ダンス☆マン×ヒャダインがこぶしファクトリーで語る「赤羽橋ファンク」と「ハロプロ文法」
ふたりから飛び出してきたハロプロ楽曲の制作舞台裏トークでとりわけ興味深かったのは、デモ段階でのボーカルについて。両者ともデモ音源では自ら歌唱し、ピッチを上げることで女性の声っぽく仕上げているという。「つんく♂さんは、テープの回転を変えないといけない時代から(ピッチを上げることを)やってましたから。それで私もこんなやり方あるんだって。」と、つんく♂が用いていた手法を取り入れたことを明かすダンス☆マン。しかし、「つんく♂さんって、ピッチを上げた後に女子っぽくなるんですよ。あれがなかなかできない。」とのこと。一方でヒャダインは、「僕は女子っぽくなるんですよ。でもそれって、ハロプロをめっちゃ聴いてきたおかげ。男の声だとキモいんですけど、ピッチを上げると聴ける。」と、昔からハロプロ楽曲を聴いてきたことで、女の子っぽく聴こえる歌い方をマスターしていると語る。そしてこの話の流れから、以下の事柄について、両者間で見事なまでの意見の一致を見ることになる。
「でも、その(自分たちの仮歌の)後に差し替えられる“仮歌さん”のクオリティーの高さ。」
ダンス☆マン、ヒャダインが入れた仮のボーカルは、バックトラックのレコーディングや歌詞の完成等々を経て、実際にボーカルレコーディング前にメンバーに渡される音源では、仮歌用のボーカリストが歌ったトラックに差し替えられている。その仮歌を歌っているボーカリストの歌唱力、表現力が、ふたり曰く「とにかくすごい」のだという。
ちなみに、ハロプロ楽曲の仮歌を担当するボーカリストは強い歌声の人と可愛い歌声の人のふたりいて、曲に応じて使い分けているそう。「アイドルの娘たちって仮歌を聴いて覚えるので、仮歌は大事。」と橋本 氏。ここ数年、WEB番組などを通してハロー!プロジェクトを裏で支えるスタッフ陣にもスポットが当たるようにはなったが、それは“氷山の一角”とでも言うべきか。まだまだ我々の知り得ないところで、多くの才能がハロー!プロジェクトへと関わり、そしてハロー!プロジェクトをしっかりと支えているのである。
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