【インタビュー】NIGHTMARE、光り射すニューSG「Awakening.」完成。「目的地は見えていた」

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▲『best tracks 2000-2005[clowns]』

■選曲は、スムーズでした
■カツラが取れた時に動じないような強いハートを持っていたい(笑)

――「Awakening.」と同時に発売される“NIGHTMAREコンプリートベスト”の第三弾『best tracks 2000-2005[clowns]』についても話して頂けますか。

咲人:今回はNIGHTMAREの一番初期の楽曲を集めたベストです。収録曲を決めた後、今でもよくライブでやる曲とか、自分達の中で大事だなと思う曲は録り直しました。

YOMI:初期の曲は、音がヤバいというのもあったよね(笑)。

咲人:そう(笑)。インディーズ時代のオリジナル・トラックは音がとんでもないことになっていて、さすがにこれは今出せないだろうと(笑)。その良さというのは絶対的にあるけど、当時の楽曲を今の自分達の力量で演奏したものも聴いて欲しいなと思って。アレンジも少しだけ変わったりしていて、楽しんでもらえると思います。

YOMI:時間があれば、他の曲も詰め直したかったんですけどね。昔のトラックを否定するわけではなくて、聴き比べるという楽しみを味わってもらえるから。それに、昔の曲をレコーディングして、うちのメンバーみんながちゃんとスキルアップしていることを感じました。昔より全然歌いやすかったです(笑)。15年も続けていればスキルアップするのは当たり前だけど、みんな少しずつ成長していくから、あまり実感がないんですよね。それを感じられたという意味でも、録り直したのは良かったなと思います。

――ベストアルバムでありつつ最新のNIGHTMAREのグルーブやサウンドも味わえるという貴重な一作になっています。選曲は、どういう風に決めたのでしょう?

YOMI:選曲は、スムーズでした。みんなの入れたい曲が、大体同じだったので。個人的に思い入れの強い曲も沢山入っていて、たとえば「love tripper」は絶対に入れたかったですね。僕は昔からお婆ちゃん子で、この曲はもしお婆ちゃんが死んでしまったら、たぶん自分はこう思うだろうなということを歌詞に書いたんです。それで、婆ちゃんが死んでしまったら歌ってあげようと思っていたけど、婆ちゃん、今だに元気だという(笑)。

咲人:死を望むな!(笑)

YOMI:いや、望んではいないよ(笑)。すごく嬉しいことだけど、思っていたのと違ったなと思って(笑)。

咲人:俺は、自分的に節目になったという意味で、「時分ノ花」が印象深いです。人に言われて気づいたことだけど、この曲を聴いた時に覚悟みたいなものを感じたと言われて、それと同じものを最新の「Awakening.」にも感じると言われて。それで、たしかにそうかもしれないと思ったんですよね。そういう意味で、「時分ノ花」はすごく気に入っているし、自分の中で大きな意味を持った曲です。他にも改めて良さを感じた曲が沢山ありましたね。あと、昔の曲を聴くと当時の思い出が蘇ってきたりして、それは聴いてくれる人も一緒だと思うんですよ。『best tracks 2000-2005[clowns]』を聴いてくれた人が、いろいろなことを思い出す楽しさを味わってもらえると嬉しいです。


――自分達の音楽が誰かの人生と共にあるというのは、素晴らしいことですよね。シングルとベストアルバムのリリースに加えて、4月から5月にかけて行われる全国ツアー<Awakening. of Clowns>も注目です。

YOMI:今回のツアーは、11~12年ぶりくらいに函館と熊本に行くんですよ。なので、函館では、みんなでイカ刺しを食べたいです(笑)。

咲人:いきなり食いモンの話かよ(笑)。

YOMI:アハハ(笑)。でも、本当に楽しみなんだ(笑)。ライブに関しては「Awakening.」のコーラスの部分を、全ヶ所みんなで歌いたいなと思っています。それが実現したら、かなり感動できるんじゃないかなと思って。それも含めて、ライブに来てくれた人の胸にずっと残るライブを各地でしたいですね。

咲人:セットリストは、新旧織り交ぜたものになると思います。初期の曲も『best tracks 2000-2005[clowns]』に入っているものだけではなくて、もうちょっとコアな部分とか、昔のライブでやっていた曲のつなぎ方、最近はやらなくなったこととかを、あえてやってみようかなと思っているんですよ。逆に新たなチャレンジみたいな感覚で、そういうものも織り交ぜて、また新しいライブの展開を見せられると良いなという気持ちがあるから。個人的に、座右の銘じゃないけど、“老いてなお盛ん”という言葉が好きなので、ベテランになってもこんなことするんだ…みたいなところを見せたいです。

――そういう気持ちでライブをすることで、来場された皆さんも一層元気になると思います。NIGHTMAREが意欲的な姿勢で未来に向かっていくことを感じますが、15年後のNIGHTMAREはどうありたいと思いますか?

YOMI:どうだろう? ……でも、曲のテンポはキープしていたいですね(笑)。

咲人:ハハハ!! この曲、こんなに遅かったっけ…みたいな?(笑)。

YOMI:それは避けたい(笑)。あとは、今NIGHTMAREを結成した頃の曲達を聴くと、やっぱり若かったなと思うんですね。15年後にも、今の音源を聴いて同じことを感じたいというのはありますね。まだまだだったなと。そう思えるように、もっと進化していきたい。ただ、バンドの一番大事なところは、メンバー間の距離感だったり、空気感だと思うんですよ。だから、今のバンドの空気感をずっと保っていきたいですね。そうすれば、15年後も自分はNIGHTMAREを楽しんでいるだろうし、みんなにも良いバンドだねと言ってもらえるんじゃないかなと思います。

咲人:よくライブ中のMCとかで、ふざけて「ジジイになってもバンドをやっていたい」みたいなことを言うんですよ。誰かが点滴を打っていてもライブをしたいとか、ハゲていたらヤバいねとか(笑)。

YOMI:でも、ハゲは大丈夫じゃないかな。最近のカツラの進化には目覚ましいものがあるみたいだから(笑)。

咲人:そうか。でも、頭を振ったりしても取れないシステムがちゃんと確立されないと無理だろう?(笑)

YOMI:いや、カツラが取れた時に動じないような強いハートを持っていたい(笑)。そういう人間になることを目指していきます(笑)。

取材・文◎村上孝之

New Single「Awakening.」

2016年3月23日(水)発売
■TYPE-A
YICQ-10370/B ¥1,800(本体価格)+税
[CD]
1.Awakening.
2.Twelve
[DVD]
1.Awakening. Music Clip

■TYPE-B
YICQ-10371/B ¥1,800(本体価格)+税
[CD]
1.Awakening.
2.Twelve
[DVD]
1.Live Clip
NIGHTMARE 15th Anniversary Tour 「東北へ愛をこめて」@2015.8.28 仙台MACANA

■TYPE-C
YICQ-10361 ¥1,200(本体価格)+税
[CD]
1.Awakening.
2.Twelve
3.VISUAL-KEI IS NOT DEAD, CUZ THEY’RE UNDEAD

Best Album『best tracks 2000-2005[clowns]』

2016年3月23日(水)発売
YICQ-10373~4 ¥3,600(本体価格)+税
[DISC-1]
1.自傷(少年テロリスト)
2.ジャイアニズム痛~生涯皆殺し~
3.ジャイアニズム惨
4.Fly me to the Zenith
5.dogma[refind]
6.Nadirecur[refind]
7.わすれな草[refind]
8.love tripper[refind]
9.バックストリートチルドレン[refind]
10.Star[K]night

[DISC-2]
1.Believe
2.茜
3.HATE
4.Over
5.Varuna
6.東京傷年
7.シアン
8.時分ノ花
9.Raven Loud Speeeaker
10.livEVIL
11.極東乱心天国
12.赤触
13.惰性ブギー
14.ナヅキ
15.邪神ト薔薇

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