハードのオープニング・アクトを担い、その名前をロック・ファンの間へ刻み込んでいった。

4月20日に発売となった2ndアルバム『Hit The Gas』は、輝きを放っていた1980年代ロックを彷彿とさせるギター・リフやソロ、楽曲とイメージをそのまま放ち続ける作品だ。クラシック・ロックに敬意を払った作風は、幅広い世代から支持を受けることだろう。


──ついに2ndアルバムが完成しましたね。

マット・ペトルーシ(Vo、G):新しい曲を引っ提げての新しいライヴ、新しいツアーにワクワクしているよ。ライヴこそ命だからね。アルバム契約をしてくれたMighty Musicを誇りに思っている。今の音楽業界にはレーベルとのいい関係を築くことが重要だと思うよ。オレたちは頂上を目指して一歩一歩進むのみ。

──アルバムの出来栄えはいかがですか?

マット・ペトルーシ:満足さ。アメリカっぽいフィーリングを初めて出すこともできたし、偉大な先輩バンドのような誇れるサウンドに仕上がったからね。スイスのアンダーグラウンドから一歩外へ踏み出した感覚だよ。一番はデニス・ワードがオレたちの曲に命を吹き込み、素晴しい仕事をしてくれたことだ。でも本当は怖かった。だって彼のことは名前以外知らないし、初めてだろ?彼と仕事をするのは、この選択は正しかったのか?それとも?…という感じだった。でも結果はアメイジング。バックは全てスイスで録って、歌と細かい箇所はドイツのデニスのスタジオで作業を行った。デニスは歌詞や発音とかたくさんのいいアドバイスをくれた。それを反映させると全く別のものに仕上がるから驚いたよ。デビュー作よりも全然別次元のものになったから次もデニスにお願いするはずだよ。今回はホント革命的な感覚を味わったんだ。

──曲作りは順調でしたか?

マット・ペトルーシ:2人のギタリストでアイディアを出していって、ある程度曲になってきたらバンドに渡して検討する。GOサインが出たら形として仕上げていくんだ。でもその曲がうまく完成しなかったりしっくりこなかったら、すぐにそれを捨てて新しい曲に挑戦する。とにかく全員がアイディアを出し、組み立てながら1曲を創り上げる。時には1曲に3ヵ月要することもあるし、1ヶ月で3曲できることもある。


──ウォリー・ブラストは、どのようにして誕生したバンドなのですか?

マット・ペトルーシ:オレが2010年に作ったバンドなんだ。当初は今とは違うメンバーだった。ま、試行錯誤しながら今のメンバーになったんだよ。デモを出してから1st『Break Out From Hell』を発売した。それからはライヴに力を注ぎ、スコーピオンズ、ゴットハード、ジョニー・アリディのオープニングも務めた。そして今この2nd『Hit The Gas』さ。これからの活動が楽しみで仕方がないよ。

──あなたの音楽的ルーツはどういったものですか?

マット・ペトルーシ:シンプルにロックン・ロールだよ。レッド・ツェッペリンからメタリカまでね。でも本当に影響を受けたのはAC/DCとエアボーンかな。あとスイスの先輩バンドのクロークスとゴットハードも忘れてはいけない。とにかくメンバー全員がAC/DCの大ファン。だからのオレたちはこの音楽をプレイしているのさ(笑)。

──プロデューサーのデニス・ワードはどんな人でしたか?

マット・ペトルーシ:彼はクロークスやKHYMERA(キメラ)、ゴットハードなんかを担当していた人物で、オレたちは新しいアルバムを準備しているとき、クロークスの最新アルバムを聴いたんだ。そしたらそのサウンドがぶっ飛ぶくらい良かった。プロデューサーの名前をチェックするとそこには彼の名前がクレジットされていた。それで迷うことなく彼にメールを送ったんだ。すると彼から興味があるよと返事が送られてきた。オレたちがまだ若いからデニスは興味を持ったみたいだったよ。それで彼が手伝ってくれることになった。ラッキーだったし、彼のアドバイス、仕事と全てに対して感謝してもしきれないくらい感謝している。求めていたサウンドにも仕上がったしね。

──WORRY BLASTというバンド名はどのようにして付けられたのですか?

マット・ペトルーシ:大きな意味はないよ。直感かな?2010年、初めてのライヴをやることになったとき、プロモーターがチラシに書くバンド名を教えてくれと聞いてきた。でもその時はまだ名前を決めていなかったから、それで何か2ワードの名前をと考えWORRY BLASTにした。今でも使い続けているし変更していないからOKということさ(笑)。


──アルバム・タイトル『Hit The Gas』はどういう意味ですか?

マット・ペトルーシ:最初のデモのタイトルは「We Ain't Gonna Stop」だった。でも最初のアルバムが『Break Out From Hell』でヘイ、スタートする時間だぜ!という意味合いだったから、今回は『Hit The Gas』…「夢を見ながら大好きなことをやるのさ。廻りが何を言おうと構わない」という意味を持つこのタイトルに決めたんだ。ピッタリだろ?

──これからの活動を期待しています。

マット・ペトルーシ:今年はすでに40ものギグが決まっているんだ。フェスにも出演するしね。日本のロック・ファンが、このニュー・アルバムを楽しんでくれることをメンバー全員が望んでいるよ。キミ達からのフィードバックが待ちきれないな。今にでも日本へ飛んで行きたい衝動に駆られるよ。


ウォリー・ブラスト『ヒット・ザ・ガス』

2016年4月20日発売
BKMY-1018 2,222円(税抜価格)+ 税
※輸入盤日本仕様
1.Raised By Rock'N'Roll
2.Heads Will Roll
3.Hit The Gas
4.Born To Lose
5.Hold Up
6.Gone To The Dogs
7.At Daggers Drawn
8.Money
9.Family Business
10.Hot Blooded Woman
Produced by Dennis Ward

Line-up ;
●Mat Petrucci(vo/g)
●Allan Claret(g)
●Dann Collaud(b)
●Lucas Collaud(ds)
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