キース・エマーソン、完璧主義者だったゆえに

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3月10日自ら命を絶ったキース・エマーソンのパートナー、カワグチ・マリさんが、エマーソンは思うように演奏できなくなったことで悩んでいたと明かした。

◆キース・エマーソン画像

彼女は、英国の新聞『The Mail On Sunday』紙にこう話した。「この何年も、彼の右手と腕は彼の悩みの種でした。数年前、よくない筋肉を取り除く手術を受けましたが、右手の痛みや神経の問題は悪化していました」

「日本での公演の予定があり、彼のサポートを務めるバックアップのキーボード・プレイヤーも手配したのですが、キースは心配していました。彼はネットの批判すべてに目を通していました。繊細な人だったのです。昨年、コンサートを開いたときには、“演奏するのやめればいいのに”というような、きついコメントがありました」

「彼は、自分はいいプレイヤーではないのではないかと悩んでおり、日本(公演)の後、引退する計画を立てていました。ファンをがっかりさせたくなかったのです。完璧主義者だったため、完璧にプレイできないとの想いは、彼を憂鬱で神経質、不安にさせていました」

長年の友人でバンド・メイトだったグレッグ・レイクは、エマーソンをこう追悼している。「キースの死は悲しく、痛みをともなうものではあるが、僕はみんなにこればかりを記憶に留めておいて欲しくない。僕がこの先ずっと、キース・エマーソンについて思い出すのは、そのミュージシャン、作曲家としての素晴らしい才能とエンターテイナーとしての生まれながらの素質と情熱だ。音楽は彼の人生だった。彼が困難に直面したとしても、僕は、彼が作った音楽は永遠に生き続けると確信している」

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KEITH EMERSONさんの投稿 2012年9月7日


Ako Suzuki
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