ストライカー、カナダが誇る正統派HM「この世界で戦っていく」
2月24日にストライカーの4thアルバム『スタンド・イン・ザ・ファイア』が発売となる。クラシック・ヘヴィ・メタルのエッセンスを漂わせながら、クリーンかつ強靭なヴォーカルにキャッチーなコーラス、エキサイティングなギター・ソロ、そしてパワーを充填した正統派メタルサウンドだ。
◆ストライカー画像
フレドリック・ノルドストローム(OPETH、IN FLAMES、BRING ME THE HORIZON、ARCH ENEMY)をミキシングエンジニアに起用したニュー・アルバムは、存在と安定感を増したダンのヴォーカルが強靭なリフとからみあい、アンセムとなる楽曲と叙情的なメロディが全体に満ち溢れる作品となった。アルバムを引っさげ世界を回る彼らをキャッチ、ギタリストのティム・ブラウンに話を訊いた。
──前作『City Of Gold』のツアーはいかがでしたか?
ティム・ブラウン:ツアーは成功したし、いつも以上に素晴らしかった。これまでで一番長いツアーだったんだ。ヨーロッパを2回とアメリカを1回、もちろんカナダでも多くのライヴを行ったんだけど、バレット、スタリオン、アーティレリーとも一緒に廻ることができて楽しかった。
──ティムにとっては2枚目となるアルバムになりますね。
ティム・ブラウン:オレは『Armed To The Teeth』が発売された後にバンドに加入、そしてカナダのツアーに参加した。『City Of Gold』では楽曲を提供することはなかったけど、今回は提供することができたし、プロダクションにも関われたからハッピーだね。ギターもたくさん弾いているし、「Stand In The Fire」ではベースも弾いているんだよ。バンドが成長するにつれて、オレたちはより多くの責任とやるべき仕事があるということに気付かされた。でもそれを楽しむことができるということが重要なポイントさ。
──あなたの音楽的影響、好きなギタリストは誰ですか?
ティム・ブラウン:ジューダス・プリースト、初期のメタリカ、メガデス、アイアン・メイデンには大きな影響を受けた。特に1980年代のメタルが特に大好きなんだ。色々なスタイルがあるし、ポップだし、ブルージーだし、クラシックな感じがいいよね。ここには興味深く、いい音楽がたくさん存在している。好きなギタリスト?マーティ・フリードマンはいいよね。多くの影響を与えてくれた人物だ。あとはイングヴェイ・マルムスティーン、マイケル・ロメオ、ダイムバッグ・ダレル、トロイ・グラディーだね。教則ビデオを観るのが好きなんだ。より良いプレイをするためのフレーズの勉強にもなるし、かなりインスパイアされたよ。
──アルバム『スタンド・イン・ザ・ファイア』の手応えはいかがですか?
ティム・ブラウン:メンバー全員が『Stand In The Fire』のリリースにエキサイトしている。みんなに聴いてもらうのが待ちきれないよ。より一歩踏み出した自身のキャリアのひとつになることは間違いない。そう願っているよ。あとはライヴでプレイして燃焼するだけさ。偉大なるバンド、ジューダス・プリーストやアイアン・メイデン、メタリカが歩んでいったようにオレたちも続いていくんだ。彼らは現役でツアーも行っているし、アルバムも発表しているから負けられないね。
──ミックスを担ったフレドリック・ノルドストロームはどういう人物ですか?
ティム・ブラウン:フレドリックはグレイトだよ。素晴しいアルバムを多く制作してきているし、『City Of Gold』の時は彼が第一希望だった。だから今回もミックスとマスタリングをお願いしたんだ。モダンなアプローチも収録されたアルバムに仕上がったと思う。
──今作のセールス・ポイントは何だと思いますか?
ティム・ブラウン:周囲のみんなは2016年のベスト・アルバムだと言ってくれている。まだリリースされていないのにね(笑)。今回は多様性ある曲が収録されている。ビデオにもなったヘア・メタル・スタイルの「Too Late」やこれまでで最も速くて、最もブルータルな曲もある。ストライカーが気に入っているバンドであれば、絶対に気に入ってくれるアルバムだ。またストライカーに興味ない人がこのアルバムを聴いたら、好きになるアルバムでもあると思う。ボン・ジョヴィっぽい曲もあれば、次にはデス系のサウンド、また次には違ったサウンドが聴ける。いわゆるNew Wave Of Traditional Heavy Metalというジャンルから脱却し、新しい道へと歩み始めていることも確認できるはずだ。でも優れた音楽が持つべきメロディ、フックは失われていないし、むしろより強くなっている。オレたちのスピリットは今でも変わっていないよ。よりオリジナリティに拘り、これまでと違う新しいことに挑戦したアルバムに仕上がったと思う。プロデュースは自分たちで行ったんだ。ヘッド・プロデューサーはダンが担当した。彼はエンジニアも行った。これまでに有名なプロデューサーとレコーディングを行ってきたおかげで勉強ができたからね、その経験が活かされたと思う。そう、プライマル・フィア、W.A.S.Pのランディ・ブラックがドラムで参加してくれたよ。
──アートワークやアルバム・タイトルにはどんな思いが込められているのですか?
ティム・ブラウン:男性的な力強いイメージにしたかった。マノウォーのようなイメージでね。音楽業界で戦い生き残るというメタファーにもなっている。もともとは“Stick To Your Guns”だった。でも最後の最後で“Stand In The Fire”に変更した。何があろうともこの世界で戦っていくという意味を込めてね。
──ところでギターのクリスが脱退してしまいましたが、その理由は?
ティム・ブラウン:結婚するとバンドを脱退するという歴史があるんだ(笑)。ずっとツアーだと家族と離れるし、パーソナルなことは難しくなる。クリスとは今でもいい友達だし、このアルバムにギャング・ヴォーカルで参加しているよ。
──では最後にメッセージを。
ティム・ブラウン:いつもサポートをありがとう。今年には日本へ行けることを期待しているよ。その時はみんなと一緒に日本のビールを飲めることを楽しみにしているよ。ニュー・アルバム『Stand In The Fire』は2月5日に発売される(海外)。そして3月からはプライマル・フィアとブレインストームとツアーに出て、メキシコと南米へも行く。4月から6月は北米とカナダだ。夏にはヨーロッパへ行き、フェスへ参加し、ツアーを行う。忙しいね(笑)。その後は日本とオーストラリアへ行けるようトライするよ。
ストライカー『スタンド・イン・ザ・ファイア』
BKMY-1013 2,222円+税
※輸入盤日本仕様
1.Phoenix Lights
2.Out For Blood
3.Too Late
4.Stand In The Fire
5.The Iron Never Lies
6.Escape From Shred City
7.Outlaw
8.Locked In
9.United
10.Better Times
11.One Life
Produced by Striker
Line-up
Dan Cleary(Vo)
Tim Brown(G)
Adam Brown(Dr)
William Wallace(B)
【STRIKER Discography】
EP「Road Warrior」 2008年
1st『Eyes In The Night』2010年
2nd『Armed To The Teeth』2012年
3rd『City Of Gold』2014年