【インタビュー】レイディオ・エグザイル「一緒にプレイする。音楽って本来そうあるべきだ」
アウトラウドのフロントマン、チャンドラー・モーグル参加の新バンド、レイディオ・エグザイルが始動する。新世代のクラシック・メロディック・ロック・バンドを目指し、新たな音楽を創造するために集まったアメリカのニュー・カマーだ。
◆レイディオ・エグザイル画像
キーボードのチャーリー・カーフはヴァイブを感じさせるバンドを作るべく、アウトラウドで活動していたシンガーのチャンドラー・モーグルと曲を書き始めた。2人の楽曲にジミー・リーヒーのソウルフルなギター・プレイ、ケニー・アーロンソンのベースとデイヴ・アンソニーのドラムがリズムとグルーヴを加え、力強く、味わいある楽曲へと色付けが施された。このデビュー・アルバムには、ハード・ヒッティングな「High Road, High Price」、ジェシー・ワグナー(Kid Rock、Lenny Kravitz)やエイミー・ハーネル(Tony Harnell And The Mercury Train)らをフィーチュアした「A Cross On Stone」を筆頭に、バラエティ溢れ幅広い音楽性を示す楽曲が収録されることとなった。
レイディオ・エグザイルの各メンバーはこれまでにポール・マッカートニー、ボブ・ディラン、ホール・アンド・オーツ、ビリー・アイドル、ジョン・ウェイト、リック・デリンジャー、ヘイガー・ショーン・アーロンソン・シュリーヴ、ビリー・スクワイア、ピンク・フロイド、デニス・デヤング、スティックス、ジャーニー、ヴァン・ヘイレン、ザ・ローリング・ストーンズ、ブラック・サバス、ショットガン・シンフォニー、アウトラウドのスタジオやステージに関わるという、実戦で経験値を培ってきた百戦錬磨の5人から構成されている。
プロデューサーには、ヴァニラ・ファッジ、シンディ・ローパー、コリー・グローヴァー等を手掛けたステファン・ディアクティスとブリトニー・スピアーズやジョーン・ジェットのA&Rを務めたスティーヴ・ラントを迎え、マスタリングはフリートウッド・マック、イエス、ピート・タウンゼントなどを担当してきたアラン・ドゥシェズが手掛けている。
「完成したこのデビュー・アルバムにメンバー全員がワクワクしているよ。その内容はロック・ファンをガッカリさせるようなものでは決してない。保証するよ!自分達は純粋にいい曲を聴かせるハード・ロック・バンドを演りたいだけなのさ。」──チャーリー・カーフ(keys)
そこには音楽に対する情熱を燃やし続けてきた、リスナーの感性を揺さぶるダイナミックかつ繊細なメロディック・ロックが息づいている。
──デビュー・アルバムが完成しましたね。今の感想をお聞かせください。
チャーリー・カーフ:そうだね、デビュー・アルバムの仕上がりにメンバー全員がワクワクしているよ。そしてこのアルバムをファンのみんなに届けることができてとてもエキサイトしている。その内容はロック・ファンをガッカリさせるようなものでは決してない。保証するよ。
──スタジオでの作業はいかがでしたか?アルバムは満足できるものとなりましたか?
チャーリー・カーフ:もちろんさ。みんなと一緒に昔ながらの方法でレコーディングしたけど、とてもいいサウンドを得ることができた。リアルなアンプ、ドラム、そして人間がプレイした結果がアルバムに詰まっている。最近は多くのアルバムがスタジオで顔を合わせることなくレコーディングを行っているけど、それには同意できないね。一緒にプレイすることによってケミストリーが生まれ、1が3にも10にもなるよね。音楽って本来そうあるべきだと思っているよ。でないとマジックも、ヴァイブも、グルーヴさえ生み出せない。レイディオ・エグザイルは音楽的背景や世代が異なるミュージシャンが集まって一緒にプレイしているグループだ。そしていつも音楽のマジックを捉えようと努力しているバンドなんだ。
──プロデューサーについて教えてください。
チャーリー・カーフ:エンジニア、ミキシングも行うステファン・ディアクティスを迎えた。彼はいいギター・サウンドを録ることができるし、音を磨き上げライヴ感覚を引き出してくれる素晴しいプロデューサーなんだ。スティーヴ・ラントはバンドをさらに上のレベルへと引き上げてくれた。彼はイギリスのCITY BOYにも関わっていたし、世界的に有名なポップ・アーティストのA&Rとして働いていた人物なんだ。この2人のSteveのコンビネーションはパーフェクトだったね。
──このデビュー・アルバムの最大のセールス・ポイントはどういうところだと思いますか?
チャーリー・カーフ:素晴しい楽曲をセレクトすることができたし、幅広いリスナーにアピールすることのできるアルバムになったと思う。ハードな曲もゴスペル・フィールがある曲も収録されているし、メンバーが偉大なミュージシャンと仕事をしてきた経験値がこのアルバムに反映されている。それらミュージシャンを挙げるときりがないから割愛するけど、ビッグなアーティストが沢山さ(笑)。このアルバムはクラシック・ロックをルーツとした、新しくてフレッシュで深いサウンドが目一杯詰まっているよ。
──レイディオ・エグザイルはどのようにして誕生したバンドなのですか?
チャーリー・カーフ:2014年にスタートした。ドラムのデイヴとは幼馴染でいつか一緒にバンドをやろうと話をしていたんだ。ある日彼に数曲を送るとシンガーの話になり、デイヴがチャンドラーを薦めてきた。そしてチャンドラーと会うとフィーリングも合致したし、彼の才能にも可能性を感じたんだ。そして3人は新バンドに向けて、ベースとギターを探し始めた。とにかくハード・ロックだけのプレイヤーにはしたくなかった。そしてリストのトップに挙がっていたスティックスで活動中のギターのジミーが加入することになり、ベースにはケニーが決まった。彼はDUST、HSAS、THE ROLLING STONES、Bob Dylan、Rick Derringerと活動してきた凄腕なんだ。こうしてラインナップが揃ったんだけど、とにかく純粋にいい曲を聴かせるハード・ロック・バンドを演りたいだけなんだ。
──RADIO EXILEというバンド名は?
チャーリー・カーフ:この2文字のコンビネーションはスティーヴ・ラントからの提案もあってね。何か新しいものをプレゼンしたかったし、ラジオ・フレンドリーなものを持っていたから。でも残念ながらこの手の音楽は現在のメインストリームからは外れているし、クラシック・ロック・ステイションはクラシックのみしかオンエアしない。そこからレイディオ・エグザイルというバンド名にしたのさ。皮肉たっぷりにね(笑)。
──ジャケットのアートワークは何ですか?
チャーリー・カーフ:あれは第二次世界大戦中に実際に使われていたイギリス軍の砦さ。終戦後、そこはラジオ・ステーションとして使われていたらしい。RADIO EXILEの意味とそれが素晴しく繋がったからアートワークとして使うことにしたんだ。
──あなたの音楽的影響と、人生の中で重要な3枚のアルバムを教えてください。
チャーリー・カーフ:メインはジョン・ロード、キース・エマーソン、リック・ウェイクマン、グレッグ・ジェフリアだね。レッド・ツェッペリンは大ファンだ。「In The Light」を聴いてからキーボード・プレイヤーを志したくらいだからね。
1.LED ZEPPELIN『Presence』「Achilles Last Stand」が素晴らしい。
2.BLACK SABBATH『Heaven And Hell』
3.VAN HALEN『Fair Warning』
ギタリストのような選択だ(笑)。キーボーディストとしてはLED ZEPPELIN『Physical Graffiti』、YES『Drama』、DEEP PURPLE『Machine Head』だね。
──最後に、日本のファンへメッセージをいただけますか?
チャーリー・カーフ:レイディオ・エグザイルへのサポートをどうもありがとう。5人が集結して創り上げたこのデビュー・アルバムを気に入ってくれると信じている。いつかみんなに会えることを楽しみにしているよ。
レイディオ・エグザイル『レイディオ・エグザイル』
BKMY-1008 2,222円(税抜価格)+ 税
※輸入盤日本仕様
1.High Road, High Price *
2.Soulfire *
3.No Pity On The Highway *
4.Feels Like Home
5.Higher Than The Sun
6.Hang On
7.Starting Over
8.Down In A Hole
9.A Cross On Stone
10.Road To Exile *
Produced by Stephen DeAcutis and Charlie Calv
*Produced by Steve Lunt, Stephen DeAcutis and Charlie Calv
Line-up ;
・Chandler Mogel(vo)
・Jimmy Leahey(g)
・Charlie Calv(keys)
・Kenny Aaronson(b)
・Dave Anthony(ds)