【ライブレポート】奥華子、「サンストリート亀戸は理想の場所」閉館前ラストライブ開催

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2016年3月末をもって閉館するサンストリート亀戸にて、奥華子が3月20日にフリーライブ<奥華子 presents サンストリート亀戸、今までありがとう!ラストライブ>を開催した。

◆奥華子 写真

サンストリート亀戸は1997年(平成9年)に開設し、18年間営業し続けてきたオープンモール型ショッピングセンター。中央のマーケット広場では催し物として様々なアーティストがイベントライブを開催してきた。奥華子もその一人だが、特に彼女と彼女のファンにとってはこのサンストリート亀戸は“聖地”と呼ばれている。奥華子の誕生日である3月20日にこの場所で行なわれるライブは、本人にもファンにも恒例行事だ。

そんなサンストリート亀戸での誕生日ライブも、今年3月での施設閉館決定に伴いこれが最後の開催となった。ライブ当日は早い時間帯からマーケット広場の周囲にライブを待つ幅広い年齢層の人だかりができ、ファン以外にもサンストリート亀戸を訪れた人々が足を停めていく。

晴れた小春日和のなか暖かい拍手に迎えられて登場した奥華子は、「サンストリート! 今日は特別なライブにしたいよね」と親しみやすい声で観客に呼びかけながらキーボードに向き合い、1曲目に「変わらないもの」を披露。“サンストリートがなくなったとしても、皆の中でずっと変わらない記憶にしてほしい”という思いからこの選曲となったが、終わりを予感させる中での優しさ、暖かさを帯びた泣きメロはまさに奥華子の真骨頂とも呼べるもので冒頭から胸をうたれる。


「サンストさんありがとうー! サンストさんの思い出、忘れません!」と声を上げた声をあげた奥華子は、続いて誕生日ライブらしく「Birthday」へ。自身と同じ3月生まれの観客を祝いながら、弾むようなリズムでサビの部分では観客みんなと合唱し、ハッピーな雰囲気の中で「サンストさんにありがとうの拍手を!」と呼びかけるとモール全体から拍手が沸き起こった。

ステージ周囲の暖色に塗られた壁や、多種で明るい店舗群と広告、ステージ周りの円形広場の大きさ、そして買い物に訪れる様々な年齢層の観客──奥華子がライブ前の取材で「ファンと繋がれる大事な場所」と語り、ライブ中には「いろんなことが完璧」と讃えたサンストリート亀戸の風景。奥華子はメジャーデビュー前から履歴書に写真を貼って同所の事務所を訪ね、担当者がたまたま以前奥のライブを見ていたことからオーディション無しで審査を通過、入口部分の通りでの路上ライブからサンストリートでの活動を始めたと語る。取材によると過去には炎天下や雪の中での野外ライブはもちろんのこと、スピーカーが壊れて拡声器でライブをしたこともあったそうだ。

また、サイン会でも時間で区切るのがいやで、奥が最後の一人まで対応しようと夜の11時頃までサイン会を続けたときもサンストリート亀戸の担当者は施設を閉めず協力してくれたという。今回の閉館前ラストライブも、実は20日の枠を事前に確保していたサンストリート亀戸側が奥華子に声をかけたことで無事開催。さらに、この日の彼女にはサンストリート亀戸から誕生日ケーキも贈られた。一つの場所とこんな幸福な相互関係を結べるアーティストが、果たしてどれだけいるのだろうか。

ライブは続いてサンスト絡みで、サンストリート浜北のイメージソング「太陽の下で」。親近感のあるのびのびしたこの曲は、サンストリート浜北の完成前に制作されたため亀戸のイメージが下敷きになっているという。さらに旅立ちの季節を思わせる「恋つぼみ」、そして3月16日にリリースされた映像作品『奥華子 10th Anniversary Special Concert 2015』にも収録されている「東京暮らし」では奥華子の歌声が空へと溶けていく。


フリーライブの最後は、奥華子が“勝手にサンストテーマソング”としてサンストリート亀戸でのライブではいつも最後に披露されていたという「自由のカメ」。奥華子が促すのにあわせ、広場全体からのシンガロングがサンストリート亀戸の全体に響き渡る。「さびしいよー!」「本当に、ありがとうございました」と素直な声をあげる奥華子を、曲の終わりにはモール全体からの暖かい拍手と喝采が包んだ。


この日、フリーライブ後には場内の記念撮影に加え、映像作品『奥華子 10th Anniversary Special Concert 2015』へのサイン会も実施された。フリーライブの中でもリリースがアナウンスされていたが、今回は作品中に隠し要素も存在するという。同作をお持ちの方は探してみてほしい。

奥華子は6月から、デビュー10周年にして初の試みとなる弾き語り全曲ライブを東名阪福の4ヶ所で開催する。およそ150曲という膨大な曲数を4つのブロックに分け、各所2日間(1日2公演)、奥華子自身は一日で7時間は弾き続け歌い続けるという体力勝負なイベントだ(それだけに今回を逃すともう生では二度と見られないかもしれない)。過去の名曲はもちろん、今回がライブ初披露となる楽曲も存在する。「本当は4ブロック全部来てほしい」というライブ時の奥の声とともに、オフィシャルサイトに掲載されている曲名一覧を見て期待を膨らませておこう。

ちなみに取材によると、全曲ライブに向け3月中旬での彼女の仕上がり度は「50パーセント」だそうだ。

■奥華子 コメント(ライブ前取材にて)

■サンストリート亀戸へむけて
「サンストリートは奥華子のイベント全ての根本というか、原点だし、理想の場所ですね。円形になっていて、皆が笑顔になれるような。ファンの人だけじゃなくここへ来ると皆が笑顔になれる。なくなってしまうということで、こんなに悲しいことがあるだろうかってめっちゃ寂しいです。これまでいろんなライブを支えてくれて、ファンの人と繋げてくれて、本当にありがとうございますっていう気持ちでいっぱいです。」

■全曲ライブにむけて
「全曲ライブは完全に自己満足でやるという(笑)。大変なことなんですけど、でも見終わった後には皆も“あ、奥華子いいね”って思ってもらえるようなものにしたいです。全ての曲に思い入れがあるし、それを一曲一曲歌えることがすごく楽しみです。」

Live DVD & Blu-ray『奥華子 10th Anniversary Special Concert 2015』

2016年3月16日発売

[収録内容]
■DVD盤 2枚組・PCBP-52414/5,250円+税 ※奥華子が一人で語る副音声付き
◇DISC1 奥華子 10th Anniversary Special Concert 2015 夏 in 大阪市中央公会堂
◇DISC2 奥華子 10th Anniversary Special Concert 2015 冬 in 昭和女子大学人見記念講堂

■Blu-ray盤 2枚組・PCXP-50394/6,250円+税 ※奥華子が一人で語る副音声付き
◇DISC1 奥華子 10th Anniversary Special Concert 2015 夏 in 大阪市中央公会堂
特典映像:大阪公演オフショット
◇DISC2 奥華子 10th Anniversary Special Concert 2015 冬 in 昭和女子大学人見記念講堂
特典映像:東京公演オフショット、奥華子 初台湾ドキュメンタリー(2016年1月)

■封入特典:スペシャル企画(1)、(2)のどちらかに参加ができる「奥華子10th Anniversaryスペシャル企画参加はがき」
◇スペシャル企画(1)
『10th Anniversary Concert特大バックドロップがあたる応募抽選キャンペーン』
抽選で、全国39カ所をまわった”10th Anniversary Concert Tour 2015”のステージで使用していた特大バックドロップを、奥華子自ら裁断し1枚ずつ直筆サインを入れ、10周年記念カードに仕上げた世界にたった1枚だけのスペシャルカードをプレゼント

◇スペシャル企画(2)
『Live DVD&Blu-ray発売記念イベントサイン会参加券』
3月・4月に開催予定のイベントへ「奥華子10th Anniversaryスペシャル企画参加はがき」を持参するとライブ終了後のサイン会へご招待

ライブ・イベント出演情報

<アスナル金山Live DVD&Blu-ray発売記念イベント>
2016年4月9日(土)
会場: 愛知・アスナル金山 明日なる!広場
【イベント内容】ミニライブ&サイン会

<『ビナウォークミュージックディライト 14周年SP.』出演&サイン会>
2016年4月16日(日)
イベント公式HP: http://www.atem-music.com/vwmd/

<トアロード・アコースティックフェスティバル 2016>
2016年4月17日(日)
イベント公式HP: http://tor-acofes.com

<奥華子 10周年ありがとう!弾き語り全曲ライブ!>

デビュー10周年の感謝をこめて、これまで発表した楽曲+未音源曲まで、およそ150曲を2日間で歌います。奥華子自身初めてのチャレンジとなる、この無謀ともいえる全曲ライブを是非一緒に体感してください!LIVE楽曲はA・B・C・Dの4パターンに分けて歌います。
曲順、シークレット曲は当日のお楽しみ!

2016年6月18日(土) 福岡スカラエスパシオ
A公演 開場12:00/開演12:30
B公演 開場17:00/開演17:30

2016年6月19日(日) 福岡スカラエスパシオ
C公演 開場12:00/開演12:30
D公演 開場17:00/開演17:30

2016年6月25日(土) メルパルクホール大阪
D公演 開場13:00/開演13:30
C公演 開場18:00/開演18:30

2016年6月26日(日) メルパルクホール大阪
B公演 開場12:00/開演12:30
A公演 開場17:00/開演17:30

2016年7月9日(土) 名古屋芸術創造センター
B公演 開場12:30/開演13:00
A公演 開場17:30/開演18:00

2016年7月10日(日) 名古屋 三井住友海上しらかわホール
D公演 開場12:00/開演12:30
C公演 開場17:00/開演17:30

2016年7月17日(日) 東京よみうりホール
A公演 開場11:30/開演12:00
B公演 開場16:30/開演17:00

2016年7月18日(祝•月) 東京よみうりホール
C公演 開場10:30/開演11:00
D公演 開場15:30/開演16:00

【チケット】
前売 4,800円(税込) 当日 5,300円(税込)
※全席指定・未就学児童入場不可
※一般発売他、その他の情報に関しましては追ってHPにてお知らせいたします。

【A~D公演 演奏楽曲】
A公演「ガーネット」他
B公演「変わらないもの」他
C公演「楔~くさび~」他
D公演「初恋」他

※A~D各公演の演奏曲詳細は下記ページをご覧ください。
http://okuhanako.com/information/post-1220/

関連リンク
◆奥華子オフィシャルサイト
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