【連載】Hiroのもいもいフィンランドvol.27「The Voice Of Finlandの無料イベント」
シンガーのオーディション番組「The Voice Of Finland」をご存知でしょうか?同じフォーマットでいろんな国で放送されていますが、どういった番組かというと、4人の人気シンガーコーチがいて、応募の中から選ばれた挑戦者は第1ラウンドで歌声だけで挑戦。後ろ向きのコーチが振り向けば、振り向いたコーチのチームに入り第2ラウンドに進出!コーチが多数振り向いた場合は挑戦者がコーチを選ぶことができます。第2ラウンドではコーチが対戦相手を選びコーチが選んだ歌をデュエット。コーチが進出する人を選びます。第3ラウンドもコーチが対戦相手を選び今度は挑戦者が曲を選びそれぞれ歌い、これもコーチが進出する人を選びます。この段階で各チーム4人残ることになります。4ラウンドからは生放送でそれぞれのチーム4人が対決。視聴者は電話投票、ケイタイのSMS投票、前回歌った投票用の映像ビデオの再生回数も投票数に加えられ、視聴者に人気だった上位とコーチが選んだ人が次に進出。各チーム1人になるまで続けられ、最後は視聴者投票で優勝者が決まり、レコード会社と契約できるというもの。他に「アメリカンアイドル」などのオーディション番組もありますが、「アイドル」の方は地区予選には誰でも参加できるのに対して、こちらの番組はすでに選びぬかれた人が挑戦。第1ラウンドは歌声だけで判断されるので、まずはコーチを振り向かせる歌唱力が必要になります。
前置きが長くなりましたが、今年でシーズン5を迎えたこの「The Voice Of Finland」、今年のコーチはシーズン1からずっとコーチを続けているMichael Monroe(マイケル・モンロー)、Nightwishの初代ヴォーカルTarja Turunen(タルヤ・トゥルネン)、イスケルマバンドYöのシンガーOlli Lindholm(オッリ・リンドホルム)、ラッパーRedrama(レッドラマ)の4人。各チーム4人の進出者が決定したところで、ヘルシンキのど真ん中サノマタロ(ビルディング)の中で誰でも参加できる「The Voice Of Finland」の無料イベントがあったのでいってきました。
ちゃんと観客席も用意されていて、コーチ4人の紹介、インタビューの後、各チームそれぞれ皆で歌を披露!そのあとは会場に待機していたメディアに自由に取材してくださいとのこと。誰でもが参加できるイベントだったので、一般人も混ざっています。メディアの人はあいた人を捕まえて取材。コーチの中で一般に1番人気だったのがMichael Monroe。メディアの取材の合間にファンサービスも忘れずサインしたり写真一緒に撮ったりひっぱりだこ。平日の午後3時からだったので、ものすごくたくさんの人が集まったわけではないにしろ、4人のコーチはそれぞれのジャンルで人気シンガーでもあり、一般客もいる中にメディアがごちゃごちゃに混ざって取材なんて日本じゃありえなさそう。普段からフィンランドはアーティストがすごく近い存在に思えていたのですが、やっぱり近い!そして人気アーティストがすぐ目の前にいてもきゃーと騒がずタイミングや順番をちゃんと待つフィンランド人も素晴らしいなと思います。だからこそアーティストが身近な存在でいられるのかなと思います。
4人のコーチは引っ張りだこだったので、応援しているお気に入りのTarjaチームのIlari Hämäläinen(イラリ・ハマライネン)に日本からのお土産を渡すと喜んでくれました。すでにベーシストやシンガーとして音楽活動もしている彼ですが、さて、どこまで進めるでしょうか。これまでの歴代の優勝者を見ると必ずしも優勝が成功をもたらすとばかりは限りません。どちらかというと優勝しなかった人の方が人気がでてたりなので、ほんとの勝負はまだまだこれから。この番組のコーチの1人Michael Monroeは5月に来日も決まっているので、日本で観れるチャンスをお見逃しなく。
ところで、このイベントの会場だったサノマタロにはラジオ局がたくさん入って並んでいます。ガラス張りになっているので通路からスタジオを見ることができます。新譜発売のプロモなどでアーティストがラジオ局訪問の場合ここを訪れる場合も多いです。誰かと偶然ばったりなんてチャンスもあるかもしれませんよ。
文:Hiro
写真:Hiromi Usenius
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